2021年11月23日

『エターナルズ』の魅力は人間くささの描き方!MCU作品の正しい楽しみ方も

『エターナルズ』の魅力は人間くささの描き方!MCU作品の正しい楽しみ方も

■橋本淳の「おこがまシネマ」

どうも、橋本淳です。
93回目の更新、今回もお付き合いよろしくお願いいたします。

『DUNE/デューン 砂の惑星』を鑑賞後、あまりのクオリティに、今年の今後の大作系は大丈夫かしら、と危惧をしていたのも束の間。また引き戻してもらえました。

現在、わたくしは舞台『ザ ・ドクター』(PARCO劇場)という作品に出演中で、寝ても覚めてもそのことで頭がいっぱいなのですが、そんなパンパンな心身にも、ビシバシと刺激と癒しをたんまりいただけた、コチラの作品をご紹介!!

『エターナルズ』



『アイアンマン』からスタートし、今年でフェーズ4に入ったMCUシリーズの最新作!

待ちに待った作品です。『アイアンマン』のスタート時のように、真っ新なキャラクターたちが登場し、スクリーンを縦横無尽に飛び回る姿に、興奮し、今後の展開に期待が膨らみ続けます。

監督は、『ノマドランド』でアジア系女性監督として初めてアカデミー賞監督賞を受賞したクロエ・ジャオ。そういった点でも大注目の作品ですね。



出演陣も個性豊かな俳優ばかり。

物質を操作する能力を持つセルシ役にジェンマ・チャン。飛行能力や目から強力なビームを出すことが出来る戦術的なリーダーイカリス役にリチャード・マッデン。エターナルズの精神的リーダーであり、あらゆる傷を癒す能力を持つエイジャック役にサルマ・ハエック。材料さえあれば、あらゆるものを発明することができ、人類に技術的進歩をもたらすファストス役にブライアン・タイリー・ヘンリー。超高速で移動することができ、耳が聞こえないために音速を超えるスピードの衝撃を受けることのないマッカリ役にローレン・リドロフ。人間の心を操る能力を持つドルイグ役にバリー・コーガン。腕力が最強でありながら、その反面、心が優しいギルガメッシュ役にマ・ドンソク。手からコズミック・エネルギーを発射する能力を持つキンゴ役にクメイル・ナンジアニ。本物そっくりの幻影を作り出したり、姿を消すことのできる能力を持つスプライト役にリア・マクヒュー。そして、あらゆる手持ち武器を作り出し、それらを駆使しながら戦闘する勇猛な戦士セナ役にアンジョリーナ・ジョリー。

エターナルズのキャラクターと俳優を紹介するだけで、少々長くなってしまいましたが、人種、性別、個性豊かな面々が揃い、その人物が持つ特徴をキャラクターにも落とし込まれています。

今までのMCU作品と違うところは、まさに家族のような関係性を描いているというところ。

約7000年前、創造主のセレスティアルズから命を受け、地球に降り立った彼らは、凶悪な怪物であるディヴィアンツから人類を守り続けてきた。その凄まじく長い期間共に居る(途中で解散はするが)という関係性に、家族以上のつながりを持っているのが、また面白いところ。

なぜ『アベンジャーズ/エンドゲーム』などでの、サノスと人類の戦いにエターナルズは参入しなかったのか。という疑問も綺麗に回収。エターナルズはディヴィアンツが絡む時にしか、入ってはいけないということであったから。

超人的、神がかった力を持っていても、人類に干渉することなく、人類と共に歩んできた。時に文明を栄えさせるためにファストスを中心に、人間に知恵を授けたりと、陰ながら共生していく。

注目したい点が多くありますが、特にここ。

行き過ぎた文明により、人類同士の戦争が起こったとしても、エターナルズの面々は、止めることや干渉することができない。

このことに、「これは止めるべきではないのか!」と意見を言うメンバーも出てくる、宥めるメンバーもいる、そして、不死であるがために、長年の記憶とそういった負のことから、心が壊れてしまう者も出てくる。神秘的である面々が、とても人間くさく描かれている。

そういった点が、今回見所なんではないでしょうか。



バラバラになったとしても、家族的な絆は消えず。そして自身の存在についても考えはじめ、疑い始める。

ヒーロームービーでありながら、とても人間ドラマに溢れる、あらたなフェーズにふさわしいMCU作品でした。(みんな超人なんですがね)

そして、何よりラブストーリーの面もある。

セルシは人類にとても惹かれ、長い時間共に生きていくことで、人間の男と恋をする。(『ゲーム・オブ・スローンズ』でお馴染みキット・ハリントン演じるデイン)

しかし、セルシは5000年近くエターナルズのイカリスとくっついたり、離れたりしていたりを繰り返している…こちらのエピソードも、超人間味溢れる流れ。

見るところが多すぎて、目が2つでは足りなくなる人が続出する注意報が発令されるほど。(なんでしょう、それ)

また新たな風呂敷をMCUは広げ、今後の展開が熱くなりました。

まだご覧になっていない人もいるでしょうから、多くは書きませんが、個人的には、スプライトの今後と、デインの持つ問題に「なになに!?どうなるの!?」と、見終わったあと、ザワザワが止まりませんでした。

早く次回作が見たくなる、これだからMCUは堪らんのです。

ネタバレを踏む前に、早く劇場でご覧になることをオススメします!

注意点としては、MCU作品は特に、エンドロール後に次回作への種まきと、伏線をばら撒きます。(99%の方はご存じかとは思いますが)

最近、映画館で観ていると、エンドロール中に退席する方が多く見られます。「え!?なんで??この後よ!大事なのは!!」と心の中では絶叫しているのですが。

『エターナルズ』を観た回でも、数えてたら6組ほどの若いカップル(なんでみんなカップル♡なんだ!)が、ガサガサと退席していました。

なんと勿体ないことか……MCUを観たことがないのか、はたまた尿意が限界に達したのか、定かではありませんが、とても惜しいことです。

せっかくお金を払って、こんなにも至極のエンタメを浴びるなら、楽しみ方を知っておくのも、自身へのマナーのひとつ。

どうか、そういったことが、1%(なのか)の方々に周知しますように。

あぁ、充実の鑑賞でした。たくさんの方に幸せな時間が訪れてますように。

それでは今回も、おこがましくも紹介させていただきました。

(文:橋本淳)

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