モーニング娘。佐藤優樹卒業シングル「Teenage Solution」の魅力
「Teenage Solution」が佐藤優樹っぽいと思う理由
このたびの卒業について経緯を知らない方のために簡単に説明しておく。
2月から続いている過敏性腸症候群により、佐藤優樹はほとんどのコンサートをキャンセルせねばならない状況が続いていた。
これ以上メンバーに迷惑はかけられないため、モーニング娘。としての活動に区切りをつけ、体調を直し、また音楽活動を続けたいという決断に至った。
詳しく知りたい方は、こちらのページにコメントが載っているので読んでほしい。
本人がいろいろなことを考え、前向きに決断したことだ。もちろん応援している。だが、病気のことも世の中の状況のことも、もしそうではなかったらと、少なからず悔しい気持ちを感じてしまう卒業ではある。
この曲は、彼女の卒業が決まる前に作られた曲だったため、当て書きで作られた卒業ソングではない。卒業がなければタイトルの通り10代、特に最も直近(2019年)に加入した15期メンバーメインの楽曲となっていただろう。実際、15期メンバーの3人、北川莉央・岡村ほまれ・山﨑愛生(めい)もフィーチャーされている。
希望を言えば、つんく♂から宛書きの卒業曲を作ってあげてほしかった。そう願ってしまうのは、ファンなら願って当然のことだと思う。実際同じ10期の工藤遥はつんく♂作詞作曲の「若いんだし!」また同時にA面となった「邪魔しないで Here We Go!」もつんく♂自身が工藤の卒業の話を聞いて仕上げたと言っている。飯窪春菜はつんく♂作詞作曲ではないものの、「Y字路の途中」という曲をもらっている。今回の状況とタイミング的に難しかったと思うので、仕方ないことだとはわかっているが、残念に思ってしまう。
だが、聴けば聴くほどこの「Teenage Solution」は佐藤優樹にふさわしい曲ではないかという気もする。彼女は現在22歳だが、今もなお無邪気で純粋な部分を持っており、ある意味10代の権化のような存在だし、12歳でモーニング娘。に加入してから10年、10代のほとんどといっていい時間をモーニング娘。で過ごしたメンバーでもある。「Teenage Solution」は直訳すると10代の解決法、意訳すると10代に蹴りをつける、みたいな捉え方もできるかなと思う。
そしてまーちゃんは、活動の中で答えを探し続けていた人でもあるように思う。どうしたらつんく♂さんの楽曲をよりよく表現できるのか。「つんく♂さんの楽曲を深く知りたい」「つんく♂さんの考える音楽に近づきたい」と音楽大学に進んだほどだ。
その答えはモーニング娘。にいる中で見つかるのかなと思っていたけど、「誰にも解けない」「(答えを出すのは)今は無理みたい…」という意味だと考えると、未完成で卒業していくのもそれはそれでいい気もするのだ。
コンサートでのまーちゃんを思い出すと、調子のいいときと悪いときのブレが結構あるタイプだったと思う。でも安定しないからこそ、こちらの予想を超えたパフォーマンスを見せてくれる人でもあったと思う。不安定で未完成なところこそ、佐藤優樹の魅力のひとつだったと思う。
これからは、まーちゃん一人で答えを探していく。そう思うとちょっとワクワクする。そんなこれからのまーちゃんのことも、全力で応援したいし、楽しみだ。
(文:ぐみ)
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