<「M-1グランプリ2021」敗者復活戦>16組の芸風ざっくりまとめ
本戦は18時34分から放送されますが、その前の14時55分に敗者復活戦がスタートします。
敗者復活戦も毎年見応えがありますので、敗者復活戦で闘う16組がどんなお笑いコンビなのか簡単にご紹介します。
→「M-1グランプリ2021」ファイナリストの紹介はこちら
アインシュタイン
ボケ・稲田直樹、ツッコミ・河井ゆずるのコンビ「アインシュタイン」(吉本興業)。稲ちゃんの顔面をいじるネタはテレビ向きじゃないと思いきや、ポジティブで明るいキャラクターが浸透した現在、むしろ好まれるんじゃないかと期待したいところです。
一見イロモノキャラに見られがちですが、ネタがしっかりしていて見応えがあります。
アルコ&ピース
ボケ・平子祐希、ツッコミ・酒井健太のコンビ「アルコ&ピース」(太田プロダクション)。3回戦まではTHE MANZAIで爆笑をかっさらった、忍者ネタのテンプレで勝ち上がってきました。ラストイヤーに思い切った戦略だなと思いました。
ネタの構成的にボケ・ツッコミという形式でもないことが多くて、漫才の枠組みに囚われない柔軟性がアルコ&ピースの魅力なんですよね。
カベポスター
ボケ・永見大吾、ツッコミ・浜田順平のコンビ「カベポスター」(吉本興業)。カベポスターはABCお笑いグランプリで準優勝し、オズワルドに惜しくも負けたものの、かなり面白いネタでした。
2人揃ってテンションは比較的低めでテンポもゆったり目なのに、ボケ数は少なくなく、じっくりと笑える漫才です。
からし蓮根
ボケ・伊織、ツッコミ・杉本青空のコンビ「からし蓮根」(吉本興業)。正統派な大阪の漫才師で、漫才コントをやってることが多い印象。
M-1グランプリ2019のファイナリストで決勝ネタも素晴らしかったので、またいつ決勝へ行けるかと期待しているコンビです。
キュウ
ボケ・ぴろ、ツッコミ・清水誠のコンビ「キュウ」(タイタン)。静かでゆっくりとしたテンポが独特で、予想のつかない角度のツッコミから展開されるストーリーが素敵です。
ボケ数は多くないものの一撃の破壊力がすごくて、知性を感じさせるネタが好きな人はどっぷりハマると思います。
金属バット
ボケ・小林圭輔、ツッコミ・友保隼平のコンビ「金属バット」(吉本興業)。準決勝常連というくらい毎年ギリギリ決勝に進めていない金属バット。熱狂的なファンが多くて決勝進出できなかったことを悲しんでいたツイートが多かった印象です。
ネタが尖りまくってるので、うまくハマれば敗者復活の期待大なコンビだと思ってます。
さや香
ツッコミ・新山、ボケ・石井のコンビ「さや香」(吉本興業)。2017年に決勝まで進出していて、その大会時点で初となる平成生まれの決勝進出だったんですよね。
そんな若手というイメージがまだ強いさや香は、昭和を感じさせる古き良きしゃべくり漫才のスタイル。テンポも良いしボケ数も多いのでM-1向きだなと思ってます。
ダイタク
ボケ・吉本大、ツッコミ・吉本拓のコンビ「ダイタク」(吉本興業)。こんなに存分に双子を生かしたネタをするのは、ザ・たっち以外にはダイタクしかいません。
今年のネタは特に、双子に頼りすぎずに、それでいてしっかり双子を生かしている、漫才ネタとして構成がしっかりしていた印象でした。
男性ブランコ
ボケ・浦井のりひろ、ツッコミ・平井まさあきのコンビ「男性ブランコ」(吉本興業)。キングオブコント2021で準優勝したコント師というイメージが強く、正直今回のM-1で初めて男性ブランコの漫才を観たんですが、漫才もすばらしいです。
漫才コントに入っていくためコント部分では持ち味を生かせますし、3回戦のネタはボケ数も多くてM-1向きに調整したんだろうなって思いました。
東京ホテイソン
ツッコミ・たける、ボケ・ショーゴのコンビ「東京ホテイソン」(グレープカンパニー)。前大会は決勝まで進出したものの結果は最下位。じっくり考えないと分からないネタだったと点数が振るわなかったことからなのか、今年のネタはパッと分かりやすいものでした。
備中神楽のリズムに乗せたツッコミのスタイルはボケ数は多くできない構成ではあるものの、ボケ一発の破壊力が素晴らしいです。
ニューヨーク
ボケ・嶋佐和也、ツッコミ・屋敷裕政のコンビ「ニューヨーク」(吉本興業)。2019年、2020年と二大会連続ファイナリストで、ダウンタウン松本人志にツッコミについて言及されて以来、ニヤけたツッコミをしなくなった印象です。
テレビ出演も多くスケジュールがタイトな中でキングオブコント2021でも結果を残した彼らが、M-1のために漫才まで仕上げてきてるのはさすがです。
ハライチ
ボケ・岩井勇気、ツッコミ・澤部佑のコンビ「ハライチ」(ワタナベエンターテインメント)。ハライチもアルコ&ピースと同じく今年がラストイヤー。
ノリボケというシステムは当時画期的でしたが、3回戦のネタを見たところそのテンプレは封印。でも声のトーンやテンションは当時のあの感じで、ハライチらしいお笑いという印象でした。
ヘンダーソン
ツッコミ・子安裕樹、ボケ・中村フーのコンビ「ヘンダーソン」(吉本興業)。石焼き芋の歌をエモーショナルに歌い上げるコントで人気を博したこともあって、変化球を投げるタイプなのかなと思ってましたが、びっくりするほど正統派漫才。
M-1以外にもいくつかネタを観ましたが、引き出しも多くて器用なタイプなので敗者復活戦でどんなネタが観れるのか楽しみです。
ちなみに、見取り図・金属バットと同期です。
マユリカ
ボケ・阪本、ツッコミ・中谷のコンビ「マユリカ」(吉本興業)。大阪のしゃべくり漫才師という印象で、暗くてテンションの低いボケ・阪本に、ツッコミ・中谷がハイトーンボイスでハイテンションにツッコミを入れるスタイル。
第10回ytv漫才新人賞決定戦では決勝進出するなど結果も残しており、今年の敗者復活戦のネタも楽しみです。
見取り図
ツッコミ・盛山晋太郎、ボケ・リリーのコンビ「見取り図」(吉本興業)。オズワルドと並んで優勝候補と言われていた見取り図が決勝進出できなかったことが衝撃でしたが、だからこそ敗者復活戦で最も注目されているコンビだと思います。
ネットスラングとしても使われるようになった「あたおか(=頭がおかしいの略語)」を生み出した彼ら。秀逸なツッコミのフレーズに注目です。
ヨネダ2000
ボケ・清水亜真音、ツッコミ・愛のコンビ「ヨネダ2000」(吉本興業)。今年の敗者復活戦のメンツの中で、2020年4月結成と最も若手で、唯一の女性芸人コンビです。
ボケ・ツッコミと便宜上かき分けましたが、ある意味ではどちらもボケとも言えるようなネタをやっていました。
3回戦で初めてネタを観たんですが、どすこいの言葉と動きだけで押し切る力技がすごかったです。「THE W 2021」でもやっていたネタです。
本戦と同じくらい敗者復活戦も注目してほしい
M-1グランプリは毎年敗者復活戦も熱くて、過去の例で言うとラランドは敗者復活戦で注目されてテレビ出演が増えました。来年のスターがここから生まれる可能性もあるので、本戦と共にご注目ください。
→「M-1グランプリ2021」ファイナリストをチェック!
(文:大谷大)
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