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<2022年オススメ>最新タイムトラベル映画5選



4:『ラストナイト・イン・ソーホー』(2021年12月より劇場公開中)



2022年1月上旬現在も(上映終了した劇場もあるものの)公開中の映画だ。あらすじはアニメ映画『魔女の宅急便』にも近い。「憧れの仕事に就くために都会に進出した女の子が、その雰囲気に馴染めずに一度は塞ぎ込むものの、自分に合った部屋を見つけて再スタートしようとする」流れだけでなく、田舎から出てきたばかりのダサさを気にする(いじられてしまう)様、さらには「トンボ」のように積極的なアプローチをしてくる男の子がいるなど、偶然とは思えないほどに共通点が多いのだ。

そんな本作のジャンルは「タイムリープ・サイコ・ホラー」と銘打たれている。主人公は古い屋敷の一室で、なぜか憧れの60年代のロンドンの夢を見る。初めこそ主人公は華やかなその場所を満喫するのだが、やがて「ある悲劇」がじわじわと、時にははっきりと提示されていく。それが表向きは輝きに満ちているはずのショウビズ界はもちろん、現代の女性もまた遭遇していたであろう恐怖そのものでもあったのだ。R15+指定納得の殺傷シーンや性描写もあるが、それは必要なものだろう。

エドガー・ライト監督は良い意味でオタク気質であり、自分の好きなことを作品の中で提示することにてらいがない作家だ。だが、この『ラストナイト・イン・ソーホー』では思い入れがあるロンドンを憧れのままではなく、その暗部にも切り込んで描くということに、ある種の迫力を感じさせた。そうした問題提起がありながらも、最初から最後までのめり込んで観られるエンターテインメントに仕上がっているので、面白いホラー映画を観たい方にはぜひおすすめしたい。

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5:『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』:(U-NEXTで見放題)



2021年5月より日本でも配信がスタートし、現在はU-NEXTで独占見放題、他配信サービスでもレンタルでの鑑賞が可能な作品だ。2017年に劇場公開された『ジャスティス・リーグ』(以下、劇場公開版)は元々ザック・スナイダーが監督を引き受けていたのだが、娘の突然の死を受けて辞任。その後はジョス・ウェドン監督が継いで完成させたもの、興行と批評の両面において芳しくない結果となってしまった。そして、多くの特殊効果と撮影を追加で行い、莫大な費用をかけて作り出されたのが、この『ザック・スナイダーカット』だ。

劇場公開版の上映時間が120分であったのに対し、『ザック・スナイダーカット』は242分とほぼ2倍。そのため、「ほぼ別作品」と言ってもいいほどの内容になっており、そして絶賛の嵐で迎えられている。特に「フラッシュ」と「サイボーグ」という2人のヒーローのエピソードが丁寧に語られていることはとても大きい。新たなシーンが付け加えられているだけでなく、展開そのものが変わっているシーンもあるので、劇場公開版を観た方も新鮮な気持ちで観られることだろう。6つのパートとエピローグに分けられており、ドラマのように途中で中断しやすい構成になっているのも、家で観るには嬉しいポイントだ。

そして、この『ザック・スナイダーカット』では、劇場公開版にはなかった、タイムトラベルのシーンがあるのだ。誰がどのようにタイムトラベルをするかは、ネタバレになるので書かないでおこう。それは映画全体からすれば「ほんの少し」であるし、厳密にはタイムトラベル映画と呼べないかもしれない。しかし、高揚感に満ち満ちたタイムトラベルは、それ自体に涙が出てくるほどの感動があった。現実ではあり得ないタイムトラベルという夢を、フィクションのヒーローが「叶える」瞬間を、ぜひ見届けてほしい。

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(文:ヒナタカ)

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