<徹底検証>ドラマ版「ミステリと言う勿れ」の期待と不安(※原作ネタバレあり)
<少々ネタバレあり>原作から推察するドラマの見どころ
見どころ①:整・池本・風呂光のコミカルな掛け合い
物語序盤で整が相対することになる刑事に、池本刑事と風呂光刑事がいる。池本を尾上松也、風呂光を伊藤沙莉が演じることは公式サイトにて発表済み。おそらく最初はこの3名のコミカルな掛け合いが本作の魅力のひとつとなるだろう。予告動画を見る限り、細かいところが気になって途中で話を挟んだり、空気を読まずに言いたいことを発言したりする整の特徴が、思う存分発揮されている。その様子に、一般人らしく戸惑ったり面白がったりするポジションにいるのが、池本と風呂光だ。
友達も恋人もおらず、自宅に人を呼んだことがないと公言する整に対し、哀れみの目を向ける池本と風呂光を早く見たい。
最初こそ、整に対し「コイツ変な奴だな」「面倒そう」とネガティブな印象を抱くであろう2人。しかし、新米パパになったばかりの池本や、おじさんがひしめく中で一人頑張る風呂光にとって、整の発する言葉はある種の薬のように効いていく。
きっと、原作ファンになった方々も、冒頭の1〜2話で繰り出される整の「心に優しく響くマシンガントーク」にやられてしまったのではないだろうか。
見どころ②:月9らしいラブロマンスに期待
月9ドラマに期待したいのは、やはりラブロマンス。原作にはあまりラブストーリー的展開は見られないが(ハグやキスといった表現も極端に少ない。家族で見ても気まずい空気になり得ないと保証できる)、やはりそこは月9。そして菅田将暉主演。いくらか脚本段階でテコ入れし、多少のラブ要素は入れ込んでいる可能性が高いと見ている。
だとすると、ヒロインは伊藤沙莉演じる風呂光か、それとも門脇麦演じるライカか?
原作で登場するのは風呂光の方が早いが、物語全編を通して「いないと話が進まないキャラクター」なのはライカである。
二人で出かけたり、ことあるごとに話をしたりするのもライカなので、これはやはりロマンスを期待するなら整&ライカの2人だろうか。
とは言いつつも、原作は恋愛要素に重きを置いていない。『二重生活』の菅田将暉&門脇麦を重い描きながら本ドラマを見ると、肩透かしを食らう可能性もあるため注意が必要だ。
見どころ③:あのキャラが出るってことは、あのエピソードも……?
ライカと同じくらいに重要人物である”例の人物”について、現時点では公式サイトにも記載がなく、キャスティングも発表されていない。犬堂愛珠役=白石麻衣であることは公表されているため、原作にもある「バスジャック事件」のエピソードはドラマに組み込まれるはず。大いなるネタバレ要素であるため、ギリギリまでシークレットである可能性が高い。
また、別エピソードとして、天達先生が登場するということは……彼がメインの「アイビーハウス」のエピソードも描かれるだろう。整の出生や生育環境にも関連するため、外せない要素のはずである。
原作ファンの方はお気づきだろうが、この物語はとにかく骨太だ。
どのエピソードや登場人物も密接に絡みあっており、「あっちを抜いてこっちを入れる」のような、取捨選択ができない構成になっている。ドラマ放送を10話と仮定しても、全てのエピソードが入り切らないのは明白だ。果たして、製作陣はどのように結末を作り上げるつもりなのだろうか。
タイトル「ミステリと言う勿れ」とはとても言えない、ミステリアスな要素に包まれた本ドラマ。放送を楽しみに待ちたい。
(文・北村有)
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
(C)田村由美/小学館 (C)フジテレビジョン