あなたに役立つ映画・ドラマのプラスαがあるメディア「シネマズプラス」

©cinemas PLUS Committee. All Right Reserved.

ギラギラした佐藤浩市が帰ってきた!!その原点(?)を探る!


©NHK

俳優・佐藤浩市。1960年生まれということで、今年で62歳。

もう大ベテランの域に達していると言っていいでしょう。

そう言われれば最近の『ファブル』シリーズや『太陽は動かない』など、存在感はあっても脇に回って若者を支える立ち位置の役が続いている気がします。

『楽園』や『Fukushima50』などの映画では“枯れ”を感じさせる演技で、年相応なのかな?とも思ったりもしたところです。

ところが、現在放映中のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第6話のラストで関東の重鎮・上総広常として登場したところ、野性味溢れるギラギラをいかんなく発揮。

「そうだ!佐藤浩市はこういう属性の人だった」と再確認させられたものです。

18年ぶりの大河出演


©NHK

佐藤浩市=上総広常の「鎌倉殿の13人」第6話の登場はわずか1分ほどでしたが、圧倒的な存在感で大きな話題を呼びました。

その時に引き合いに出されたのが“芹沢鴨”という言葉。

芹沢鴨とは「鎌倉殿の13人」の脚本を手掛ける三谷幸喜が初めて大河ドラマに挑んだ「新選組!」で佐藤浩市が演じた幕末の剣客集団“新選組”の初代局長だった人物。主演の近藤勇を演じる香取慎吾ら若き剣士たちの前に、大きくそびえたつ壁として物語の前半を強くけん引しました。

この芹沢鴨役ですが、実は1969年の三船敏郎主演の映画『新選組』で、佐藤浩市の父親である三國連太郎が演じた役で、この時の“三國鴨”はその後も作られ続ける新選組作品の中でも群を抜いた“当たり役”と評されました。

佐藤浩市は「新選組!」で多くの確執もあった父親の当たり役に挑むことになったのです。結果として、”佐藤鴨”もまた圧倒的な存在感を醸し出し、佐藤浩市の代表作となりました。しかし、意外なことにそれ以降18年に渡って大河ドラマへの出演はありませんでした。


©NHK

そして、満を持して三谷幸喜が“自身の大河ドラマの集大成”と定める「鎌倉殿の13人」に関東の重鎮・上総広常役で登場します。

「俺が付いた方が勝つ」と言い切る、この大物は初登場後の第7話では2万人の軍勢を率いて頼朝の前に現れます。

源頼朝は劇中通り、一度武装蜂起したものの敗走、態勢の立て直しが急務でした。そんな中で、上総広常が多くの軍勢を率いて頼朝に加勢して、頼朝の反攻の大きな要因となったと言われています。

佐藤浩市=上総広常は頼朝の大きな力になるとともに、ドラマ「鎌倉殿の13人」自体にも厚みを持たせてくれています。

ちなみに、これまでも頼朝を演じている大泉洋との共演があり(『こんな夜更けにバナナかよ』『騙し絵の牙』)、プライベートでも交流があるとのことで、そこを考えると2人の並びがまた面白く見えてきます。

ギラギラの原点??



佐藤浩市は1980年にデビュー、20歳の時です。以降、映画では青春ものなどで出演、30代まで脇役が続きます。

意外なことですがいわゆるトレンディドラマへの出演はほとんどありませんでした。

これは、デビュー翌年に出演した『青春の門』で、劇場の大スクリーンに自分が映ることに大きく感激して、映画に軸足を置いていたこともあるかと思います。

もちろん、昭和を代表する大俳優・三國連太郎の息子という見方はついて回りました。複雑な関係性から、親子の確執を報じられることもありました。

そもそも、よくよく思い出してみれば、この三國連太郎という人が物凄い“ギラギラ属性”の代表格のような人でした。『釣りバカ日誌』シリーズ以外ならどれを見ても大抵ギラギラしています。

これはこれで機会があって(精神的に)元気な時によかったら見てください。

この父親・三國連太郎というのが佐藤浩市の“ギラギラ”の根本とすれば、その“ギラギラ”が発動した最初期の作品と言えるのが1995年の映画『GONIN』ではないかと思います。

佐藤浩市ギラギラ発動の瞬間!?



前年1994年に後に盟友となる阪本順治監督の『トカレフ』に出演、さらに、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した『忠臣蔵外伝 四谷怪談』で大きくステップアップした佐藤浩市を中心に、本木雅弘、根津甚八、竹中直人、椎名桔平、そしてビートたけしが揃った石井隆監督のバイオレンスノワール映画、それが『GONIN』です。

その後も『GONIN2』、『GONINサーガ』とシリーズ作品が続くことになるこのタイトルは“松竹大船調”と呼ばれた松竹のホームドラマを中心にした社風の中で、突如、狂い咲いたミュータントのような映画です。

仕掛け人は当時、松竹内を席巻していた奥山和由というプロデューサー。あのビートたけし=北野武を映画監督デビューさせた人物で、攻めの姿勢で一時映画界の寵児とまで呼ばれました。

この頃は北野武、竹中直人など、のちに映画監督として高い評価を受ける存在を監督としてデビューさせて、奥山和由はプロデューサーとしてイケイケ状態。

そこに、大きくジャンプアップした佐藤浩市を軸に、アイドルだったころの面影を完全に払しょくした本木雅弘。これ以降、石井隆監督に欠かせない存在となる根津甚八や椎名桔平が揃い。さらに、映画監督デビューを飾り、すっかり映画モードになっていた竹中直人・ビートたけし(=北野武)が並ぶという、当時としてもかなり濃厚な空気を感じることができるのがこの『GONIN』です。

一部の配信サービスなどでも見ることができるほか、レンタルも簡単にできるので、観やすい1本です。

■『GONIN』配信サービス一覧



| 1995年 | 日本 | 108分 | (C)1995 松竹株式会社 | 監督:石井隆 | 佐藤浩市/本木雅弘/根津甚八/椎名桔平/竹中直人/木村一八/永島敏行/鶴見辰吾/ビートたけし |

※2022年2月25日(金)時点の情報です。

>>>dTV
>>>U-NEXT
>>>Hulu
>>>ひかりTV
>>>TUTAYATV
>>>Amazonビデオ
>>>J:COM
>>>FOD
>>>RakutenTV
>>>iTunes
>>>Google

 2022年の佐藤浩市は?


©NHK

今年の佐藤浩市はまずはやはり「鎌倉殿の13人」でしょう。

源平合戦の序盤に大きな影響を与えることになる、上総広常のこれからが楽しみです。

史実通りであればその最期もまた注目です。(「鎌倉殿の13人」自体が史実通りであればメインキャストの最期はなかなかすごいことになるので、誰にでも言えることですが……)

映画では同題のノンフィクション作品を映画化した『20歳のソウル』で神尾楓珠、尾野真千子、福本莉子らと共演するほか、短編映画オムニバス『MIRRORLIAR FILMS』のSeason2の一遍『インペリアル大阪堂島出入橋』(三島有紀子監督作品)への出演がすでにアナウンスされています。

佐藤浩市のここ数年は脇に回る形で年に複数本の映画が公開されていることもあるので、まだまだ続報があるかと思われます。

(文:村松健太郎)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録