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2023年10月13日

岡田将生のすごさがわかる映画“6選”|ウザかわいい役からイケメンがギャップとなるイヤな役まで!

岡田将生のすごさがわかる映画“6選”|ウザかわいい役からイケメンがギャップとなるイヤな役まで!


2023年10月13日(金)より『ゆとりですがなにか インターナショナル』が公開中。それを記念して、岡田将生のすごさがわかる6作品を紹介しよう。

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1:『秘密 THE TOP SECRET』

(C)2016「秘密 THE TOP SECRET」製作委員会

清水玲子による同名漫画を『るろうに剣心』の大友啓史監督が実写映画化。「生前の記憶を映像化する」捜査がされるSF要素も交えたサスペンスだ。原作の2つの事件を統合して2時間29分というボリュームで描いてこその、不可解な事態に翻弄され続ける「疲労感」もまた魅力となっている。

岡田将生演じる新人の捜査官は激情家で、冷静な生田斗真扮する捜査室の室長とは正反対。序盤の柔道のシーンで声を荒げたり、粗野で暴力的な​​大森南朋の刑事と対立する様から、怒りを抑えられない危うさがある一方で、真っ当な倫理観を持つ観客に近い立ち位置の人物でもあることもわかる。

神経質で常に汗をかいているように見えて、さらに憔悴していく様は良い意味で辛くもなってくるが、その先に彼が知る感情と、岡田将生の渾身の演技を見届けてほしい。

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▶︎『秘密 THE TOP SECRET』を観る

2:『さんかく窓の外側は夜』

©︎2021映画「さんかく窓の外側は夜」製作委員会 ©Tomoko Yamashita/libre 

ヤマシタトモコの同名漫画を岡田将生と志尊淳のダブル主演で実写映画化。心霊探偵コンビが事件を解決!というわかりやすいエンタメ性はもとより、人間の闇にも迫っていく、格調高い内容にもなっていた。

『ミッドサマー』的なカルト宗教団体のシーンも含め、PG12指定ならではのホラー的かつ刺激の強い描写もあるので、ある程度の覚悟を持って観たほうがいいだろう。



岡田将生は初めこそ子どもっぽい独占欲を持つ軽薄にも見える人物であり、極めて普通の青年であるものの臆病だった志尊淳との関係性が変化していくことが大きな見どころ。

「触れていると霊がはっきりと見える」という設定を生かして、「岡田将生が志尊淳に後ろからハグする」ことに必然性があるのも実に良い。かなり危ういところがある平手友梨奈の独特のキャラクターにも注目だ。

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▶︎『さんかく窓の外側は夜』を観る

3:『CUBE 一度入ったら、最後』

(C)2021「CUBE」製作委員会

カナダの密室スリラー映画『CUBE』の日本リメイク。岡田将生はコンビニで勤務するフリーターで年上や権力者に嫌悪感を募らせている、かなり極端な人物造形である。だが、岡田将生が演じてこその独特の人懐っこさを感じさせる一方で、次第に狂気に飲み込まれていく様の説得力が半端ではなかった。

正直に言って脚本にはかなり問題があり、いくら伏線になっているからと言って「虚無」にもほどがあるキャラクターがいたり、終盤のあり得ない「過去の提示」の仕方など、もう少しどうにかならなかったと思う部分はある。



だが、複雑な要素を併せ持つも善良そのものな菅田将暉と、それと正反対な岡田将生という「Wマサキ」の共演、その他の俳優の達者ぶりのおかげでちゃんと楽しめる、憎めない内容にはなっていると思う。親しい友達とツッコミを入れながら観てみるのもいいだろう。

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▶︎『CUBE 一度入ったら、最後』を観る

4:『星の子』

(C)2020「星の子」製作委員会

今村夏子の同名小説を映画化した、芦田愛菜が宗教2世の中学生を演じ切った作品。岡田将生が演じるのは主人公が憧れるイケメン数学教師で、怪しい宗教そのものへの嫌悪感と蔑視をあらわにしていく様が良い意味で辛い。

岡田将生は『告白』の時もウザい熱血教師にハマりまくっていたが、今回の「見た目は最高なのに性格は最悪な教師」の説得力はそれ以上だった。



表向きには観客にもカッコよく見える、主人公にとって「理想」になることも納得できる岡田将生だからこそ、激烈な否定をされた彼女の絶望が、それこそ一緒に泣きたくなるほどに強烈に伝わるだろう。

だが、公開直前のイベントのビデオメッセージで芦田愛菜へ「すみませんでした」と謝罪の言葉を投げかけた岡田将生は本当に良い人なのだと思ったし、それに対し芦田愛菜が「今度はぜひ仲のいい先生と生徒役で共演させていただきたいです!」と返したように、またこの2人の共演を(楽しい役柄で)観たいものだ。

▶︎『星の子』を観る

5:『ドライブ・マイ・カー』

(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

村上春樹の同名短編小説の映画化で、第94回アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞し、作品賞・監督賞・脚色賞にもノミネートされた、日本映画の転換点と言える傑作。

会話劇のそれぞれが面白く、様々な要素が織りなす物語が見事で、2時間59分の上映時間があっという間に思えるほど。そして、日本アカデミー賞でまったく名前があがらなかったことが信じられないほど、岡田将生の演技は素晴らしく、そのベストアクトと断言できるほどだった。



実質的な主人公は、西島秀俊演じる舞台俳優で演出家の男と、三浦透子扮する寡黙な女性ドライバー。岡田将生演じるハンサムだがどこか危うさを感じさせる役者は、その2人の世界に割り込むように、とある哲学を車の中で話し始める。それは後に起こる展開への伏線にもなっており、とてつもない緊張感に満ち満ちていた。

とても長いセリフを一挙に、だが静かに放出していく岡田将生の力量は、もう並大抵の俳優の力では太刀打ちできないと思わせた。

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▶︎『ドライブ・マイ・カー』を観る

6:『1秒先の彼』

©2023『1秒先の彼』製作委員会

台湾映画『1秒先の彼女』の日本リメイクであり、山下敦弘監督×宮藤官九郎脚本というタッグによるとぼけた笑いも魅力的な「消えた1日」をめぐる謎解きラブストーリーだ。

岡田将生は「天然ボケな残念なイケメン」を超キュートに演じていて、意中の女性からお弁当を受け取って「やばいやばい~!ありがとう~!」と心から喜んだりもする。全編で「純粋ウザかわいい」岡田将生を堪能できるだろう。



もうひとりの主人公である清原果耶は、岡田将生とはまったく正反対の、引っ込み思案がすぎて完全に「陰キャ」な女子大学生にもピッタリ。その2人の仲がなかなか進展しないので良い意味でもどかしく、本人からすれば怖い事態に翻弄されていく岡田将生がちょっとかわいそうにもなるのだが、だからこそ2人の恋が実ってほしいと心から願えるようにもなっている。

そして、無駄にも思えた時間を過ごして損をしてきたと「思い込んでいる」人へ送るメッセージはとても優しいものなので、ぜひ見届けてほしい。

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▶︎『1秒先の彼』を観る



そんなわけで、改めてまとめてみると、岡田将生はシリアスな役からコメディ然としたキュートな役、はたまたイケメンな見た目とギャップのあるイヤ〜な役までこなせる、なんと演じる役の幅が広いのかと感嘆させられる。

作品によって新たな一面を見せることも期待しながら、ぜひ『ゆとりですがなにか インターナショナル』も楽しんでほしい。

(文:ヒナタカ)

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