インタビュー
TikTokクリエイター・しんのすけ:著作「シネマライフハック」執筆秘話
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TikTokクリエイター・しんのすけ:著作「シネマライフハック」執筆秘話
映画感想TikTokクリエイターのしんのすけさんを迎えた短期連載の第6回。
最終回は、著作「シネマライフハック」執筆の背景を語っていただきました。
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「シネマライフハック」は“映画本だけど映画本じゃない”を目指した
今回、TikTokの運営側がクリエイターを盛り上げる活動一環として、書籍を出させてもらいました。
最初の打ち合わせのときに、「映画の本はまず売れない」という話から入ったんですよね。冷静に考えたら、僕も映画の本を持ってなくて。
そこで切り口として「映画本じゃない映画本にしてみよう」というスタートでした。
これまで映画の発信をしつつも、コロナ禍でライブ配信を結構やるようになって。さまざまな悩み相談や社会的な問題などもTikTokで情報発信してたので、ライブ配信だと頻繁に悩み相談が来るようになっていました。
そのことを編集の方に話したら、「普段ライブ配信でやってる悩み相談と映画紹介を掛け合わせる本はどうですか」という話になって、企画につながっていきました。
悩み相談と映画紹介の掛け合わせって、切り口として少なくて。なおかつ、映画本で扱われる作品は古い映画が多かったので、TikTok世代が認識しているような、新しい映画をメインにしつつ、メジャーに寄りすぎない作品のバランス感を意識してみました。
TikTokでも、本を出すにあたって質問を募集してみたら、何百件とコメントが来て。その中から抜粋いしたり、質問を合体させたりして、具体的に書籍にしていきました。
2021年の6月あたりから準備して作っていくうえで、何度も原稿を直したり僕自身の考えも変わったりして、いかに新しい映画をキャッチアップできるかについて、悩みました。
特にジェンダーの問題、「ポリコレを意識しすぎたら映画が面白くなくなる」という話題についても、『エターナルズ』が公開される前から書いてました。
『エターナルズ』が公開された11月のタイミングではほとんど書き終わっていたんですよ。ほぼ書き終わっていた時に、「『エターナルズ』の社会的なリアクションをジェンダーの章に入れないわけにはいかないよね」と思って急遽追記しました。
新作が公開されて「これだけは入れよう」ということが何回かあって、結局周りにすごく迷惑をかけながら書きましたね。
話し言葉で書いてることもあり、Twitterではあまり起こらないTikTokでのリアクションと、Twitterで起こっているいわゆる映画のコアファンならではの話題を平行して書けた気がします。
「あまりコアに寄りすぎず、そして読みやすい」という両立を目指して、ひたすら追い込んだ本になりました。
(語:しんのすけ/取材・構成:シネマズ編集部)
しんのすけ(映画感想TikTokクリエイター)プロフィール
1988年生まれ。京都芸術大学映画学科卒業後、「水戸黄門」や『HiGH & LOW』シリーズで助監督を務める。2019年より映画感想TikTokerとして活動。
TikTokでは主にエンタメや社会問題の情報発信を行い、人気を集める。現在は情報発信の他にもドラマ・映画の監督業をはじめとして幅広く活動。
初めての著書「シネマ・ライフハック」がKADOKAWAより好評発売中。
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