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<ロバート・パティンソン>脱アイドル路線大成功!新バットマン俳優への転換点


『THE BATMAN―ザ・バットマン―』(C)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC

2022年3月11日(金)に日本で公開される『THE BATMAN―ザ・バットマン―』

先んじて公開されたアメリカでは最初の週末だけで1億ドルを超える大ヒットスタートを記録しました。

この企画、当初『バットマンVSスーパーマンジャスティスの誕生』以降演じてきたベン・アフレックが引き続き登板する(監督兼任)予定でしたが、紆余曲折を経て、大胆な若返りが図られることになりました。

そして、新たにバットマン“ブルース・ウェイン”に抜擢されたのがロバート・パティンソン

『トワイライト』シリーズでアイドル的な人気を得たロバート・パティンソンも気が付けば30代半ばとなり、近年は脱アイドル路線でアート作品に出演したり、大作の助演にまわることもありました。

そんなロバート・パティンソンが、超大作『THE BATMAN―ザ・バットマン―』の主演としてハリウッドのメインストリームにたどり着くまでの道程を見ていきます。

歴代バットマンの初登場年齢~ロバート・パティンソンは歴代2位の若さ~


『THE BATMAN―ザ・バットマン―』(C)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC

バットマン“ブルース・ウェイン”にある種の“オトナ”な部分を求められるのか、映画の歴代バットマン俳優はだいたい30代後半であることが多くなっています。

最初の映画1966年の『怪鳥人間バットマン』アダム・ウェストが38歳。

1989年のティム・バートン監督の『バットマン』のマイケル・キートンも38歳で初登板。

その跡を引きついた『バットマン フォーエヴァー』のヴァル・キルマーが36歳。

さらにその跡を引き継いだ『バットマン&ロビンMr.フリーズの逆襲』のジョージ・クルーニーが36歳でした。

クリストファー・ノーラン監督の『バットマン ビギンズ』から“ダークナイト3部作”のクリスチャン・ベールが31歳で最年少となっています。

逆に『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』では、スーパーマンを演じた33歳のヘンリー・カヴィルに対して、老練さを出すこともあって当時44歳のベン・アフレックが起用されました(老けメイクのためにさらに上の年齢を感じさせました)。


『THE BATMAN―ザ・バットマン―』(C)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC

そして『THE BATMAN―ザ・バットマン―』のロバート・パティンソンは35歳なので、ベン・アフレックから10歳ほど若返ったことになります。
 
ちなみに、ドラマでは「GOTHAM/ゴッサム」に少年時代のブルースが登場したり、「Titans/タイタンズ」や「BATWOMAN/バットウーマン」には逆に老年期のブルースが登場したりしています。

このように調べていくとロバート・パティンソンは歴代2位の若さで映画のバットマン“ブルース・ウェイン”を襲名したことになります。

ロバート・パティンソンのこれまで~アイドル俳優として~


(C)2005 Warner Bros. Entertainment Inc Harry Potter Publishing Rights (C) J.K.R

1986年にイギリス・ロンドンで生まれたロバート・パティンソンは10代の半ばから演劇をはじめ、2004年にスクリーンデビューをします。

翌2005年に大ヒットシリーズ第4弾『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』のセドリック・ディゴリー役で注目を浴びます。

2008年の『トワイライト~初恋~』から始まる“トワイライト”シリーズ全作を通して、エドワード・カレン役を演じるとこれで大ブレイク。

以降『ニュームーン/トワイライト・サーガ』『エクリプス/トワイライト・サーガ』『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーンPart1』『Part2』と5作品に出演し、“最もリッチな30歳以下のイギリス人スターランキング”にランクインしました。

ロバート・パティンソンのこれまで2~脱アイドル路線~


(C)2008 SUMMIT ENTERTAINMENT, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

アイドル路線で売れた俳優は、そのイメージから脱却するために様々な試みをします。

今では想像できないかもしれませんでしたが、あのジョニー・デップも最初は完全にアイドル俳優でした。

ジョニー・デップは80年代のドラマ「21ジャンプストリート」でベビーフェイス(幼い顔立ち)ゆえに高校に潜入捜査をする捜査官を演じて一気にアイドル的な人気を得ました。

その後は、映画ではメジャー作品やアイドルキャラの作品を避けていった結果、現在の“超個性派マネーメイキングスター”という独特のポジションを確立しました。

ロバート・パティンソンも“『トワイライト』の後”を模索し始めます。


(C)2012–COSMOPOLIS PRODUCTIONS INC. / ALFAMA FILMS PRODUCTION / FRANCE 2 CINEMA

彼のフィルモグラフィを見るとシリーズの完結編2部作『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーンPart1』と『Part2』の間に公開された『コズモポリス』という映画は1つの大きなポイントとなっています。

鬼才・カルト映画監督として知られるデヴィッド・クローネンバーグ監督の作品でカンヌ映画祭・コンペティション部門に出品されるなど、思い切りアート系に舵を切った作品と言えます。

ロバート・パティンソン演じるニューヨークの青年投資家エリック・パッカーは、28歳にして巨万の富を築きあげ、金の動きに一喜一憂しながら、愛人たちとの快楽にふける毎日を送っていました。そんな彼の背後に暗殺者の影がちらつきはじめ……。

という若き大富豪がわずか24時間で破滅へと向かう姿を描いたサスペンススリラーで、物語の大半が高級リムジンの車内で展開されるという実験的なつくりになっています。


『コズモポリス』(C)2012–COSMOPOLIS PRODUCTIONS INC. / ALFAMA FILMS PRODUCTION / FRANCE 2 CINEMA

『コズモポリス』は映画として高評価を受けたことはもちろん、ロバート・パティンソンの演技を見た多くの人(ただのアイドル俳優だと思っていた人たち)を驚かせることになりました。

『コズモポリス』の配信先一覧(2022年3月11日現在)

>>>U-NEXT
>>>Hulu
>>>ひかりTV
>>>TSUTAYATV
>>>Amazonビデオ
>>>RakutenTV
>>>iTunes
>>>Google


またロバート・パティンソンはクローネンバーグ監督の次作『マップ・トゥ・ザ・スターズ』にも出演しています。

これ以降、ロバート・パティンソンは作品の大小を選ばずに個性的な作品を選び、また選ばれるようになりました。


(C)2019 A24 Films LLC. All Rights Reserved.

2019年(公開は2021年)の『ライトハウス』などはその成功例の1本と言えるでしょう。

『ウィッチ』で2015年に長編デビューしたロバート・エガースの長編2作目となる『ライトハウス』。

ざらついたモノクロ映像が見ているものに不穏さを感じさせる閉塞感抜群のこのスリラーで、ロバート・パティンソンは名優ウィレム・デフォーと事実上の2人芝居を披露しています。


『TENET/テネット』(C)2020 Warner Bros Entertainment Inc. All Rights Reserved

2020年のコロナ禍の中で劇場を唯一支えた大作映画クリストファー・ノーラン監督の『TENET/テネット』で、ロバート・パティンソンは主人公を支えるニールを演じています。

主人公の陽気な相棒キャラかと思わせつつ“実は!?”という要素を持った複雑さのある役どころで、一度映画を見てから、もう一度彼にフォーカスしなおすと全く違う意味を持つキャラクターでした。

そして『THE BATMAN―ザ・バットマン―』


『THE BATMAN―ザ・バットマン―』(C)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC

『THE BATMAN―ザ・バットマン―』の企画は紆余曲折があり、キャスティングを含めて多くの部分で製作が遅れました。

もともとは『バットマンVSスーパーマン』のベン・アフレック版バットマンの主演シリーズとして企画がスタートし、監督もベン・アフレックが務める予定でした。その後、監督が『クローバーフィールド/HAKAISHA』のマット・リーヴスに変更され、その後、計画の変更や遅延からベン・アフレックが完全に離脱します。

それを受けて、改めて若き日の“まだ未熟さを持った”バットマン“ブルース・ウェイン”の物語となることが明らかになり、ロバート・パティンソンが主演することが決まりました。

物語は“ナゾナゾ”を事件現場に残す快楽犯罪者「リドラー」がメインヴィラン。さらにペンギンやキャットウーマンといったおなじみのヴィランも登場します。



映画は何と175分もある超大作ですが、“謎解き”ベースの物語は見る側の心をグイグイと引っ張ってくれて、気がつけばエンドロールでした。

全く新しく“バットマンを語りなおす”映画であるので、予備知識が要らないのも良かったです。映画はヒーロー映画というよりミステリー、サスペンス映画の要素が強くなっています。

マット・リーヴス監督は70年代のノワール映画を意識したと言いますが、個人的にはブラッド・ピットの『セブン』が思い出されました。敢えて過去関連作品から似た作品を上げるとすればやはり2019年の『ジョーカー』でしょう。


『THE BATMAN―ザ・バットマン―』(C)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC

ロバート・パティンソンの若き(おそらく実年齢より若い設定)のバットマン“ブルース・ウェイン”はリドラーとゴッサムシティの暗部が引き起こす出来事に心を大きく乱され、混乱し、時に傷つきます。

これまでバットマン“ブルース・ウェイン”はド派手で個性的なヴィランとの対照的な立ち位置を求められていたこともあってか、どちらかというと達観していて、実年齢以上に“オトナ”なキャラクターでしたが、今回の『THE BATMAN―ザ・バットマン―』ではその部分はヴィランを演じるポール・ダノ、コリン・ファレル(特殊メイクで誰だかわかりません!)、ジョン・タトゥーロなどが担当。


『THE BATMAN―ザ・バットマン―』(C)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC

ロバート・パティンソンのバットマン“ブルース・ウェイン”はゾーイ・クラヴィッツが演じるキャットウーマン“セリーナ・カイル”ともども若さと脆さを持ったヒーローとなっています。

もはや“アイドル俳優”という括りとは無縁となったロバート・パティンソンのバットマンをぜひ劇場でご堪能ください。

その後、過去の出演作を追っていくと彼の成長の道のりを楽しめます。

(文:村松健太郎)

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