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2022-06-16

芦田愛菜が語る、人間関係のカギと演技への思い『メタモルフォーゼの縁側』


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鶴谷香央理原作のマンガ『メタモルフォーゼの縁側』の実写映画が6月17日(金)に公開される。本作は芦田愛菜演じる人付き合いが苦手な17歳の女子高生・佐山うららと、宮本信子演じる75歳にしてBLを知った市野井雪がBLマンガを通じて友情を育んでいく物語。2011年に公開された映画『阪急電車 片道15分の奇跡』で孫と祖母を演じた2人が10年ぶりに、友人役として共演することでも話題だ。

そんな共演について、当の本人はどう思っているのだろう。cinemas PLUSでは芦田に同作への思いや、撮影中のエピソード、芦田本人の考え方について、たっぷりと語ってもらった。

「すごく好きな話」だからこそ大切にした原作の雰囲気


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――同作の原作は「このマンガがすごい!2019 オンナ編」などの賞で第1位をマークするほどの人気作です。原作や台本を読んでの感想を教えてください。


芦田愛菜(以下、芦田):率直にすごく好きな話だなと思いました。うららは自分に自信がなくて「周りから、ずれているのかもしれない」と思いがちな性格なのですが、そんなうららが好きなものを通じて(宮本信子演じる)雪さんと友達になり、だんだん生き生きしていく姿を見て「もっと自信を持って好きなことを言っていいんだ」とか「自分のことをもっと認めてあげてもいいのかも」と励ましてもらえたように感じたんです。

――うららに共感したところ、ご自身と差を感じたところがあれば教えてください。

芦田:少し気にしいな部分は似ているなと感じました。私も「さっきの言葉、違う意味で受け取られていたらどうしよう」と家に帰ってから、ひとり反省会をすることがあるくらいの気にしいなので。一方で、私は率先して学校行事を楽しんじゃうタイプなので、そういうところは少し違うかなという印象を受けました。


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――なるほど。芦田さんと似ているところも、似ていないところもあるのですね。うららを演じる上で、意識したことはありますか?

芦田:原作を読んだとき、うららから自信がなさそうな印象を受けたので、猫背にしてみたり「こういうしゃべり方かな」と思うしゃべり方をしてみたりしました。

やはり好きだからこそ「原作の雰囲気を壊したくない」という気持ちが強くあったので、何度も原作を読み返して、うららがどんな顔をするのか、どんな行動をするのかを考えながら、自分の中に“うらら像”を作り上げていったんです。

仲良くなるためのカギは「好きなもの」と「弱み」


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――本作は好きなものをきっかけに、境遇の違ううららと雪の友情が育まれていく物語です。芦田さんは好きなことがきっかけで、誰かと仲良くなった経験はありますか?

芦田:入学して、世界史の授業を受けたときに「いろんな世界が繋がっていくのがおもしろいな」と思って、世界史がすごく好きになったんです。そのときに同じく世界史が好きで意気投合したクラスメイトがいて、その子が高校での最初の友達でした。クラスが離れちゃった今も、すごく仲の良い友達の1人なんです。

――もともとうららは自分の好きなことを内に秘めている印象でしたが、芦田さんは好きなことを好きと言えるタイプでしょうか?

芦田:私は恥ずかしいという気持ちよりも、好きなことを受け止めてもらったときの嬉しさが勝っちゃうので、結構周りにおすすめしちゃいますね(笑)。

でも、自分が聞いている曲とか本を誰かに紹介することって、自分の内側を覗き見されているような感覚になるというか……うららのように恥ずかしくなっちゃう気持ちにもすごく共感しますし、誰にでもそういう気持ちってあるものだと思います。だから、無理に好きなことを誰かに話す必要はないんじゃないかなとも思うんですよね。



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――どういうことでしょう?

芦田:好きなものを好きって言うよりも、自分自身が好きなことを認めてあげる、好きと思えることの方が大切だと思うんです。人に伝えるか伝えないかよりも、それにのめり込んでいく自分を否定しないこと、堂々と好きの気持ちを持っていることの方が大切なんじゃないかなって。

――なるほど。ちなみに芦田さんが思う誰かと仲良くなる秘訣があれば教えてほしいです。

芦田:好きなことを話すのも大切ですけど、自分の弱いところを見せられたら、より深い関係になれるんじゃないかなと感じることはあります。

弱いところと言っても、そんなに大それたことである必要はなくて、例えば「乗る電車を間違えちゃったんだよね」とか些細なことで良いんです。弱いところとか失敗談を話して、それを笑いに変えられるようになれば親近感が湧くし、相手との絆が深まっていくんじゃないかなと思います。

目標は「役に芦田愛菜が出ない芝居をする」こと


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――10年前、孫と祖母の役で共演した宮本さんと芦田さんが、今回はお友達同士という関係性を演じました。久々に宮本さんと共演していかがでしたか?


芦田:今回、最初に撮影したシーンが宮本さんとのシーンだったのですが、そのときに「これからよろしくね」「頼んだわよ!」と言葉をかけてくださって、すごく嬉しかったです。前回共演したのは私が7歳の頃だったということもあって、お会いするまでは緊張していたのですが、そのやり取りがあり、うららが雪さんに認めてもらえたような感覚を勝手に感じて、安心感を覚えました。

それから雨が降って、少し濡れてしまうシーンを撮影するときに「あら楽しそう!」と宮本さんがおっしゃっていたのを覚えています。私も雨が降るシーンがあると聞いたときに、水遊びのようだなと密かにワクワクしていたので、親近感を感じた瞬間でした。

――お話を聞いているだけで、すごく楽しそうな現場だったのだなと想像します。

芦田:高橋恭平さん演じる幼なじみの河村紡が、作中でうららのことを「うらっち」と呼ぶのですが、(狩山俊輔)監督から「うらっち」と呼ばれるくらい温かい現場でした。役名で読んでいただくことはあっても、役のあだ名で呼ばれる経験って、なかなかないので嬉しかったです。

その一方で、撮影しているときに「ちょっとうまくいかなかったな」と思うことがあると、監督がそれを察して「うらっち、もうちょっといけるよね?」ともう1回演じるチャンスをくださることもあって、妥協せずに作品を作っていただけたなと嬉しく思います。


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――最後に、今後の目標を教えてください。

芦田:役に芦田愛菜が出てしまわないようなお芝居がしたいなということは、常に思っています。その役を演じた私というよりも、役そのものが見た人の中に生きてくれたら、その子が好きだなと共感してもらえたら、嬉しいなって。すごく難しいことだとは思うのですが、頑張りたいです。

(撮影=大塚秀美/取材・文=於ありさ)

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