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2022-06-16

「子どもの頃の構想を具現化できた」BiSHプロデューサー・渡辺淳之介が送る“問題作”


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BiSHメンバー6人をそれぞれ主人公に据えたオムニバス映画『BiSH presents PCR is PAiPAi CHiNCHiN ROCK'N'ROLL』が6月10日(金)に公開を迎えた。

個性が爆発しているにも関わらず、奇跡のようなバランスで1本の映画として成り立っている本作。BiSHのプロデューサーであり、音楽プロダクション・株式会社WACKの代表でもある渡辺淳之介も、監督として関わっている。

彼が監督を務めたのは、BiSHメンバーの一人・モモコグミカンパニーとタッグを組んだ「PEACH CHAOS PEACH」。渡辺にとって、子どもの頃から「こういう映画を撮ってみたい」と思える構想を具現化した“問題作”とも言える一編だ。

どんな思いで制作に臨んだのか、本人に詳しく話を聞いた。

学生時代の構想を具現化したTHE・コメディ


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――本作は、モモコグミカンパニーさん演じる女子学生の日常がいきなり壊されてしまう突拍子もないコメディ作品ですよね。物語の構想は、どのように考えられたのでしょうか?

渡辺淳之介(以下、渡辺):いやほんと、とんでもないですよね。すみません。僕は子どもの頃から映画が大好きだったんです。5歳くらいの頃に父親と一緒に『バッドマン』の1stを見に行ったり、小学生の頃に『フォレスト・ガンプ』を見たり。両親も映画や演劇が好きだったので、幼少期からよく触れていました。

その影響か、中学生くらいの頃から「いつか映画監督をやってみたいな〜」と思っていて。学生時代からなんとなく考えてたようなことを、この映画で具現化しました。

実は、本作では僕の母親が、モモコの母親役として声だけ出演してるんですよ。その関係で、母親には先に作品を見てもらったんですけど……。「ほんとにお前は変わってないな、何をやらせてるんだ」って言われちゃいました(笑)。

――映画を作るならコメディを! といった思いが強かったのでしょうか?

渡辺:そうですね。もし僕が映画を撮るんだったら、どんな風にするかな……みたいなことは、普段から考えることが多かったかもしれません。

映画と同じくらい劇団も好きで、クドカンさん脚本の舞台とか、大人計画とかをよく見てました。こういう世界観でコメディをやってみたいな、って気持ちはずっとあったと思います。 

モモコグミカンパニーとの共演を経て「さらに評価が上がった」


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――脚本の内容をモモコさんに伝えたときの反応は、どうでしたか?

渡辺:完璧なドン引きでしたね。誰がどのメンバーと組むかは、あみだくじで決めたんですけど。モモコからは「あみだくじで渡辺さんと組むことが決まった瞬間から、覚悟はしてました」と言われました。

僕としては、どのメンバーと組むことが決まっても、この話をやりたい思いは変わらなかったので。いま振り返ると、モモコに決まってよかったな、と思います。仮にリンリンだったら、めちゃくちゃ嫌がりそうですもんね。


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――確かに、想像できないですね。本作では、渡辺さん自身も出演されていますが。

渡辺:本来は僕が出る予定はなくって、とある役者さんにオファーしてたんです。でも、スケジュールなど諸々の関係で実現せず……じゃあ、出るしかないか、と僕も覚悟を決めました。

一番大変だったのは、前貼りをするために毛を全剃りしなきゃいけなかったこと。前日に頑張って剃ったんですけど、剃りきれなくて……めちゃくちゃ痛くて大変でした。もうご覧いただいてる方にはわかると思うんですけど、汚いところをモモコに見せてしまったのは、申し訳なかったです。

――モモコさんとの共演を通して、彼女への印象は変わりましたか?

渡辺:この作品は2日で撮影してるんですけど、僕とモモコの共演シーンは2日目に撮ったんです。1日目でだいぶ頑張ってくれたのか、僕とのやりとりは結構吹っ切れてた感じがあって、逆にこっちが照れちゃいましたね。

モモコはあまり演技が得意ではないと本人から聞いてたんです。それでも、すごく頑張ってキャラを変えてくれていたので、僕のなかではさらに評価が上がりました。一緒にやれてよかったです。

映画制作のきっかけは焼肉屋


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――そもそも、BiSHで映画を作ろうと企画したのは、何がきっかけだったんでしょうか?

渡辺:コロナ前に、山田健人とエリザベス宮地で焼肉を食べてたんです。その時に「映画を撮ろう!」って話で盛り上がったのが、最初のきっかけだと思います。

山田と宮地とは、これまで一緒にBiSHのドキュメンタリー映画制作をやったことはあったんです。だけど、フィクションもやりたいよねって話になって。じゃあ他にも手伝ってくれる監督を探して、BiSHのメンバーと一緒にオムニバス形式の映画にしたら面白そうだよね、と話がまとまりました。

――セントチヒロ・チッチさんも「もともと映像制作をやりたいと思っていた、事務所に入った当時から映画を作りたいと伝えていた」と話されていましたが。

渡辺:そうですね。解散が決まった段階から、チッチ含め一人一人とこれからの話をするうちに、演技をやりたいって希望するメンバーが多いことに気づいたんです。それならやりたいことを実現させよう、BiSHとして動けばスケジュールの調整もしやすいし、といった思惑もありました。


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――出来上がった映画を客観的に見て、どんな感想を得られましたか?

渡辺:率直に、僕の作品があってよかったな、と思いましたね(笑)。監督全員が真剣に取り組んでいただいた結果、非常にお客さん側も自然と力が入る作品になったので、僕の作品みたいに、サクッと食べられるような作品があってよかったな、と。

何も考えず面白く見られる作品もあれば、深く考えさせられる作品もある。オムニバス映画の魅力はそこにあると思うし、BiSHとしていろいろな姿を見てもらえる機会を作れてると思うと、ますます良い作品たちだなと思えます。

今は若い子たちを中心に映画離れが進んでるのかもしれないけど、こういう面白い作品もあるんだぞ〜ってことを伝えられたらいいですね。

(撮影=渡会春加/取材・文=北村有)

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