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2022-07-08

今井翼インタビュー「この作品をターニングポイントと思えるように成長していきたい」


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日本を代表するロックミュージシャン・hideの姿をスクリーンで観ることができる――。

1998年5月2日に急逝したhide。彼が遺したものは多くあった。リリース予定のシングル、制作途中のアルバム、開催が決定していた全国ツアー。hide亡き後、彼の音楽を届けるために奮闘したのは彼の実の弟でパーソナルマネージャーの「松本裕士」だ。
そんな彼を主人公とした物語、映画『TELL ME ~hideと見た景色~』が7月8日に公開となる。

裕士を演じるのは今作が映画初主演となる今井翼だ。

繊細な役をどう自分に落とし込み、演じ、hideが亡くなったあとの軌跡を描いたのか。作品、そして「裕士」という役への想いを、今井翼が丁寧に、真摯に語る。

とにかく丁寧に描きたかった


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――今井さんご自身、X JAPANのファンとのことですが、今回の主演のお話を聞いたときの率直な感想をお聞かせください。

今井翼(以下、今井):光栄なことでしたし、裕士さんを演じるという部分では、きちんとした意思を持って務めたいな、と思いましたね。

――演じる上ではどのような気持ちだったのしょうか。

今井:hideさんという唯一無二のアーティストを中心にその後をしっかりと描いていくということに重点が置かれている作品です。役どころが複雑で繊細だし、実際に裕士さんが感じたことを映画のストーリーの中で演じていくという意味では、とても悩みましたし、実際に裕士さんのように弱ったり、ナーバスになったり……という自分がいましたね。


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――役が乗り移ったような?

今井:乗り移るというよりは……とにかく丁寧に描きたいという想いがありました。

裕士さんをとりまく環境のめまぐるしい変化の中での苦悩であったり、最終的にはhideさんが遺した残した大切なものを守り切るんだ、という強い想いを感じながら演じていました。

hideの弟であり、マネージャーとしての苦悩



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――演じていらっしゃって印象的なシーンはありますか?


今井:幼少期においてはお兄ちゃんのほうが優秀で、おばあちゃんにも両親にもかわいがられていて、裕士さんの中には羨ましいなあという気持ちが根底にあったと思うんですね。

そんな普通の兄弟だったはずが、hideさんのマネージャーになって。自分は何も言えない状態で進んでいって、自分が思うマネージャーとしての接し方をすれば、それは違うんだとhideさんに怒られる。hideさんのことを思ってやっても、何をやってもなかなか認めて貰えない。

――確かに、作中で、hideさんは裕士さんにだけ厳しいようにも見えました。

今井:けれど、それがある日突然、hideさんがいなくなって、誰もが悲しみのどん底に突き落とされて。兄弟としてのショックはすごく大きかったと思うんですよね。

I.N.A.さんからなぜ弟である何も音楽を知らない裕士をマネージャーにしたか、という真実を知らされたときに、兄を深く思う気持ちと、パーソナルマネージャーとして、遺されたものを絶対に形にしていくんだ、っていう覚悟につながったんだと思います。


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――そのシーンから、今井さんの演じ方に変化があったように思います。

今井:もちろん、全く意識していないわけではないんですけど、必然的に撮影中は裕士さんとして生きているわけじゃないですか。

だから裕士さんを生きる上で、その覚悟が演じる上でも芽生えたと思います。

――演じる上でも重要なシーンだったんですね。

今井:そうですね。でも、やっぱりI.N.A.さんがあっての歩みだったと思いますし、そのI.N.A.さんを、hideさんをこよなく愛する(塚本)高史くんが演じたことも、大きな存在でした。

この主演を託されたことに感謝している


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――意外にも、今作が映画初主演とのことですが、この作品で初主演を果たしたということについて、今、どんなお気持ちですか?

今井:本当にありがたいことですね。

今後、僕のキャリアにおいても、ひとつのターニングポイントになっていくと思うし、ターニングポイントと思えるように、役者として成長していきたいという思いがあります。

――「初主演映画」はずっとキャリアとしても残りますよね。

今井:恥ずかしながら僕は30代になって、山田洋次監督と出会うまではあまり芝居に興味がなかったんです。けど、監督からの指導や、愛ある厳しさの中で、芝居の難しさ、厳しさ、楽しさに気がついて、そこから演じることに興味を持ち始めました。

芝居に目覚めたのがかなり遅いので……だから、僕の中では意外でもなく、逆に言えば、まだまだ積むべきものがある立場の僕が、この大切な作品の中でも裕士さんという主演を託していただいたことに、本当に感謝していますね。


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――主演、座長として、現場に入られるときに、意識されたことはありますか。個性豊かな方ばかりかと思いますが。

今井:僕、どんな現場でも初日って緊張するんですよね。

でも、塚本(連平)監督がすごく寄り添ってくださる方で。すごく繊細な役だからこそ、悩んだり、不安があったので、監督にはしょっちゅう相談をしていました。「大丈夫でしたかね」って。すごく支えてくださった、ということもあって、駆け抜けたというより、歩み抜いた、ということになるのかもしれません。


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――監督とお話される中で、印象に残っているコミュニケーションはありますか。

今井:hideさんが亡くなって、警察から当時の事情を聞かれる芝居が、唯一監督が言うことと、自分が思うことがせめぎあったところなんですけど……。裕士さんとしては、兄弟としてもショックを感じる中で答えるだけでも精いっぱい。

でも当初、台本を読んでいる中で、警察の最終的な判断に対して、弱っている中でも、弟として、また、その直前のhideさんを知っているからこそ、振り絞って強く言っちゃってもいいのかな、という気持ちはあったんです。

でも、完成した作品を観たとき、そりゃそうだよな、って監督の意図することがまさに正解だったな、と思いました。

よみがえる音楽との思い出


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――hideさんの曲は当時、聴かれていましたか?

今井:X JAPANで、hideさんが提供した楽曲だと『Joker』はすごく好きです。hideさん名義だと、やっぱり『TELL ME』ですね。

――音楽を聴くと思い出も一緒によみがえってくるということもあると思うんですけど、この撮影で音楽を聴く中で、当時のことを思い出したりしましたか?

今井:中学から仕事をしていたので、例えばラジオ局に行くと、それこそ縦型のCDが積まれている中にhideさんのCDもあった時代だったので。そういうなんか、当時の現場を思い出すっていうこともありましたね。

――hideさんの曲で人生が変わったという人も多くいると思うのですが、今井さんの人生に影響を与えた曲はありますか?

今井:U2が好きで、初めて行ったヨーロッパが彼らの故郷のダブリンだったんですよね。U2を感じたくて行きました。世代的には少し遅い方なんですけど、今でもU2のサウンドや、ボノのメッセージ性も好きだし。踊りも好きなので、ダンスで言ったらやっぱりマイケル・ジャクソンですね。特に『Billie Jean』は一番好きな曲ですね。

邦楽だと玉置浩二さん。玉置さんの故郷の旭川のライブをに観に行ったりしました。玉置さんっていろんな時代があって、僕が子どものころに出した楽曲もあれば、今に至るまでも素晴らしい楽曲を歌われていて、それこそ唯一無二のアーティストだと思っています。
 

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――今作のタイトルが『TELL ME ~hideと見た景色~』ですが、今井さんが今後見てみたい、と思う景色はどういった景色ですか。

今井:うーん……なんだろう。
すごーく先のことだし、想像もつかないけど、故郷が藤沢なので、余生を過ごす中で、藤沢の海をゆっくり眺めたいですね。

(スタイリスト=渡邊奈央<Creative GUILD>/ヘアメイク=中谷圭子<AVGVST>/撮影=Marco Perboni/取材・文=ふくだりょうこ)

<衣装協力=三服屋>

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