「シャドーハウス 2nd Season」第2期からでも楽しめる「3つ」の鍵
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7月8日(金)からアニメ「シャドーハウス 2nd Season」が始まった。今シーズンに放送されるのはいわゆる2期ではあるものの、筆者は今シーズンからでも「シャドーハウス」を観ることを強くすすめたい。
「でも2期からじゃ話分からないんじゃないの?」と思われる方もいるかも知れないが、少しの予備知識さえあれば心配は不要だ。
今回はアニメ「シャドーハウス」が2期からでも楽しめる理由と、作品をさらに楽しむための3つのポイントを解説する。
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「シャドーハウス」ってどんな話?
主人公・エミリコは、顔のない一族であるシャドー家の一員、ケイトに仕えている。シャドー家の人々は、顔がないため、それぞれ自らの“顔”となるお付きの従者をかかえている。エミリコをはじめとした従者達は“生き人形”と呼ばれ、シャドーハウスと呼ばれる洋館のルールに従って顔のない主人と日常を送る。
つまり、表情がわからない主人の代わりに、従者が主人の表情となるのである。完全に別人格の他人を自分の一部として隣に立たせ、コミュニケーションを取る。この歪さが常識として罷り通る奇妙で閉鎖的な屋敷「シャドーハウス」の謎を、我々はエミリコと目撃していくことになるのだ。
「シャドーハウス」はジャンルとしてはゴシックミステリに分類されるため、アンティークなモチーフやダークファンタジーが好きな方にも是非おすすめしたい作品だ。
「シャドーハウス」を2期からでも楽しめる理由
実は前作のアニメ版「シャドーハウス」は、11話の途中から原作の漫画から分岐したアニメオリジナルの展開を迎えた。
筆者はシャドーハウスの原作のファンでもあるが、正直なところ、アニメ版1期で開示されている情報はまだまだ屋敷の核心をつく謎に迫っていないと感じている。ネタバレは避けるが、この作品にはとんでもないどんでん返しが待っている。
端的に1期の終わりをまとめるならば「ここからめちゃくちゃ面白くなるのに……!」というところの一歩手前で終わっているのだ。
1期の流れから2期もアニメオリジナルの展開での着地は十分にありえるのではないかと考えられるが、いくつかの伏線が回収されずに残ったままである事から考えても、原作をなぞる形で大きな謎に触れるこの先の展開も含まれているのだろう。
アニメ版「シャドーハウス」は、ストーリー上で1番面白い部分を2期に残している。世界観は独特であるが、展開自体はさほど難解ではないので、少しの予習で2期からでも内容を理解することは十分に可能だ。
「シャドーハウス」を楽しむ鍵1:すす能力
シャドー家の人々は、寝ている間や怒っている時、感情がよくない時に「すす」を排出する。いわゆる石炭などを燃やした時に出るあの「すす」であるが、シャドーハウスにおいて、すすは大きなキーワードとなる。
エミリコの主人であるケイトは、すすを器用に動かすことができる能力を持っており、こうしたすすを特別に操ることのできる能力は作中で「すす能力」と呼ばれている。人によって持っているすす能力の特徴に違いがあり、中には精神に作用するすす能力もある点などは非常に面白い。
「シャドーハウス」を楽しむ鍵2:洋館のルール
シャドーハウスには厳格なルールがあり、ルールに反するものはときに不穏分子として管理役から厳しく罰せられてしまう。ほのぼのとした子どもたちの可愛らしい絵柄が、洗脳の恐怖をなおさらに掻き立てる。
「余計なことを考えるのはシャドーに対する反抗である」
「生き人形はシャドー家に仕えることが幸せである」
「生き人形はどんな時でもシャドーに忠誠を誓うべきである」
その複数の生き人形の思考を奪うようなルールや教訓は何のためにあるのか……洋館で最も権力を握る「偉大なるおじい様」とは一体誰なのか。2期ではどこまで明らかになるのかが楽しみだ。
「シャドーハウス」を楽しむ鍵3:外の世界とのつながり
シャドーハウスは外界が険しい崖になっており、外の世界とのつながりが絶たれた屋敷。屋敷と外界は、アニメ版のエンディングでも印象的なカットで描かれていた「列車」によってつながっている。
シャドーハウスの外の世界がどうなっているのか、なぜシャドーハウスというシステムが存在しているのか(これは1期で一部答えには辿り着いているが)は明確には明かされていない。エミリコやケイトがどのようにしてこの城に来たのかという生い立ちにも注目したい。
アニメ「シャドーハウス 2nd Season」では妖艶な館で繰り広げられる、可愛らしいキャラからは想像もつかないほど作り込まれたストーリーに惹きつけられること間違いなしだ。もちろん時間の許す方は1期もぜひ観て欲しいところではあるが、ひとまずどこまでも興味をそそるこの不穏な館の雰囲気を知るべく、2期から入ってみるというのも良いだろう。
この夏、アニメ版「シャドーハウス」の辿り着く結末に心が躍る。
(文:すなくじら)
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