「純愛ディソナンス」第2話:“悪”光石研の登場で一気に「Nのために」感!
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中島裕翔(Hey! Say! JUMP)が主演を務めるドラマ「純愛ディソナンス」(フジテレビ)が2022年7月14日スタート。
新任音楽教師と生徒の“純愛”を軸とする本作。高校を舞台にした第1部と大人の人間模様を描く第2部で構成され、タブーと隣合わせにある恋が次第に周囲を巻き込み“ディソナンス”(=不協和音)となっていく様を描く。
本記事では、第2話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
「純愛ディソナンス」第2話レビュー
「え!?来週もう5年後!?」と思わず叫んだのは私だけじゃあるまい。当初より、青春と恋とサスペンスを描く第1部と、その5年後の人間模様を描く第2部の2部構成であることが公式に発表されていた「純愛ディソナンス」。だが、第1部は次週で幕を閉じるようだ。
そのことに困惑せずにはいられないほど、第2話は収拾不可能な情報量の多さだった。まず、今回から光石研と佐藤隆太演じる気になるキャラクターが初登場となった。
行方不明になっていた小坂由希乃(筧美和子)が遺体で見つかり、先生や生徒にも動揺が広がる桐谷高校。だが、唯一平常運転なのが、初回から不気味なオーラをまとっていた碓井愛菜美(比嘉愛未)だ。
誰からも愛される由希乃に彼女が抱いているのは憧れなのか、劣等感なのか。いずれにせよ、愛菜美は由希乃に妙な執着心を持っている。そんな彼女は新田正樹(中島裕翔)に、由希乃の存在が誰かを傷つけていることを伝えようとしていた。なぜ正樹なのか、それは彼が由希乃に兄の元恋人という以上の感情を抱いていると見抜いたからだろう。
その帰りに由希乃が目撃したのが、路加雄介(佐藤隆太)がとある会社の社長(光石研)に土下座している光景だった。
光石研といえば、今期は「六本木クラス」に出演。すでに物語からは退場しているが、誰にも忘れられないくらい優しく正義感に溢れた主人公の父親を演じていた。また、子供たちのためにある罪を背負ったまま死んでいった「最愛」のお父さん役も記憶に新しい。もはや「光石研が演じる優しい父親=死」という公式が出来上がりつつある。
一方、時を遡れば「Nのために」ではサイコパス?と思うくらい最低の父親も演じていた光石さん。その父親は早死にする家計に生まれながらしぶとく生きた。今回演じる社長は誰かの父親というわけではなさそうだが、性格が悪そうなので死ぬことはなさそう。
横山克手がける劇伴もあいまって、ここから「Nのために」感が加速。とある出来事をきっかけに、主人公の正樹と、ヒロインである和泉冴(吉川愛)の仲が引き裂かれる。
問題のある親を持つ、という点で共通する二人の距離はグッと縮まっていた。きっと正樹は知らず知らずのうちに兄が亡くなってからも、自分のことを気にかけてくれている由希乃に恋心を抱いていたのだろう。彼女を失って初めてそのことに気づいた正樹の痛みを分かち合ってくれたのが、冴だ。
「大人と子ども」という立場が逆転し、冴の腕の中で安心した表情を見せる正樹。誰だって少なからず好意を抱いている年上男性のそんな顔を見たら、絶対沼にハマる。間違いない。
だけど、そんな光景を撮影した写真が拡散される。学校に怒鳴り込んできた冴の母・静(富田靖子)。校門に入ってくるときは鼻歌を歌ってご機嫌な様子だったのが、より恐怖を助長させる。責任を持って、娘を嫁にもらいなさいよ!とでも言いたかったのかもしれない。静は先生や生徒の前で娘の小説を読み上げ、いかに冴が正樹にたぶらかされたのかを主張する。
そんな静に正樹が声を荒げる場面に胸を打たれた。いつも耳心地の良い言葉で相手の懐に入っていた正樹が、初めて冷静さを欠いたのは彼の中で冴の存在が大切なものになっていたからだろう。しかし、正樹はその出来事で学校を追われることになる。
その頃、冴は由希乃が生徒たちに残そうとしたビデオメッセージに、彼女がある男性と言い争う場面が映し出されていることに気づく。その男性とは、前回から由希乃と付き合っていたのでは?と話題になっていた加賀美理(眞島秀和)だ。どうやら不倫だったらしい。
眞島秀和が演じているということは、ただのマトモな教師ではないと思っていたが、ビデオの存在に気づいた冴に見せる表情は狂気に満ちていた。予告では冴が監禁されているシーンも流れ、と思えば物語が5年後に突入するわで、頭が整理できません。
ただこの一件で正樹と冴は結ばれることなく別れ、5年後に再会を果たすという展開が今後描かれるのだろう。でも、なぜか愛菜美が正樹の妻の座についていると見た。
(文:苫とり子)
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