Netflixで人気爆発「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」ヨンウの可愛すぎる魅力
ハンバダの仕事仲間がステキ
ヨンウが一緒に働いている優秀でユニークなチーム・ハンバダのメンバーを紹介する。イ・ジュノ(カン・テオ)
Netflixシリーズ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』独占配信中最初にヨンウの味方になったのはジュノだ。
初出勤の日、ビルの入り口の回転扉を通ることができずに困っていたヨンウを助けたのをきっかけに出会う。その後、自己紹介でヨンウの名前が回文になっていることをヨンウよりも先に口にしたり、事件資料の写真に写っていた凶器がクジラに似ていることを言及したりと、ヨンウにとっては無意識に笑顔になるほど嬉しい出来事が続く。
職場ではクジラの話が禁止されていることを告げられたジュノは、「僕と二人だけのときは良いのでは?」と提案し、ヨンウが我慢しなければならないものから解放していくのだ。
初対面の時こそヨンウの独特の間の取り方や発言に一瞬戸惑う素振りを見せるが、誰に対してもそうするように、親切で紳士的な態度で接している。
そして、最初はただヨンウに好感を覚える程度の様子だったが、次第にその視線は愛しさと熱を込めた特別なものになっていく。
Netflixシリーズ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』独占配信中
第3話では、部屋に入る際にヨンウが3つ数えてから入る習慣に倣い、その後ろでジュノが密かに指折り3つ数えている姿も見られるし、第11話ではジュノがどれだけヨンウのことを理解しようと努力しているのかがわかる出来事も起こる。努力の過程が描かれることは無いが、演技からハッキリと伝わってくるのだ。
ジュノとヨンウの関係性が少しずつ変わっていくのもこのドラマの大きな見どころだ。
自閉症や障がいのある人々に対する偏見、家族の葛藤なども、ドラマでは丁寧に描かれる。知的障がいのある女性に性的暴行を働いたとして起訴された男性の弁護をする第10話では、被害者と加害者が愛し合っていると主張したにも関わらず、男性は実刑判決を言い渡されてしまう。
もちろんこれはひとつの事例にすぎないが、ゆっくりと関係を深めていくヨンウとジュノから苦しいほどのトキメキを享受している側としては、あまりにも胸の痛む判決だった。
ジュノを演じているカン・テオは、イ・ジュノというキャラクターについて「猫を散歩させる人のような気持ち」と表現したという。誰かに繋がれることなく気ままに歩く猫を、隣で見守りながら一緒に歩いている、そんなイメージだろうか。
そこから作り上げられたジュノだから、最終話のセリフ「猫に片思い」の意味が深くなる。
改めて監督、脚本家がイメージする世界を表現する、役者の凄さを感じずにはいられない。
Netflixシリーズ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』独占配信中
今回のジュノ役で爆発的な人気となったカン・テオだが、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」が兵役前の最後の作品となり、今年入隊することが決まっている。
つい先日発表されたシーズン2制作の可能性については2024年頃を目途に計画を進めているとのことで、兵役後の最初の作品も「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」になるのではと期待しているファンも多いことだろう。
チョン・ミョンソク(カン・ギヨン)
Netflixシリーズ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』独占配信中上司でメンターでもあるミョンソクは、ヨンウの採用に異を唱え「もし依頼人と話すことや法廷に立つことができなければ辞めさせる」とまで宣言するほど偏見をもっていた。
でも彼はすぐにヨンウの能力を認め、自らの非礼を詫び、寛大な心で接するようになる。
思ったことをハッキリと言葉にするヨンウに戸惑うことが多いが、言葉の意味をそのまま捉えて気分を害したり責めたりすることなく、ヨンウの言わんとしていることを理解しようと努める人格者だ。
そんなミョンソクとヨンウは、特にユニークな掛け合いを見せてくれる。ほぼ言われっぱなしに近い状態のミョンソクがボソっと返す一言には、演じているカン・ギヨンのアドリブも多いという。
仕事仲間として信頼し合い、活発に意見交換ができる雰囲気をつくり部下を導く姿は、筆者のような組織で働く者にとっては理想の上司として強く憧れる存在でもある。
SNSを見ても、ミョンソク推しは多い。わかる。
最高だったのは、1話と最終話で語られた「普通の弁護士」についてのセリフだ。1話で語った時には後に謝ることになった批判的な言葉だったのが、最終回ではヨンウを励ますために語ることになったからだ。言葉自体は劇的ではなかったけれど、時を経てまったく違う意味で使われたと気づいたとき、特に胸が熱くなった。
チェ・スヨン(ハ・ユンギョン)
ロースクールの同期だったスヨンは、当時から優秀だったヨンウに劣等感を覚えながらも、困っている姿を見過ごせない優しさに溢れた人物だ。根本的にヨンウを放っておけず手を差し伸べるし、理不尽な目にあっていると気づけば声を高らかに異を唱える。そこに打算や見返りを求める様子は無く、ただ彼女の性分がそうさせるのだとおもう。
ヨンウはスヨンのことを“春の日差しみたいな人”と表現している。
ジュノに思いを寄せる素振りを見せたこともあるが、ジュノの気持ちに気づいてからはきっぱりと身を引く潔さも持っている。ただし、本人にハッキリと不満を伝える潔さもあるため時々男性たちを惑わせてはいるが、そんな姿も頼もしくてカッコいい。友達になりたい。
クォン・ミヌ(チュ・ジョンヒョク)
ミヌは、ハンバダのチーム内で唯一ヨンウに対して攻撃的な態度をとる要注意人物だ。初対面の段階でヨンウとハンバダの代表には何らかの関係があると気づく目ざとさと、自閉症のヨンウを“弱者”ではなく、天才の“強者”であるという視点を持ち、特別扱いされていることに不満を抱えている。正直なんでこんな奴がジュノのような温かい人間と仲が良いのか理解できないし、バレバレの悪巧みでヨンウを苦しめた後も平気な顔して出社している図々しい態度に、スヨンのアドバイス通り「後頭部かみぞおちを殴りな」を、ヨンウの代わりに実行したくなったのは筆者だけではないはず。
それなのにドラマの終盤でキャラクター崩壊罪という通報レベルの突然の更生をするため、結局憎めない奴となるのが非常に悔しい……。
パク・ウンビンが見せたヨンウの成長
ヨンウを見ていると、制作チームが「ヨンウ役は是非パク・ウンビンに」と切望し、オファーの段階では難色を示していたにも拘らず1年間もOKの返事を待ったというのは本当に大正解だったし、ここをこだわり抜いたのはさすがだなとおもう。
パク・ウンビンは、そんな制作チームの熱意に応えるために役作りに励んだそう。
この動画で観られるセリフのないシーンでは、視線や潤んだ瞳の輝き、表情だけで驚きと幸福が込み上げてくる心境を真に迫る演技力で表現していて、こちらまで幸せな気分にしてくれる。ドラマを最後まで見届けた方々は、きっとこんな風に幸せな感動に包まれたのではないだろうか。
最終話では、お馴染みの自己紹介から通勤電車、空を泳ぐクジラ、そして回転扉まで1話との対比がいくつも演出されており、そのすべてがヨンウの成長を証明していた。
そして、自身をクジラに例えたセリフで繋がった「ハンバダ(한바다)」という「海(바다)」で生きるヨンウ。
第1話の副題“おかしな弁護士”から始まって、“風変りだけど”へ見事に着地した文句なしに美しいラストだった。
これほどまでに可愛らしいヨンウを届けてくれたこと、心の底から感謝します。
(文・加部)
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