「アトムの童(こ)」第4話:アトム玩具の求人募集はまだですか?



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山﨑賢人主演、岸井ゆきのや松下洸平が出演する日曜劇場「アトムの童(こ)」が、2022年10月16日より放送を開始。

山﨑賢人演じる安積那由他(あづみ・なゆた)は、凄腕の若きゲームクリエイター。とある事件をきっかけに開発から離れているが、企業や販売元を通さずに個人で制作していたスタイルは「ゲーム業界のバンクシー」「インディー」と呼ばれ、知る人ぞ知る存在だった。そんな彼を探しているのが、経営崖っぷちの老舗おもちゃメーカー・アトム。ゲーム業界の覇権争いを描くドラマが、始まる。

本記事では、第4話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。

「アトムの童(こ)」第4話レビュー

果たして、鵜飼(林泰文)はアトム玩具を裏切っているのか、いないのか?

長らく争点だったこの問題に、終止符が打たれる。

ゲーム完成間近で消えたデータ。5000万返済問題を解決してくれるかもしれないインドの投資家・ラマが来日するのは10日後。それまでに、なんとか復旧しなければいけない。

幸いにもプログラミングデータは残っていたので、1ヶ月ほど特急で作業をすれば復旧できる見込みはあるが、それじゃ間に合わない……。苦境に立たされたアトムの面々たち。那由他(山﨑賢人)が提案したのは外注だった。


この件でふたたび那由他と隼人(松下洸平)は意見の不一致でケンカをしてしまう(本当に、ケンカの多いふたりだ)。

より良いゲームにしたい。その気持ちは同じくしているが、目先の問題を解決するのにいっぱいいっぱいになる那由他と、アトム玩具らしいゲーム作りにこだわりたい隼人。ケンカが多いふたりだけど、互いに欠けてしまっては上手くいかないものなのだろう。

「俺たちのゲームなんだし、本当は誰にも触らせたくない!」などと本音+ワガママをぶちまけるあたり、ああ、那由他らしい。この回終盤で隼人が「トラブル最高!」と言うセリフがあるが、まさに、トラブルがエンジンのような役割をしている。

鵜飼がゲームデータを消してしまったばっかりに、那由他を含め、海(岸井ゆきの)たちも大変な思いをさせられた。しかし、このトラブルがあったからこそ、よりアトムらしいゲームができたとも言える。よりチームとしての結束が固まった面もあるだろう。


小山田(皆川猿時)からふたたび「ゲームを消せ」と命令を受けた鵜飼だが、どんな窮地に立たされても諦めないアトム玩具の面々を見るうちに、感化されたようだ。

最後には上司を裏切り、アトム側についた

土下座までして謝ってくれたから良いものの、よく鵜飼のことをひとつも責めずに全肯定できますね、アトム玩具のみなさん……。何の釣りでもない、正真正銘の「アットホームなホワイト企業」じゃないですか。求人募集があったら応募したいです。

投資家・ラマからも無事に支援を受けることができ、一件落着。

ひとつだけ、裏切られた小山田が逆上し、鵜飼が僻地に飛ばされないかだけが心配。

(文:北村有)


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