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2022年11月12日

「クロサギ」第4話:宿敵との直接対決……深まる黒崎の孤独の影

「クロサギ」第4話:宿敵との直接対決……深まる黒崎の孤独の影


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King & Princeの平野紫耀主演のドラマ「クロサギ」が2022年10月21日放送スタート。


人気マンガ「クロサギ」が2022年を舞台に、新たにドラマ化。平野が演じるのは詐欺によって家族を失った主人公・黒崎。詐欺師を騙す詐欺師「クロサギ」として暗躍、そして家族を奪った最大の宿敵に挑んでいく。

本記事では、第4話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。

「クロサギ」第4話レビュー


黒崎(平野紫耀)が御木本(坂東彌十郎)に迫る。

白石(山本耕史)から御木本の情報を得た黒崎は、一人で動き始める。もちろん、御木本への復讐を果たすためだ。そんな中、黒崎は桂木(三浦友和)からヘッドハンティング詐欺のシロサギに関する仕事を受ける。仕事自体は簡単なものだったが、そのシロサギのボスが実は御木本で……。

御木本がM&A詐欺をしようとしている情報を白石から得た黒崎。桂木に隠れて御木本を食おうと本格的に動き始める。

御木本を食らうために、猛勉強をする黒崎。そんな黒崎の力となるのが白石だ。出番こそ少ないが、黒崎の企みが成功するための鍵となる動きをする。
切り札として用意してもらったものが入った封筒に「まほうのどうぐ」と書いて渡す白石。確かに、黒崎が「魔法の道具になる」と言ったのだろうけれど、おちゃめだ、白石。

正直、今回は白石とのシーンが唯一の和みポイントと言ってもいいかもしれない。
御木本との対決は終始ピリピリしている。
その中で黒崎の孤独の描写が深まっていく。
そこに関わっていく氷柱(黒島結菜)や氷柱の父・辰樹(船越英一郎)の存在が、より黒崎の孤独を際立たせている。
初回では陽気さも感じられた黒崎の明るい表情は、むしろ深い孤独の裏返しにも見えてきてしまう。

御木本との直接対決で、黒崎は一応の勝利を収める。
そして、御木本になぜ父親がターゲットになったのかを尋ねると、御木本は笑って言う。

「エサに食いついたカモだったからだろ。意味なんてない」
「平凡な父親ほど自分の子どもを特別な存在にしたがる」

その結果、黒崎の父親は一家心中をはかり、黒崎はひとりぼっちになった。心に大きな傷を抱えて。
黒崎は確かに、特別な存在「クロサギ」になったけれど、もちろん、黒崎の父はそんなことは願っていなかったはずだ。


傷を受けたほうは、与えた者の顔を忘れない。
しかし、与えたほうは、傷を受けた側の顔なんて覚えていない。その事実がまた、黒崎の影を濃くする。

黒崎との対峙ののちに、御木本は警察に連行される。
訴えがあり、御木本が詐欺を働いた証拠を掴めたのだ。
が、すぐに御木本は釈放される。桂木の差し金で訴えが取り下げられてしまう。しかし、この釈放は助けるためではない。桂木は、御木本を試したのだ。

上海へ飛んだ御木本。そんな御木本を追うように黒崎は桂木から指示を受ける。
上海で黒崎と御木本の対決に決着はつくのか。
しかし、次回はまだ5話だ。決着が着くのだとしたら、黒崎のその先に待ち構えているものとは?

 黒崎の孤独な表情はあまりに美しすぎるけれど、無邪気に心から笑う彼の笑顔も、見てみたい。

(文:ふくだりょうこ)

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