「夕暮れに、手をつなぐ」4話:音(永瀬廉)と空豆(広瀬すず)、距離感迷子?
広瀬すず主演、永瀬廉(King & Prince)が共演する火10ドラマ「夕暮れに、手をつなぐ」が2023年1月17日放送スタート。本作は、片田舎で育った女の子・空豆(広瀬すず)と、都会の平凡な男の子・音(永瀬廉)の、互いの夢を応援し合う青春ラブストーリー。共演は田辺桃子、黒羽麻璃央、松本若菜ら。
本記事では、4話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。
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「夕暮れに、手をつなぐ」4話レビュー
これまでに「音(永瀬廉)と空豆(広瀬すず)、ふたりはいつお互いの恋心に気づくのか?」と何度か書いてきた。が、今回、少々ふたりの距離感が迷子になってきたように感じる。音は念願のユニットデビューが決定。空豆も本格的にファッションに目覚め、記憶だけで何枚もスケッチを描いてみせる、新たな才能まで披露した。そんななか、いつもの縁側で隣り合い、語るふたり。なんの前触れもなく、空豆がこう口にする。
「音は、ずっとオイを守る」
結婚が破談になり、ヤケになっていたころ、橋の上から指輪を落としてしまった空豆。とっさに拾おうとした彼女を「早まるな、大東京!」と叫びながら助けたのは、音だった。そのことを指し「あの頃から、音はオイを守る、そんな気がするったい」と空豆は語る。良い話ではあるが、ちょっと唐突すぎる。
加えて、音の誕生日が7月16日、空豆の誕生日が7月9日と、一週間違いであることが判明。「7日間、お姉さんだ」と言った音に対し、空豆はこう返すのだ。
「音のいない7日間、寂しかったと」
これまた良いセリフなのだが、若干、置いてきぼり感を覚える視聴者もいるのではないだろうか。「なんてこと言うの」としっかりトキめいている音も音である。このふたり、こんな心境にいたるアレコレが、これまで十分にあっただろうか?
極め付けは、寝ている音に空豆がした「内緒のキス」である。
音を演じている永瀬廉の寝顔の美しさはもちろん、空豆を演じている広瀬すずの可愛さにも触れないわけにはいかない。しかし、どうしても気になってしまう……。
このタイミングで、彼女が「キスしたい」と思った理由は? これまでの物語上、空豆が音に対し、友情以上の好意を抱いている伏線のようなものはあっただろうか?
セリフやシーンが素晴らしいだけに、あまりストーリーの整合性が取れていないのが気になってしまう。どうやら音のほうは、空豆に対して心境の変化が訪れているようにも見えるが、スケッチの才能を見せた空豆に対し「天才がこんなに軽く、近くにいるわけない」と、嫉妬心に似た気持ちを覗かせてもいる。
前回、あれだけ存在感を示していたセイラ(田辺桃子)が1シーンも姿を見せなかった点も気になる。もしや、彼女が美声の持ち主であることが判明し、音とユニットを組む展開になるのだろうか。
音と空豆の「距離感迷子」的な展開は、今後も注意深く見守っていきたい。
おそらく、空豆はますますファッションの魅力に取り憑かれていき、なんだかんだ言いながら憧れのブランドに弟子入りすることになるのだろう。そして、音はユニットデビューだ。
お互いに夢への第一歩を踏み出す若きふたりは、どんな関係性を築いていくのだろうか。
(文:北村有)
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