「ナイト・ドクター」第10話レビュー:ナイトドクターチームの行く末はいかに?(※ストーリーネタバレあり)
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波瑠主演のフジテレビの連続ドラマ「ナイト・ドクター」が、2021年6月21日(月)より放送開始した。
“昼夜完全交代制”を試験的に導入した病院を舞台に、夜間救急専門の医師チーム「ナイト・ドクター」の奮闘を描く本作。“月9”ドラマ初出演となる波瑠が強い信念を持つ主人公・朝倉美月を演じる。
本記事では、その第10話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。
「ナイト・ドクター」第10話レビュー
ナイトドクター解散の危機。夜間に受け入れる患者から医療費を回収できないケースが続いており、売上が赤字になっているという。このままだとナイトドクター制度は廃止、つまりは解散の危機……! 人の命と経済が同列に語られると、こうも違和感を覚えてしまうのは何故なのだろうか。本来は、どちらも大事なことのはずなのに。
どんな患者も受け入れることがモットーだったはずのあさひ海浜病院。ナイトドクター制度廃止の危機に瀕している最中、一人の患者は受け入れ拒否をせざるを得ず、もう一人の患者はギリギリのところで受け入れるも助けられなかった。立て続けに理念に反してしまったナイトドクターのメンバー、特に美月はやるせなさを隠せない。
美月は、自身の母親が亡くなってしまった過去を反芻したのではないだろうか。直接的な原因ではないかもしれないが、病院への受け入れを拒否され続けたせいで、美月の母親は長らく処置してもらえなかった。こんなに悲しい思いをする人をひとりでも減らしたいと願いながら、ナイトドクターに志願した美月。彼女にとって、患者を助けられないことがどれだけ堪えたことだろう。
高岡とともに抱き合いながら泣いていたシーンが、胸にせまる。
かと思えば、ナイトドクターチームにさらなる試練が。なんと悪天候により院内が停電になってしまった。予備電源でなんとか持ちこたえようとするも、近隣の病院などから次々と舞い込む受け入れ要請……。一気に10人以上の患者を受け入れてもらえないか打診が来たときは、思わず筆者も「無理だよ〜!」と言ってしまった。
ただでさえ停電は怖くて厄介なのに、それが病院でとなると、恐ろしすぎる……。桜庭とお医者さんごっこをしながら暗い中をやり過ごす少年、内心はとても怖かっただろうに、母親が来るまで我慢できて偉かったなあ。桜庭がそばについてくれていたからだろうけど。見ていてほっこりするシーンだった。
今回一番見どころだと感じたのは、長い夜が明け、日勤の医師たちとシフトを交代する引き継ぎのシーン。あまりにも大勢の患者を受け入れたナイトドクターチームは、そのまま勤務を続けようとした。日勤の医師だけでは人手が足りないだろうと判断したためだ。
それを、いつも嫌味たらたらな嘉島が止めたのだ。
「舐めてもらっちゃ困る、日勤の医師だけで十分だ、ナイトドクターはさっさと帰って休んでくれるかな?」
素直じゃないな〜! と思いつつ、少しずつでも夜勤の医師に対する信頼を深めてくれているのかと思うと、またもやほっこりできた。
そんなほっこり気分も、最後の最後で吹っ飛んでしまった。本郷からナイトドクターチームに告げられたのは、なんと今月いっぱいでナイトドクター制度が廃止され、解散になってしまう事実。予想はしていたけど、やっぱりか……。
次回最終回。ナイトドクターたちの行く末は、いかに。
「ナイト・ドクター」第10話ストーリー
“どんな患者も受け入れる”。そんな『あさひ海浜病院』の、朝倉美月(波瑠)の理念が崩れる。その日、美月が受けたホットラインは、星崎比呂(泉澤祐希)からの胸部大動脈解離が疑われる男性の収容依頼。男性は発症から2時間以上経過していると星崎は訴えるが、本郷亨(沢村一樹)は美月に断るよう告げた。星崎が連絡している場所からでは搬送中に患者の命がなくなってしまう。本郷の判断に美月も従わざるを得ない。
次に美月が応じたのは高所転落による女性の受け入れ。女性はすでに予断が許さなれない状態だ。深澤新(岸優太)や高岡幸保(岡崎紗絵)は病院まで保たないと思うのだが、本郷は15分以内に運べるかと美月に促す。美月が救急隊員に尋ねると可能と答えたため、本郷は受け入れを許可。しかし、女性は搬送時間をオーバーして病院に到着。本郷は珍しく救急隊員を怒鳴りつける。美月、成瀬暁人(田中圭)たちが総力で治療にあたるのが、女性の命を取り留めることは出来なかった。一人は受け入れられず、一人は間に合わず…立て続けに思い知らされた虚しさに、美月は幸保の腕の中で涙を流す。
勤務明け、本郷は桜庭麗子(真矢ミキ)、八雲徳人(小野武彦)に呼び出される。麗子はナイト・ドクター制度が救急救命センターの収益を上げていないなどと話し、理事会で決定したナイト・ドクター制度の今後の方針を本郷に告げた。
次の夜、美月はシフト通りの休日。深澤たちはいつものように患者を受け入れている。そんな時、雷雨で『あさひ海浜病院』一帯が大規模停電になってしまった。
(文:北村有)
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