©2021 BL Productions LLC; Allplay Legend Corporation

“戦うパパ”だけじゃない!リーアム・ニーソンの魅力がわかる作品「5選」



リーアム・ニーソン
。その名前を聞いただけで「トラブルに巻き込まれてもなんとかしてくれるに違いない」──そう思えてしまう。なんだろうこの安心感。

還暦をとうにすぎ、70歳になったいまも第一線で活躍を続けるニーソンの最新作『ブラックライト』が公開となった。今回は『ブラックライト』を含め、主演から悪役までこなすニーソンの魅力を堪能できる作品を紹介していきたい。

[※本記事は広告リンクを含みます。]

1:『ブラックライト』

©2021 BL Productions LLC; Allplay Legend Corporation

リーアム・ニーソンの最新主演作『ブラックライト』は、FBI長官から依頼を受けて危機的状況にある潜入捜査官を救出する“フィクサー”の物語。その設定の時点で主人公にはニーソンが適役だとわかるが、本作の主題はエージェントの救出劇にあらず。

FBIが一般人の殺害に関与しているのではないか、という疑惑から主人公トラヴィスは決して公にはできない“極秘プロジェクト”の存在に近づいていく。

©2021 BL Productions LLC; Allplay Legend Corporation
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                
政府や諜報機関の暗部を描いた作品は数多く、言ってしまえば新鮮味は感じないかもしれない。それでも視線をスクリーンに集中させるのは、ニーソンの魅力が成せる技だろう。190cm超の高身長俳優なので、そこに立っているだけで絵になる。敵を見下ろす威圧感がトラヴィスに強さを与えつつ、大きな体躯で孫娘にふと見せる笑顔の包容力ときたら凄まじい。

©2021 BL Productions LLC; Allplay Legend Corporation

もちろん銃撃戦や格闘戦などアクション描写も多く、序盤で突如展開する派手なカーチェイスはおそらくマイケル・ベイリスペクトだろう。『ファイナル・プラン』でニーソンとタッグを組み、『ザ・コンサルタント』『炎のデス・ポリス』の製作を務めたマーク・ウィリアムズ監督の手腕にご注目を。

2:『ザ・シークレットマン』

© 2017 Felt Film Holdings, LLC

ウォーターゲート事件とディープ・スロートの真相に迫る『ザ・シークレットマン』。ウォーターゲートで起きた事件をニーソンが力尽くで解決する映画、ではもちろんない。世代でなくても耳にしたことがあるであろう世紀の政治スキャンダルを、リドリー・スコット御大プロデュースのもとピーター・ランデズマン監督が硬派に描き上げた。

ウォーターゲート事件ではリチャード・ニクソンがアメリカ史上初となる“大統領辞任”に追い込まれており、その顛末についてはオリバー・ストーン監督作の『ニクソン』が詳しい。一方本作は事件の情報をマスコミにリークしたディープ・スロート側に焦点が置かれ、ニーソン演じるFBI副長官マーク・フェルトを中心に「事件を追う側の物語」が展開していく。

© 2017 Felt Film Holdings, LLC

本作は2017年に公開された作品だが、ニーソンといえば既に『96時間』シリーズや『ラン・オールナイト』などで(超遅咲きの)アクション俳優として開眼済み。

打って変わって静の演技でじっくり魅せる様子は新鮮であり、『シンドラーのリスト』に代表されるように改めてニーソンが演技派の俳優であると再確認できる。

3:『荒野はつらいよ 〜アリゾナより愛をこめて〜』

(C)Universal Pictures

一度でも本作を鑑賞したことがある人なら、声を揃えてこう言うだろう。「なにちょっと寅さんみたいな人情派タイトルつけてるんだよ」と。

本作は人情にはほど遠い下ネタから微グロネタ、さらに差別ネタまでがほぼ全編にわたって展開されるため、正直「観る人を選ぶ」と言わざるをえない(ちなみにR15+指定)。

それもそのはず監督・製作・脚本・主演を務めたのは、変態熊映画『テッド』シリーズでお馴染みのセス・マクファーレン。多才といえば多才なのだがとにかくギャグセンスがアレなところで、本作も変態熊が出てこないだけの西部劇版『テッド』なのではないかとさえ思える。



ニーソンの役どころは、気弱な主人公アルバートを追いつめる卑劣なガンマン・クリンチ。シャーリーズ・セロン演じる妻アナとアルバートが良いイキフンになり、冷酷無比に銃を向けてくる男だ。

悪役ぶりがやたら様になっている一方で「よく出演を決めたな」と疑問もよぎるが、そういった意味ではユアン・マクレガーやクリストファー・ロイド、ライアン・レイノルズといったやたら豪華なカメオ出演も楽しい作品だ。

4:『バットマン ビギンズ』


コメディ映画ならまだいい。だがアクション作品でニーソンを敵に回してはいけない。ご存知「ダークナイト トリロジー」の第1作『バットマン ビギンズ』は、既に『メメント』で名を馳せていたクリストファー・ノーラン監督の人気を確固たるものにしたアメコミヒーロー映画だ。

ミステリ畑のノーランをアクション大作の監督に迎えただけでなく、ブルース・ウェイン=バットマン役に演技派クリスチャン・ベールを抜擢するなど何かとサプライズの多い本作。



中でも悪役のイメージがあまりないニーソン(実際にニーソンが悪役を演じたことは数回しかない)を「影の同盟」トップのラーズ・アル・グール役に起用した驚きが大きい。

「影の同盟」はブルース・ウェインを鍛え上げた忍者集団であると同時に、ゴッサム・シティを破壊しようとした組織でもある。ラーズは当初“デュカード”を名乗っていたが、同盟を抜けたブルースと対峙した際に正体を明かし問答無用でウェイン邸を焼き払う。

もちろんクライマックスに用意されているのはバットマンvsラーズのバトル。ラーズは『ダークナイト ライジング』にも登場しており、いかにトリロジーにおいて大きな存在であるかが窺える。

5:『バトルシップ』

(C)2012 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

バトルシップ!


これほど映画ファンに愛される作品はそうそう現れないのではないか。ユニバーサル・ピクチャーズ100周年記念作品と銘打たれながら興収面では奮わなかったものの、テレビ放送が告知されるだけでバトルシッパーの勢力によりTwitterトレンド1位を獲得するほどの人気作となった。

もはや説明不要のタイトルだが、ピーター・バーグ監督が手掛けた本作は米軍をはじめとした艦隊と地球に飛来したバトルシップ星人の激突を描いたSFアクション大作。原作が同名のボードゲームだと知っていれば、よくぞここまで話を膨らませた上にド派手な画作りも成立させたなと感嘆するに違いない。

(C)2012 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

ニーソンは連合艦隊の総司令官シェーン提督を演じ、宇宙船が張ったバリアの外側に居たため残念ながら本戦にはほとんど絡まない。必然的に出番も少ないが、ラストシーンを引き締めたのは間違いなくシェーン提督だといえる。

提督には主人公ホッパーと交際中の娘サムがいて、結婚の許可を求めたホッパーに対する提督の返答(とそれに対するホッパーの返答)はバトルシップ史に残る名言のひとつだ。

歳を重ねてなお型に囚われない、リーアム・ニーソン

©2021 BL Productions LLC; Allplay Legend Corporation

1952年生まれのニーソンは1980年代から映画に出演しており、どちらかといえば遅咲きに入るかもしれない。とはいえヒーロー映画『ダークマン』やオスカーノミネート作『シンドラーのリスト』、還暦間近にして近接格闘術を披露した『96時間』などキャリアの転換点になった作品が多い。

言い方を変えればそれだけ俳優として演技の幅が広く、歳を重ねてなお型に囚われない役者だといえる。その証といわんばかりに、今後の主演作にはセス・マクファーレンプロデュースのリブート版『裸の銃を持つ男』がスタンバイ。コメディ映画の傑作をどのように甦らせるのか楽しみでならない。

(文:葦見川和哉)

■『ザ・シークレットマン』配信サービス一覧

| 2017年 | アメリカ | 103分 | (C)2017 Felt Film Holdings, LLC | 監督:ピーター・ランデズマン | リーアム・ニーソン/ダイアン・レイン/トム・サイズモア/マイカ・モンロー/トニー・ゴールドウィン |

▶︎dTV
▶︎ひかりTV
▶︎Amazonビデオ
▶︎U-NEXT
▶︎J:COM
▶︎TELASA
▶︎RakutenTV
▶︎iTunes
▶︎Google

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

RANKING

SPONSORD

PICK UP!