「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」第6話:頑なな少女の心。原因は警察だった?
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桐谷健太主演のドラマ「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」が2023年4月13日にスタートした。
桐谷と脚本家の福田靖の3年ぶりの再タッグとなる本作は、異色の情熱刑事・仲井戸豪太を中心に「事件にまつわる全ての人々」をサスペンス&コミカルに描く群像劇。共演は比嘉愛未、磯村勇斗ら。
本記事では、第6話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。
「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」第6話レビュー
覚せい剤売買のトラブルと思しき暴行事件が発生した。
被害者の矢口(舟津大地)はひどいケガを負っているが、加害者の男は逃走。止めに入ったホームレスも加害者の顔は見ていない。
そんな中、手掛かりは110番通報した近隣住民が見たという制服姿の女子中学生。その子が事件の一部始終を見ていたと証言。
原口(岡崎紗絵)と岸本(長井短)が該当する女子中学生・松原未央(北里琉)を見つけるが、彼女は「話したくない」の一点張り。
さらに被害者の矢口も口を閉ざし、事件は暗礁に乗り上げる。
矢口は覚せい剤が絡んでいるから話さないわけだが、未央が頑なになるのはなぜか。それは彼女の過去に理由があった。
母親が父親から暴力を受けていたのに、警察は助けてくれなかったのだ。警察に不信感を抱いている。
こういったケースに限らず、必死の思いで「助けて」と手を伸ばしたのに、その手を握ってもらえなかったとしたら、絶望はいかほどのものだろうか。想像を絶するものに違いない。中学生の心を深く傷つけてしまうほどに。
中学生の案件と聞いて、元教師である仲井戸(桐谷健太)も説得に乗り出すが反応は悪い。
そんな未央の心を開いたのは原口だった。自身が刑事になった過去を切々と語る。
昔は幼稚園の先生になりたかったこと。でも、女の子が通り魔に殺害され、逮捕された通り魔がニヤニヤと笑っていたこと。その犯人が許せなかったこと。
少しでも市民を守りたい。原口にはそんな強い思いがあった。
そしてその思いに未央も心を動かされ、犯人について口を開いた――。
ふわふわとした原口の凛々しい姿が印象的だが、それと同時に未央役の北里琉の演技も圧巻。
ずっと空虚な瞳をしていたのに、原口の言葉によって次第に生気を取り戻していく。原口は事件の証言を得ただけではなく、ひとりの女の子の人生も変えた瞬間だったのかもしれない。
一方で刑事と検事、判事の間の人間関係にも変化が。
みなみ(比嘉愛未)は二階堂(北村有起哉)の素直な姿を見て、心を動かされたのか? 横浜の夜景が綺麗などと言って目を細める。それをお兄ちゃん相手に言っているのだから兄妹、仲が良いな……。
目黒(磯村勇斗)と諸星判事(吉瀬美智子)は徐々に心の距離を縮めている様子……?
事件も気になるけど、だんだんそっちの人間関係のほうにも興味を惹かれるようになってきてしまったぞ……!
(文:ふくだりょうこ)
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