生田斗真主演『渇水』はここから始まったー白石和彌が惚れ込んだ才能!髙橋正弥監督12年越しの企画がついに実現
1990年、第70回文學界新人賞受賞、第103回芥川賞候補となり注目を浴びた河林 満による「渇水」。〈生の哀しみ〉を鮮烈に描いた名篇が、『凶悪』、『彼女がその名を知らない鳥たち』、『孤狼の血』シリーズ、『死刑にいたる病』など、多くの重厚な作品を世に贈り出し続ける映画監督・白石和彌の初プロデュースにより刊行から30年の時を経て映画化した。
主演は、『土竜の唄 シリーズ』、『彼らが本気で編むときは、』、『湯道』など数々の映画作品、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも話題となり、華やかな人気と、多彩な役どころを変幻自在に演じ分ける実力を併せ持つ俳優・生田斗真。水道料金を滞納する家庭の水を日々停めて回る業務に就く水道局員の主人公・岩切俊作が、心の渇きにもがきながらも“生の希望”を取り戻していくという難しい役どころを体現した。さらに門脇麦、磯村勇斗、尾野真千子ら実力派俳優が揃い踏み脇を固める。
今回、本作のメガホンをとったのは、根岸吉太郎、高橋伴明、相米慎二、市川準、森田芳光、阪本順治、宮藤官九郎ら錚々たる監督作品で助監督としてキャリアを重ね、『RED HARP BLUES』、『月と嘘と殺人』などの監督を務めた髙橋正弥監督。6月には『渇水』、そして『愛のこむらがえり』の公開も控えている。
そんな髙橋監督が原作小説「渇水」に出会い、2011年に脚本開発が始まったことから動き出した本作の実写化。完成した脚本は評判は良かったが、なかなか実現に至らず苦労していた。そんな折に出会ったのが本作の長谷川晴彦プロデューサーだった。
そしてその長谷川プロデューサーが声をかけたのが、今回初プロデュースを務める白石和彌。「いい脚本があるという評判が、業界中に轟いていたんです。長谷川さんから聞いた瞬間、「知ってます。ぜひ読ませてください!」と。すごい、こんなの、よく書けるなと本気で思いました。」と絶賛。白石がプロデュースに加わったことで、プロジェクトは実現に向けてさらに前に進むこととなった。
白石プロデューサーは、「人間とは常に何かを渇望している存在だと思うのですが、初めて髙橋さんとお会いした時、髙橋さんからもその「渇望」を感じたんです。潤いのない干からびた世の中で、この物語を何とかしてやりたいと、10年以上も渇望し続けている。原作と脚本、そして監督自身がシンクロした瞬間で、この作品だけではなく、髙橋正弥という映画作家を、もっと世間に知ってもらおうと決意した瞬間でもありました。」と、作品と監督の運命的な相性を語る。
監督としても業界随一のキャリアを積んでいる白石和彌がこれほどに惚れ込んだ才能・髙橋監督がついに実現させた本作を是非、劇場でご覧いただきたい。
人と人の関係が希薄になってしまった現代社会に、真の絆とは何かを問いかけ、観る者を生への希望で照らし出す珠玉のヒューマンドラマ映画『渇水』は6月2日(金)より全国公開。
ストーリー
日照り続きの夏、市の水道局に勤める岩切俊作(生田斗真)は、来る日も来る日も水道料金が滞納する家庭を訪ね、水道を停めて回っていた。県内全域で給水制限が発令される中、岩切は二人きりで家に取り残された幼い姉妹と出会う。蒸発した父、帰らなくなった母親。困窮家庭にとって最後のライフラインである“水”を停めるのか否か。葛藤を抱えながらも岩切は規則に従い停水を執り行うが――。作品情報
『渇水』生田斗真
門脇麦 磯村勇斗
山﨑七海 柚穂/宮藤官九郎/宮世琉弥 吉澤健 池田成志
篠原篤 柴田理恵 森下能幸 田中要次 大鶴義丹
尾野真千子
原作:河林満「渇水」(角川文庫刊)
監督:髙橋正弥 脚本:及川章太郎 音楽:向井秀徳
企画プロデュース:白石和彌
主題歌:向井秀徳「渇水」
製作:堀内大示 藤島ジュリーK. 徳原重之 鈴木仁行 五十嵐淳之 企画:椿宜和
プロデューサー:長谷川晴彦 田坂公章 ラインプロデューサー:原田耕治
撮影:袴田竜太郎 照明:中須岳士 小迫智詩 美術:中澤正英 録音:石貝洋 スタイリスト:清藤美香 ヘア・メイク:酒井啓介(生田斗真) 渡辺順子
キャスティング:田端利江 編集:栗谷川純 カラリスト:髙山春彦 整音:劉逸筠 助監督:山下久義 制作担当:土田守洋 企画協力:佐久田修志
製作:「渇水」製作委員会 製作プロダクション:レスパスビジョン 制作協力:レスパスフィルム 配給:KADOKAWA
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