<Gメン>「岸 優太だからこそ良かった!」と感じた“3つ”の理由
2023年8月25日(金)から公開中の映画『Gメン』。「週刊少年チャンピオン」(秋田書店刊)で連載された、小沢としおの同名漫画が原作の本作。ヤンキーやオタクなど問題児ばかりが集う武華男子高校1年G組に転校してきた門松勝太が、仲間たちと全力で今を生きる姿を描いた青春エンターテインメントである。
主人公の門松勝太役を務めたのは、岸 優太。ジャニーズに入所してから10年以上のキャリアを積み、最近では「すきすきワンワン!」(2023年)、「ナイト・ドクター」(2021年)などドラマの出演が続いていたため演技の仕事は新鮮には映らないかもしれないが、実は本作が映画初主演となる。
いちファンとして、岸の初映画主演作品が『Gメン』で良かった、と心から感じている。岸の良さがあらゆる場面で表現されていたのはもちろん、派手なアクションやキュンとくるシーンまで、勝太を通してさまざまな岸の姿を観ることができた。
本記事では、ファン目線で「岸が勝太と出会ってよかった……!」と感じたポイントについて綴っていく。
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1:岸×勝太が絶妙にハマっている
岸本人のみならず、原作者の小沢としおや瑠東東一郎監督、そして共演者たちも語るように、岸は勝太そのものと言っても過言ではないほど、役とマッチしていた。
まず、裏表のない「まっすぐ」な性格の持ち主という点で勝太と岸は共通している。
勝太は思ったことがすぐに表情や声に出る、分かりやすい性格だ。転校早々「武華高生になったからには彼女が欲しい」と豪語し、街中で積極的に声を掛けたり、モテるクラスメイト・瀬名拓美(竜星 涼) から女の子との接し方を学んだりしている。下心を隠すことなく、不器用なりに一生懸命努力しているので、憎めないキャラクターなのだ。
そして仲間や女の子が傷つけられそうになると、相手が先輩や自分よりも格上だとしても怯まずに立ち向かう、情に厚い一面もある。クラスメイトの肝田茂樹(矢本悠馬)を殴ろうとした2年の先輩・伊達 薫(高良健吾)に「仲間に手出したら許さねぇって言ってんだよ」と怒る声色には気迫があった。女の子を前にヘラヘラしている時とギャップがあって、よりかっこよく映る。
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こうした相手の言動をそのまま受け止めて、損得勘定せず動いている勝太の様子は、岸と重なる部分があった。岸も、相手の言葉をそのまま信じて驚いたり、お世辞が言えなかったりと嘘がつけない印象だ。テレビを観ていても、「今絶対に相手の話を聞いてないだろうな……」と視聴者に感じさせるほど、うわの空だったり声に感情が乗ってなかったりする時があるので、そういった部分を含めて素直な人だなと感じる。
そして何より「仲間」を大事にする点も、もちろん勝太と似ていて、グッとくるところがあった。
もともとの勝太が持っていた魅力に、天然やピュアというパブリックイメージを持つ岸が掛け合わさることにより、実写の勝太はよりチャーミングで愛される人物として存在感を放っていた。肩肘を張らず、等身大の岸がいたからこそ愛着を持てたのだろう。
2:岸の圧巻のアクションシーンを観ることができた
▶︎『Gメン』画像を全て見るそして本作の見どころは、全力のアクションシーンである。抜けていたり欲に忠実だったりする日頃の姿からは想像できないほど、実は喧嘩が強いのが勝太のキャラクター。だが「喧嘩はすごく強いけど、暴力は好きではない」のが勝太の特徴であるため、その塩梅が難しいところだ。
岸は、そんな勝太をしっかりと体現していた。相手の攻撃をしっかりと捉え、かわしたり止めたりテンポよく反応する。パンチはもちろん、飛び蹴りしたり、バク転したり一辺倒ではない動きで相手を追い込んでいった。流れるようなアクションはダンスのような滑らかさもあり、観ていて気持ちがいい。
アクション監督の富田稔氏と瑠東監督は、クライマックスでの岸のアクションを見た時、「この作品はイケる!」と評価していたという(※1)。
岸が期待以上に動けたのは、彼がもともとアイドルとしてダンスやパフォーマンスなど体を動かすことに慣れていたから。そして並々ならぬ努力の賜物だろう。
また「実力を無駄にひけらかさない」という意味でも勝太と岸に共通点を感じた。岸も歌やダンスがとても上手だが、むやみにアピールすることはない。実は上手、というスタンスだからこそ、気がつくと彼を目で追っているのかもしれない。
3:「愛されている」様子が伝わってきた
▶︎『Gメン』画像を全て見る『Gメン』の瑠東監督や共演者たちのインタビューを読んで、岸がいかにチームから愛されているのかが伝わってきた。
瑠東監督は、「岸くんは現場でも、実際、愛されているんですよね。そこのリアルを画面に投影させることがこの映画のすごく大事なことで、そう見えてくれたら僕は一番うれしいです」と語る(※2)。天然で少し人とズレているが、アツい情熱はしっかりと持っている……といった岸の個性を丸ごと評価し、作品づくりに活かしていることが、ファンとして嬉しかった。
また瑠東監督は他の共演者に「岸にアドリブを仕掛けて」とオファーしたという。そのため、岸の笑いを堪えている様子やその場のノリで繋いでいくアドリブを観ることができた。こうした素の岸のカットが積み重なったからこそ、勝太と岸はよりリンクしていったのだと思う。
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2023年5月にKing & Princeとしての活動に幕を閉じ、岸をテレビやステージの上で観る機会が格段に減ってしまった。13歳の時からこれまで、人生の半分を過ごしてきたジャニーズ事務所を9月末に退所した後、彼はどんな道を歩むのだろうと勝手に心配していた中での『Gメン』公開である。
テレビや舞台挨拶で、瑠東監督や共演者たちと仲良く話している姿を観て、岸を中心に笑いが起きている様子を観て、改めて岸が持つ人としての魅力に気付かされた。周りの人を笑顔にする力を持つ岸はこれからどんな選択をしても、人から愛され続けるだろう。
ジャニーズとしては最後になるが、役者としては「初」の主演作品である。岸と勝太が出会ったことに運命を感じているので、これからも演技の仕事は続けてほしいと密かに願う。
(文:きどみ)
【引用】
※1『Gメン』劇場パンフレット※2 ORICON NEWS「岸優太、初主演映画『Gメン』に詰め込まれた“愛され力” 瑠東東一郎監督が語る魅力【独占インタビュー】」
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