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【意外な掘り出し物!?】おすすめファンタスティック映画“5選”


現在、ヒューマントラストシネマ渋谷をメインに特集上映「未体験ゾーンの映画たち」が開催されている。アクション、SF、ちょっぴりB級感漂う作品が立ち並ぶこの特集上映は思わぬ発見があると映画マニアを唸らせている。日本ではこの手のファンタスティックな映画を取り扱う特集上映が数多くある。

新宿シネマカリテで開催される「カリコレ」。シネマート新宿で行われる「のむらコレクション」。バルセロナで開催されるシッチェス・カタロニア国際映画祭上映作品を日本に誘致する上映なんてものも開催されてきた。

今回は、「未体験ゾーンの映画たち」上映にちなみ、オススメなファンタスティック映画を5本紹介していく。

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1本目:『タイム・チェイサー』

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あなたにとって忘れられない事件はありますか?

幼少期、空港で別れたのを最後に行方不明となってしまう父。父を追うように物理学者となった息子エロルはいまだ、哀しみを抱える家族をいたわりながら研究に励んでいた。

そんな中、父親の研究ノートが見つかり、どうやらタイムマシンを作ろうとしていたことが発覚する。父の身になにがあったのだろうか?真相解明のためにタイムマシンを作ろうとする。

本作はSF映画ではあるが、ド派手な演出を期待すると肩透かしを喰らうのかもしれない。心にわだかまりを抱える者が残された資料を元に過去へと繋がり問題を取り除いていくメタファーとしてタイムマシンが使われているからだ。

「涼宮ハルヒの消失」や『オーロラの彼方へ』など、時間の流れの中で感傷的な感情を紐解いていく作品が好きな人にとって掘り出し物となる作品であろう。

<基本情報>
  • 監督:リッチー・メタ
  • 出演:ハーレイ・ジョエル・オスメント、ジリアン・アンダーソン、ルーファス・シーウェル

▶︎『タイム・チェイサー』を観る

2本目:『サイバー・リベンジャー』

(C)2016 I.T. PRODUCTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

社外の重要なプレゼン。重要であればあるほどトラブルはつきものだ。そんなトラブルを飄々と解決してくれる人がいたら「なんて天使なんだ」と泣いて喜ぶでしょう。

5代目ジェームズ・ボンドことピアース・ブロスナン主演の本作は、そんな天使が堕天使に化けるサスペンスである。プライベートジェット事業で成功を収めた経営者・マイクは社外プレゼンの途中で、モニタがおかしくなるアクシデントに見舞われる。そんな窮地をエンジニアのエドがひょいと救う。この件をきっかけにマイクはエドと親しくなるのだが、どうもおかしい。エドは彼の娘にストーカーをしていたのである。

『アニマル・キングダム』『美しい絵の崩壊』のジェームズ・フレッシュビルが演じるエドは、ハイエナのように狡猾にマイクたちを追い詰めていく。おもわず惹かれてしまう色気が娘を絡めとる。このエンジニアはパソコンだけでなく、人間をハックするのも得意だったのである。

そんな凶悪なハッカーエンジニアにはハッキングで復讐だ!

後半では、マイクによる復讐のハッキングが行われる。手汗握る心理戦、マイク/エドどちらに勝利の女神が微笑むのか最後まで油断できない作品といえよう。

<基本情報>
  • 監督:ジョン・ムーア
  • 出演:ピアース・ブロスナン、ジェームズ・フレッシュヴィル、アンナ・フリエル

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▶︎『サイバー・リベンジャー』を観る

3本目:『ボーグマン』



あなたは突然訪問してきたホームレスに風呂を貸すことができますか?

『サイバー・リベンジャー』に次ぐ家侵入ものの掘り出し物として『ボーグマン』を挙げよう。

オランダの鬼才アレックス・ファン・バーメルダムは、蛇のようにぬるりと家に侵入し家族を崩壊させていく物語を放った。ホームレスであるボーグマンは高級住宅にやってくる。

「お風呂を貸して下さい」

と懇願するのだが、あまりに怪しいので家主は断る。しかし、巧妙な話術で彼は家に住み着き、妻・子どもを支配していくのである。邪魔者は殺し、仲間を呼ぶ。ボーグマンの正体はなんなのか?気持ち悪いほど気持ちよく人間を支配していくボーグマンに思わず惹き込まれてしまう一本だ。

なお、アレックス・ファン・バーメルダム監督の新作『No.10』が4月12日(金)より日本公開となる。4歳の時に森で発見されたギュンターはやがて舞台役者となるが、浮気が発覚したことで運命の歯車が狂い出す。

タイトルは監督長編10作目であることから来ている。アレックス・ファン・バーメルダム監督版『8 1/2』として注目の作品である。

<基本情報>
  • 監督:アレックス・ファン・ヴァーメルダム
  • 出演:ヤン・ベイヴート、ハデヴィック・ミニス、イェロン・ペルセヴァル

4本目:『グッドナイト・マミー』

(C)WIEN 2014 ULRICH SEIDL FILM PRODUKTION

帰ってきたお母さんが包帯ぐるぐる巻きだったらどうしますか?

ナオミ・ワッツ主演でリメイクもされたオーストリアのホラー。思わず悲鳴をあげてしまうようなグロテスクで怖い作品だ。双子の少年が母の帰りを待つ。なんと、母は顔を包帯でグルグル巻きにされた状態で帰ってくる。何があったのか教えてくれない上に、やたらと躾が厳しい。

母なのか、そうでないのかといった心の揺らぎを双子に象徴させていく。一方は大胆に母の正体を見破ろうと行動する。対する方は躊躇する。その綱引きの中であまりに恐ろしい惨事が発生する。本当に怖いのは誰か、是非あなたの目で目撃してほしい。

ちなみに、『グッドナイト・マミー』を手がけたセヴェリン・フィアラ&ヴェロニカ・フランツ監督の新作『The Devil's Bath』は第74回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に選出された。18世紀を舞台に敬虔な主婦が鬱に陥る様子を描いたスリラーとのこと。

奥なる存在として押し込められた主婦の心理をどのように描くのか?今回も怖い映画に仕上がっているようなので注目である。

<基本情報>
  • 監督:セヴェリン・フィアラ、ヴェロニカ・フランツ
  • 出演:ルーカス・シュワルツ、エリアス・シュワルツ、スザンネ・ヴェスト

▶︎『グッドナイト・マミー』を観る

5本目:『ディアマンティーノ 未知との遭遇』

(C)2018 - Les Films du Belier - Maria & Mayer - Syndrome Films

あなたには勝利のジンクスはあるだろうか?

この作品の主人公にはユニークなジンクスがあった。サッカー選手である彼は、集中力が高まると無数の犬が目の前に現れる。そして、スーパープレイが生まれチームを勝利へと導くのである。しかし、ある日、犬の幻覚が現れなくなり落ちぶれていく。

『ヘカテ』『書かれた顔』と近年再評価されつつあるスイスの異才ダニエル・シュミットが、停滞するポルトガル社会を風刺したまさしく未体験ゾーンの映画である。

次から次へと起こる奇妙な出来事にあなたはついていけるか?

<基本情報>
  • 監督:ガブリエル・アブランテス、ダニエル・シュミット
  • 出演:カルロト・コッタ、クレオ・タバレス、アナベラ・モレイラ

▶︎『ディアマンティーノ 未知との遭遇』を観る

参考資料

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