続・朝ドライフ

SPECIAL

2024年03月29日

「ブギウギ」おでん屋さんや下宿夫妻は生きていた<最終回>

「ブギウギ」おでん屋さんや下宿夫妻は生きていた<最終回>


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2023年10月2日より放送スタートしたNHK連続テレビ小説「ブギウギ」。

「東京ブギウギ」や「買物ブギー」で知られる昭和の大スター歌手・笠置シヅ子をモデルにオリジナルストーリーで描く本作。歌って踊るのが大好きで、戦後の日本を照らす“ブギの女王”となっていく主人公・福来スズ子を趣里が演じる。

ライター・木俣冬がおくる「続・朝ドライフ」。今回は、最終回となる第126回を紐解いていく。

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ラストコンサート

歌手引退を決意したスズ子(趣里)は、羽鳥(草彅剛)たっての希望で引退コンサートを開催することになりました。

たった一日のラストコンサート、チケット争奪戦であったことでありましょう。関係者だけでも埋まってしまいそう。

実際、たくさんのなつかいしい人たちが会場に詰めかけました。
梅丸少女歌劇団の同期のリリー(清水くるみ)、桜庭(片山友希)、後輩の秋山(伊原六花)、先輩の橘(翼和希)、林部長(橋本じゅん)から梅丸楽劇団の辛島(安井順平)、初恋の人・松永(新納慎也)、元マネージャーの山下(近藤芳正)、出世した坂口(黒田有)等々。

リリー、桜庭、秋山は楽屋にやってきて、スズ子と大騒ぎ。年をとってお母さんになっても
会えば娘時代に戻ってキャッキャする。こういうのはわかりみが深いです。

当然、大野(木野花)、愛子(このか)も来ていて、今回は小田島父子(水澤紳吾、井上一輝)も客席にいます。羽鳥家も。

アメリカの小夜(富田望生)、大阪のタイ子(藤間爽子)はお手紙を送ってきています。
そして、大きなテレビ画面で目をこらして見ると……

色とりどりの花の札にはな湯、楽団一同、おでん屋(坂田聡)、下宿夫妻(隈本晃俊、ふせえり)の名前が。

ただこれは公式X(旧Twitter)で紹介されなければ、たぶん、ほとんどの視聴者が気づかなかったのではないでしょうか。

筆者は、43インチ、19インチ、iPhone15、MacBookAir13インチのモニターでそれぞれ確認しましたが、43インチでかろうじて見えましたが、あとははな湯しか可視化できませんでした。気づけませんでしたが香川の人たちからも何か送られて来ていたでしょうか。

ここが分岐点です。

気づかなかった場合、おでん屋・伝蔵と小村夫妻は行方知れずのままで、人生においてそういうこともある。ひっそりと心の片隅に思い続けて生きていくものなのだ、などとしんみり思ったことでしょう。

気付いた場合、行方知れずだったけれど、生きていたのだ、よかったとほっこりした気持ちになったことでしょう。

どちらでもいいからあえて大きく映すことはなかったのでしょうけれど(あるいは手紙のようにアップも撮ったけど編集で選択しなかったか)、伝蔵と小村夫妻の行方を解釈自由にした選択基準は適切であったのか。そこは物語を描くうえで問われる気がします。

かつて、はな湯では、熱々先生(妹尾和夫)のその後をおもしろおかしく描いていたのだから、「アメリカン・グラフィティ」方式で、その後を描いてほしかった気もします。

でも、かの「あまちゃん」だって海女カフェでの鈴鹿ひろ美のコンサートに全員揃ってなかったですから。どんなに思っていても、全員揃うなんてことは人生にもないものです。

おっと。ここだけでいつもの文字数くらいになってしまいました。

スズ子のラストコンサートのラストソングは「東京ブギウギ」。

「ブギウギ」初の生演奏で生歌の収録に挑戦したそうです。だから趣里さんのその場の感情が歌に乗っていて、いつもと違いました。

ゆったりしたアレンジからはじまって、スズ子がちらっとピアノ演奏する羽鳥を見ると、
「トゥリーツーワンゼロ」のおなじみの合図で、ぐっとテンポアップ。

観客号泣。

指揮者は服部隆之さんでした。

歌い終わって、スズ子は、手にキスすると、そのままステージの床に触れました。間接キス。昔、山口百恵さんがラストソングのあと、マイクをステージに置いて去っていったパフォーマンスが伝説になりましたが、そんな感じです。

このアクションは、実際、当時のスターさんがやったことを荻田浩一さんがヒントにしたらしいです(振付家の木下菜津子さんにYahooニュースエキスパートで取材したときに伺いました)。

コンサートが終わると、いつもの日常の食卓風景。スズ子、愛子、大野、小田島父子。
義理と人情についてひとくさりしたあと、スズ子はごはんを元気に「おかわりや!」。
最後のせりふは、大野の「やられだ〜」でした。

視聴者的にもいろいろな意味で「やられだ〜」でした。

(文:木俣冬)

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