インタビュー

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2024年06月27日

京本大我・古川琴音『言えない秘密』はお互いに“ハマり役”だったと賞賛する理由

京本大我・古川琴音『言えない秘密』はお互いに“ハマり役”だったと賞賛する理由

6月28日(金)に映画『言えない秘密』が公開となる。

本作は同名台湾映画を原案にしたラブストーリー。過去の出来事からトラウマを抱えた音大生・湊人(京本大我)は、どこか謎めいた雰囲気のある雪乃(古川琴音)が奏でるピアノの音色に導かれ、運命的な出会いを果たすのだが、ある日突然雪乃は湊人の前から姿を消してしまう……といった物語だ。

今回は、撮影中、お互いを“こっちゃん”と“きょも”と呼び合っていたと話す仲睦まじい2人にインタビュー。撮影中のエピソードや、学校生活にまつわるエピソードを聞いた。

ピアノの練習は自然とはじまることも多かった


――おふたりとも、クランクイン前からピアノの練習をされていたそうですね。

京本大我(以下、京本):ピアノに関してはほぼ未経験だったので、大変でしたね。曲数も多かったし。ちょっとでも時間ができたら触りに行っていました。現場にピアノが常にあったので、そこで練習をしていたのですが、その音を聴くとこっちゃんが来てくれて。自然と練習がはじまることがありましたね。そのおかげでいざ連弾シーンを撮るときはスムーズに進みました。

古川琴音(以下、古川):ピアニストの方でも難しいような曲を弾かなければならなかったので「京本さん、ほぼ未経験って言ってたけど大丈夫かな?」って思っていたんです。でも、体に音楽が宿っているからなのか、体全体で表現するのがとても上手で感動しました。


――本映画の主題歌はSixTONESの「ここに帰ってきて」が起用されています。

古川:すごく素敵で、試写会のエンドロールで初めて聞いたときは泣いてしまいました。この映画をギュッと凝縮したような、切なくて愛にあふれている曲だなって。

京本:メンバーの中で唯一映画の内容まで把握しているということもあって、雪乃を思い浮かべながら歌えた部分もありました。歌詞と作品の親和性も高いですし、映画を観た後だと刺さるワードがたくさんある楽曲です。

――メンバーの方には、どんな映画なのか説明されましたか?

京本:MVを撮影した日の朝に(森本)慎太郎が「きょもの映画って、どんな感じなの?」って聞いてきて。「どうせメンバーの出ている映画わざわざ観ないかな」と思って、ネタバレを含めて全部言いました(笑)。そうしたら「OK、OK、その感じで撮るわ」って言ってくれましたね。

京本「こっちゃんは唯一無二のヒロイン」


――少し話がずれますが、こっちゃん・京本さんと呼び合っているのでしょうか?


京本:そうですね! 昔から“こっちゃん”って呼ばれていると聞いて、それもらいます、って。こっちゃんに関しては、現場では“きょも”か“きょもちゃん”って呼んでくださっていたんですけどね(笑)。

古川:ファンの方に“きょも”って呼ばれていると聞いて、かわいいなと思ったんですけど、1年ぶりなので(笑)。

京本:戻っちゃったんだ!?

――なるほど(笑)。撮影してみて感じたお互いの印象を教えてください。

京本:最初から仲良くやれたんじゃないかなと感じています。現場を、平和で優しい空気にしてくれて助かったな、とも。

古川:私も同じことを考えています。会うまではクールなイメージがあったのですが、お会いしてみるとお茶目だしマイペースだなって。1番印象的だったのは、ご飯のことをよく考えているところですかね。

京本:あはは! たしかに、いつもご飯のことを考えているかも!


――マイペース、というのはどんなときに思いましたか?

古川:すごく覚えているのが、自転車で二人乗りするシーンの撮影をしているときに、出発地点までまた自転車に乗せて送ってくれるんですよね。スマートにそういうことをやってくれる優しさ、垣根のなさを見て、ガードがなくすっと入り込んでくる方だなと思いました。

京本:たしかに。今のドラマでも、昼休憩のときに、ロケ撮影で見つけた「ケーキ屋さんに行こう!」ってヒロイン役の方のことも誘っちゃいましたもん(笑)。なににおいても、誰かとその場を共有したくなっちゃうんですよね。

――撮影中に「すごいな!」と感じた瞬間はありますか?

古川:体からにじみ出るメッセージが強いなと思いました。ピアノを習いたての人がピアノを弾くときって、技術だけを追おうとしてしまいがちなんですけど、心と体が最初から一体化していて。そういう印象をお芝居においても感じました。

京本:こっちゃんは、唯一無二のヒロインだなと思いました。例えば、序盤のシーンだと、湊人が自然と目で追いたくなっちゃう、自然と探したくなっちゃう雪乃感があったんですよね。儚さもありながら美しく、ノスタルジックな雰囲気の化身のようでもあって。湊人を無理に作り込まなくても、追いかけたくなっちゃう雪乃像を完璧に表現されていたなと思います。


――お互いにお互いのことをハマリ役だと感じていることがすごく伝わってきました。おふたりとしては、自分が演じたキャラクターとは似ていましたか?

京本:そうですね。少し不器用な等身大の男の子っていう感じが、わりと近いかなと。監督からも「そのまんまでいいよ」って言われたりしたので。あまりにもそのまま過ぎて「今の大我だった」みたいなダメ出しをされると「まんまでいいって言ったじゃん!」って思っちゃいましたけどね(笑)。それくらい近いんだとは思います。

古川:私は雪乃の猪突猛進な感じが自分と似ているなと思いました。湊人のことになると、もう止められなくなっちゃうキャラクターなのですが、私自身、一度アニメや映像作品にハマると2〜3日ぐらいで一気に見ちゃうんですよね。そういう終わるまで抜け出せない感覚や、一途な気持ちは自分の中にもあるなと思っています。

学生時代のお気に入りの場所は?


――大学のシーンも多くありましたが、憧れのキャンパスライフを教えてください。


古川:私はやりつくしたと思っています(笑)。サークルの子たちと小さな旅館を貸切にして遊んだりしました。高校生ではできないし、社会人になってからもなかなかやらないことなので、すごく楽しかったなって。

京本:いいな! 俺は、大学に行っていないので、サークルに憧れちゃいますね。部活にも入っていなかったので。

古川:何部に入りたかったとかあるの?

京本:何部だろう……ミステリー研究会とか? あんまりアクティブじゃないほうがいいけど、趣味が合う同士で何かやれるのは楽しそうだなって思っちゃいます。


――作中では、音楽室やベンチなどふたりにとって思い出深い場所が登場します。関連して、学生時代のお気に入りの場所を教えてください。

京本:ベランダですかね。授業が終わった10分休みは、仲の良い3〜4人でとりあえずベランダに出て、しゃべるのがルーティンでした。昼休みも、自作のゲームを考えて、遊んだりしていましたね。

古川:私は部室ですかね。演劇部だったんですけど、歴代の先輩方が置いていった公演のチラシがあったり、たくさん練習もしたので思い出が詰まっています。この仕事をはじめてから部室に遊びに行ったことがあるんですけど、当時とまったく変わらず、自分たちが置いていったものが、そのまま置いてあって「よかったー」と思いました。

試写を観終わった後は「ありがとう」と伝えた


――最後に改めて作品についてお伺いしたいのですが、試写を見ての感想を教えてください。


古川:一緒に撮影したシーンばかりではなかったので、試写を見て、湊人の思いを知ることができたシーンもたくさんありました。こういう表情で雪乃のことを追いかけてくれてたんだなと思うと、ジーンときちゃいましたね。

京本:僕も、観たことでやっと1つの作品として完成したなと感じました。ふたりの出会った意味とかも含めて、いろんなことを画で見れたことで、より強く実感できて。こっちゃんの作り上げる雪乃の存在感やお芝居を見たときにより愛おしさが増しましたね。涙が出てきて、誰よりも先に鼻をすすっちゃいましたもん。

古川:「すごいよかった、本当にありがとう」って言ってくださいましたよね。でも、私も私で涙を流しながら観ていました。自分が出演した作品で泣くことってあまりないですし、とても恥ずかしいのですが、誰も泣かないような場面でグッと来ちゃって。それは純粋に作品に感動しているのか、撮影のときの思い出も込みで泣いちゃったのかどちらかはわからなかったんですけど。ぜひこの世界を楽しんでもらえたらうれしいなと思います。
 
(取材・文=於ありさ)

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