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2024年9月30日より放送スタートしたNHK連続テレビ小説「おむすび」。
平成“ど真ん中”の、2004年(平成16年)。ヒロイン・米田結(よねだ・ゆい)は、福岡・糸島で両親や祖父母と共に暮らしていた。「何事もない平和な日々こそ一番」と思って生きてきた結。しかし、地元で伝説と化した姉の存在や、謎のギャル軍団、甲子園を目指す野球青年など、個性的な面々にほん弄されていく。そんな仲間との濃密な時間の中、次第に結は気づいていく。「人生を思いきり楽しんでいいんだ」ということを――。
青春時代を謳歌した自然豊かな糸島、そして阪神・淡路大震災で被災するまでの幼少期を過ごした神戸。ふたつの土地での経験を通じて、食と栄養に関心を持った結は、あることをきっかけに“人のために役立つ喜び”に目覚める。そして目指したのは“栄養士”だった。
「人は食で作られる。食で未来を変えてゆく。」 はじめは、愛する家族や仲間という身近な存在のために。そして、仕事で巡りあった人たちのために。さらには、全国に住む私たちの幸せへと、その活動の範囲を広げていく。
ライター・木俣冬がおくる「続・朝ドライフ」。
今回は、第105回を紐解いていく。
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お金も戻ってきた
2019年、2月、永吉(松平健)が亡くなりました。あんなに元気だったけれど、もう90代だったそうで、天寿を全うしたといえるでしょう。まあ、人生100年時代ですから、もっと生きていただきたかったですが。
聖人(北村有起哉)の願いであったみんなで糸島に帰りたいということが、通夜、お葬式で実現することになったのも残念だったことでしょう。
これが一年あとだったら、コロナ禍になって、結(橋本環奈)たちはお別れにくることもできなかったでしょう。「おむすび」は震災や洪水など、時代時代にあったことを織り込んでいるので、コロナ禍のことも織り込み済みに違いありません。
お葬式(お通夜?)で僧侶さんが歌っていた歌?御経?が珍しい調べでありました。糸島ならではなのでしょうか。
ここに、歌手の山内惠介さんや元・サッカー選手のラモス瑠偉さんが参列します。生前、彼らと関わりがあったと永吉が言っていて、どうせホラと思われていましたが、ホラではなかったのです。山内さんは歌まで歌って(でもご自身の持ち歌ではなく加山雄三)。
ほかに、「王」と書いたバッドや、引田天功さんのシルクハットなども出てきて、みんな狐につままれたような気持ちになります。これで、永吉が「ホラたい」と言っていたことはホラではないのではないかという想像が湧きます。前回の、先祖がこの地にたどりついて云々という、米田家の家訓の話もホラではないのかもしれません。
そして、最大のサプライズは、かつて、岐阜で永吉にお金を借りた人の息子・小松原(大鶴義丹二役)が、亡き父の遺品から借用書を見つけたと、お金を返しにやって来たことです。彼の父親は洪水の半年後に過労で亡くなったそうです。悲しい。でもきっと永吉のお金がさらに息子さんに役立ったことでしょう。お父さんが亡くなってご苦労されたことでしょう。
聖人はお金は要らない、息子さんに使ってくださいと受け取りません。
緒形直人さんと北村有起哉さんが偉大なる名優を父を持つ者同士の共演だったのですが、ここでまた、偉大なる父を持つ大鶴義丹さんです。唐十郎さんがお父さん。新劇の雄・北村和夫さんとアングラの雄・唐十郎さんの御子息の共演! これもまたひじょうに見応えのある場面でした。「次世代」の時代であることがひしひしと感じられます。
では今日は、松平健さん、山内惠介さん、ラモス瑠偉さんのコメントをご紹介します。
松平健さんコメント
「永吉の話のうち、万博の話が本当だというのは知っていましたけれど、あとのエピソードはホラだ
と最初は思っていました。台本で読んで、『そうか本当にやっていたんだな』とうれしかったですね。
それこそ呪いじゃないけれど、人のために動く優しい人だったんだと思います。
永吉としては、孫ふたりも自立してそれぞれの道を歩んでいるので、それがうまくいくように願っ
ています。結は、はじめは翔也のために栄養について学びはじめましたが、それがだんだん医療に
向かっていって成長ぶりがすごい。これからも人の役に立つように、がんばってほしいですね」
山内惠介さんコメント
「まさか本人役で出演できるなんて、夢のようでした。現場では、家長である北村有起哉さんはじめ
キャストの皆様に温かく迎えていただき、まさに故郷・糸島を感じました。糸島を愛していただい
たこと、直接皆様にお礼が言えましたし、最後は自然と『これからも糸島をよろしくお願いします。』
と頭を下げましたのも、忘れられないエピソードになりました」
ラモス瑠偉さんコメント
「うれしくて二つ返事でお受けしました。久しぶりの朝ドラ出演で撮影を楽しみにしておりました。
本人役での出演なので緊張はありませんでしたが、主演の橋本さんや北村さんはじめ、みなさん
が、現場の雰囲気をやりやすいように作ってくれてより自然にお芝居できました。セットチェンジ
でも北村さんや宮崎さんが気さくに話しかけてくださって温かい現場で感動しました。また機会
があれば呼んでください」
今日はところどころ山が映っていました。結が、雷山のような人と言っていたので、永吉が亡くなっても、いつまでもみんなを見守っていてくれるのでしょう。
永吉がせっかく「呪い」を「家訓」と言い直したのに、佳代が「たたり」と言い出して、これが米田家なのだなとも思いました。
(文:木俣冬)
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–{「おむすび」第21週あらすじ}–
「おむすび」第21週あらすじ
第21週「米田家の呪い」 2/24-2/28
神戸に永吉(松平健)と佳代(宮崎美子)が突然現れ、久しぶりに祖父母を交えて結たちは食卓を囲む。
聞けば、永吉は大阪で万博が開かれること を知り 、昔の大阪万博の記念である太陽の塔にみんなで行きたくなったと言う。
しかし、結と理容店の休みが合わない。永吉は店を土日に 休ませようとするが、それに聖人は猛反発。
聖人は、高校生の頃、永吉が万博に出掛けた 際に自分の 進学費用を勝手に使ってしまったことに根を持っていた。結は、その経緯の真相を知りたいと思い、佳代に聞こうとする。
–{「おむすび」作品情報}–
「おむすび」作品情報
放送予定
2024年9月30日(月)より放送開始
出演
米田結(よねだ・ゆい)/ 橋本環奈
『おむすび』の主人公。平成元年生まれ。 自然豊かな福岡県・糸島で、農業を営む家族と暮らしている。 あることがきっかけで、人々の健康を支える栄養士を志すようになる。
【結の家族・米田家の人々】
米田歩(よねだ・あゆみ)/ 仲里依紗
主人公・結の8つ年上の姉。
福岡で“伝説のギャル”として知られる。 奔放な振る舞いで米田家に波乱を巻き起こすが、ギャルになった裏にはある秘密が…。
主人公・結の父。 娘のことが心配でしょうがない、真面目な性格。 奔放な父の永吉とは言い争うこともしばしば。 元理容師。今は糸島で農業にいそしんでいる。
米田聖人(よねだ・まさと)/ 北村有起哉
主人公・結の父。
娘のことが心配でしょうがない、真面目な性格。 奔放な父の永吉とは言い争うこともしばしば。 元理容師。今は糸島で農業にいそしんでいる。
米田愛子(よねだ・あいこ)/ 麻生久美子
主人公・結の母。
結の祖母・佳代と家事をしながら、聖人の営む農業を支えている。 絵を描くのが得意。
米田永吉(よねだ・えいきち)/ 松平健
主人公・結の祖父。
野球のホークスファンで、自由奔放な“のぼせもん”。 困っている人がいたら放っておけない、情に厚い性格。
米田佳代(よねだ・かよ)/ 宮崎美子
主人公・結の祖母。
古くから伝わる先人たちの知恵に明るく、結が困った時の良きアドバイザーでもある。
【福岡・糸島の人々】
四ツ木翔也(よつぎ・しょうや)/ 佐野勇斗
福岡西高校に野球留学中の高校球児。
四ツ木という姓と眼鏡姿から「福西のヨン様」と呼ばれている。 糸島に練習場があり、結と時々出くわす。栃木県出身。
古賀陽太(こが・ようた)/ 菅生新樹
結の幼なじみで高校のクラスメイト。野球部員。
父は糸島の漁師だが家業を継ぐ気はなく、IT業界を目指している。 ある約束により、結のことを何かと気にかけている。
風見亮介(かざみ・りょうすけ)/ 松本怜生
書道部の先輩。
結にとって憧れの存在。 書道のイメージを一新するような書家を志している。
宮崎恵美(みやざき・えみ)/ 中村守里
結のクラスメイトであり、高校での最初の友達。
結を熱心に書道部へと誘う。 派手なギャルが苦手。
真島瑠梨(ましま・るり)<ルーリー>/ みりちゃむ
結の姉・歩が結成した「博多ギャル連合」(略してハギャレン)の、現在の総代表。
ハギャレンの復興を目指している。
佐藤珠子(さとう・たまこ)<タマッチ>/ 谷藤海咲
ハギャレンのメンバー。
子どものころからダンス好きで、ハギャレンではパラパラの振付を担当。 筋が通らないことを良しとしない、一本気タイプ。
田中鈴音(たなか・すずね)<スズリン>/ 岡本夏美
ハギャレンのメンバー。
結と同い年で、いつもスナック菓子を食べている。 手先が器用で、ネイルチップ作りが趣味。
柚木理沙(ゆずき・りさ)<リサポン>/ 田村芽実
結のクラスメイト。
学校では校則を守るおとなしい女子高生だが、実は隠れギャル&ハギャレンメンバーでもある。ギャルの歴史を本にすることが夢。
ひみこ / 池畑慎之介
糸島の「スナックひみこ」の店主。
年齢、性別、経歴、すべてが不詳の謎の人物。 糸島の住人一人一人の事情をなぜか把握している。
草野誠也(くさの・せいや)/ 原口あきまさ
糸島の商店街で陶器店を営んでいる。
ホークスの大ファン。
古賀武志(こが・たけし)/ ゴリけん
結の幼なじみ・陽太(ようた)の父親。
糸島で漁師をしている。
大村伸介(おおむら・しんすけ)/ 斉藤優(パラシュート部隊)
糸島の商店街で薬店を営んでいる。
ホークスの大ファン。
井出康平(いで・こうへい)/ 須田邦裕
結の父・聖人(まさと)の幼なじみ。
糸島の農業を何とかしたいと日々奮闘している。
佐々木佑馬(ささき・ゆうま)/ 一ノ瀬ワタル
結の姉・歩と行動を共にする“自称・米田歩のマネージャー”。
大河内明日香(おおこうち・あすか)/ 寺本莉緒
結の姉・歩と対立していた、元天神乙女会のギャル。
飯塚恭介(いいづか・きょうすけ)/ BUTCH
福岡県博多のカフェバー「HeavenGod」の店長。
作
根本ノンジ
音楽
堤博明
主題歌
B’z「イルミネーション」
ロゴデザイン
大島慶一郎
語り
リリー・フランキー
制作統括
宇佐川隆史、真鍋 斎
プロデューサー
管原 浩