2020年も恐怖が熱い!マニアックJホラー映画5選

呪いの粘土が人を襲う
『血を吸う粘土』

(C)2017「血を吸う粘土」製作委員会 キングレコード/ソイチウム 

呪いの恐怖を描いた心霊モンスター系ホラーは多々ありますが、この『血を吸う粘土』はアイデアが秀逸です。

舞台はとある地方の人里離れたところにある美術専門予備校。

東京から転入してきた香織(武田杏香)は、建物の倉庫の中でビニール袋に入った乾燥粘土を見つけ、それに水をかけて粘土に戻し、課題制作に使用してしまいます。

しかしこの粘土、かつて無残な死を遂げた彫刻家の激しい怨念がこもった悪魔の粘土=カカメであり、やがて学校の生徒たちを次々と襲ってはモンスター化していくのでした……。

『暗殺教室』2部作(15・16)や『アイアムアヒーロー』(16)『亜人』(17)などの特殊メイクアーティストとして活躍する梅沢壮一の初監督作品だけあって、もちろん見どころはクレイアニメーションなどを駆使したカカメの造形とその動き、またそれに即した数々の特殊メイク。

J・ホラーの場合、往年の怪談ものの伝統を継承した怨念の設定を活かしたものに秀作が多いといった気候がありますが、そこに粘土という変幻自在のアイテムを用いたグロテスクながらもどこかしらアーティスティックな風情も醸し出す特殊メイクを効果的に用いたのが、本作の長所であり大きな魅力あるともいえるでしょう。

本作は第42回トロント国際映画祭ミッドナイト・マッドネス部門のクロージング作品に選出されるなど海外でも好評を博し、そうした波に乗せて梅沢監督は、2019年に続編『血を吸う粘土 派生』を、そして同年、妻の黒澤あすかを主演に起用したダークファンタジーの中編映画『積むさおり』を発表しています。

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ライタープロフィール

増當竜也

増當竜也

増當竜也 Tatsuya Masutou 鹿児島県出身。映画文筆。 朝日ソノラマ『宇宙船』『獅子王』、キネマ旬報社『キネマ旬報』編集部を経て、フリーの映画文筆業に就く。 取材書に『十五人の黒澤明』(ぴあ刊)、『特撮映画美術監督・井上泰幸』(キネマ旬報社刊)など。 編集書に『40/300 その画、音、人』(佐藤勝・著)『神(ゴジラ)を放った男/映画製作者・田中友幸』(田中文雄・著)『日記』(中井貴一・著)『日記2』(中井貴一・著)『キネ旬ムック/竹中直人の小宇宙』『同/忠臣蔵映画の世界』『同/戦争映画大作戦』(以上、キネマ旬報社刊) その他、パンフレットやBD&DVDライナーノートへの寄稿、取材など多数。 ノヴェライズ執筆に『狐怪談』『君に捧げる初恋』『4400』サードシーズン(以上、竹書房刊) 現在『キネマ旬報』誌に国産アニメーション映画レビュー・コーナー『戯画日誌』を連載中。近著に『映画よ憤怒の河を渉れ 映画監督佐藤純彌』(DU BOOKS刊)がある。

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