クリスマスから年末年始を彩る映画は、美女!美女!美女!の華やかさ!!

まもなくクリスマスがやってきて、あっという間に2017年も終わりが近づいてきました。
今、シネコンなどへ行くと、2018年を最初に飾る正月映画が次々と公開されているところ。

劇場に貼りめぐらされたポスターも、いつもより華やかに感じられますが……

《キネマニア共和国~レインボー通りの映画街vol.278》

よくよく見ると、現在公開中の日本映画、何だか今をときめく美人女優が勢揃いしているとは思いませんか?

キラキラ系からハードボイルド、
ファンタジーまで多彩な注目新作群!




(C)2017「覆面系ノイズ」製作委員会 (C)福山リョウコ/白泉社・花とゆめ


既に公開されてしばらく経ち、ご覧になられている方も多いであろう作品の中には『覆面系ノイズ』の中条あやみがいます。

2017年は『チア☆ダン~女子高校生がチアダンスで世界制覇しちゃったホントの話~』の真面目な部長役で注目された彼女ですが、ここでのヒロイン・ニノはふたりのイケメン(志尊淳&小関優太)との恋のトライアングルをキラキラと展開させつつ、バンド・ヴォーカルとしてステージで熱唱する姿が、長身のルックスも功を奏してカリスマ的に映え渡っていました。

ニノのライバル深桜役の真野恵里菜も気丈な感じが可愛らしく好演していましたね。



(C)2017「探偵はBARにいる3」製作委員会


人気シリーズ第3弾『探偵はBARにいる3』のヒロインは北川景子。おなじみ北海道“ススキノのプライベートアイ”として活躍(?)し続ける探偵(大泉洋&松田龍平)コンビの人探し調査に絡んでくるモデル事務所オーナーのマリが今回の彼女の役柄ですが、その美貌はもとより時折見せる無邪気さや怒りなど喜怒哀楽を際立たせながら探偵を翻弄していくさまは、ハードボイルド劇の謎めいたクール・ヒロインとして実にふさわしいものがありました。

また、失踪した女子大生・麗子に前田敦子、探偵のなじみの許娼婦モンローに鈴木砂羽と、さらなる美女たちの佇まいにもご注目のほどを!



(C)2017 荒川弘/SQUARE ENIX (C)2017 映画「鋼の錬金術師」製作委員会


原作ファンの間で賛否真っ二つ!(ちなみに私は肯定派。あの原作をよくぞここまでまとめたと感心しています)の『鋼の錬金術師』ですが、こちらの女優陣はウィンリー役の本田翼、ホムンクルスのラスト役の松雪泰子、ホークアイ中尉役の蓮佛美沙子、グレイシア役の原田夏希が大きく目立つところ。
中でもやはり瞠目すべきは松雪泰子の妖艶かつアダルトな存在感で、その眼に睨まれただけで思わず魅了され、あの伸縮自在の爪に突き殺される恐怖の愉悦を想像してしまいかねないほど、見る側を倒錯さえてくれる魅力に満ちたキャラクターでした。演じる本人もかなり楽しそうに役に臨んでいる感が伝わってくるのも良かったですね。



(C)2017「DESTINY 鎌倉ものがたり」製作委員会


鎌倉を舞台に、どこかノスタルジックなこの世とあの世の狭間を堪能できる『DESTINY 鎌倉ものがたり』は、まず男性客は高畑充希扮する若妻の可愛らしさにメロメロになり、女性客は堺雅人の飄々とした小説家に目がハートとなる、そんなときめきのキャスティングが豪華CGに勝るとも劣らない魅力を放っている作品ともいえます。
あと個人的には今風の陽気な死神役の安藤サクラがお気に入りでした。山崎貴監督作品としても、これまでの最高の出来ではないかと思います。

8年越しの花嫁 メイン


(C)2017映画「8年越しの花嫁」製作委員会


土屋太鳳は、現在もっとも活躍している女優のひとりでしょう。映画だけでも『PとJK』『兄に愛されすぎて困ってます』『トリガール』と立て続けに主演し、明るく可愛くキラキラした個性を好もしく撒き散らしてきた彼女の2017年の締めとなるのが『8年越しの花嫁 奇跡の実話』でしたが、こちらはうって変わっての大病を患う難役を果敢にこなし、同じく若手トップ男優・佐藤健を相手に女優としての著しい成長ぶりを示してくれていました。
(ただ、実は身体能力も優れている彼女、そろそろ本格ヒロイン・アクションものにも挑戦していただきたいというのがファンとしての本音でもあります)

12月23日、若手美人女優たちの
映画館バトル勃発⁉


そしてクリスマス・イヴの前日、12月23日は若手美人女優たちが主演する最新作が3本も一挙に上映開始されます。



Ⓒ水波風南/小学館 Ⓒ2017 「未成年だけどコドモじゃない」製作委員会


まずは『未成年だけどコドモじゃない』は、高校生で結婚することになった超セレブなお嬢様を平佑奈が好演。彼女も今年は『キセキ―あの日のソビト―』『きょうのキラ君』「サクラダリセット(前後篇)』『暗黒女子』『ReLIFE』『忍びの国』と大活躍の一年でしたが、本作はそれを象徴するかのような快作です。

思えばセレブ女学校を舞台にした残酷譚『暗黒女子』の中で、彼女は貧乏な家庭の出の少女を演じつつ、不思議と一番お嬢様っぽい気品が感じられたりしたものですが、それゆえに本作の超天然ポジティヴお嬢様も全然嫌味なくピュアな魅力を発散し得ていて、夫(中島健人)と幼なじみ(知念侑季)の恋のさや当て合戦にも俄然説得力ありました。

監督は、やはり今年『トリガール』『あさひなぐ』と、快活で上質な青春映画を手掛けた英勉。この監督のコメディ・センスはデビュー作『ハンサム★スーツ』(08)や『高校デビュー』(11)『ヒロイン失格』(15)でも証明済みですが、本作でもいかんなく発揮されています。



(C)2017 『リベンジ girl』製作委員会


その『ヒロイン失格』でコメディエンヌとしての魅力を開花させた桐谷美玲の最新作が『リベンジgirl』です。ここでの彼女は美人で頭が良くて、しかしながら“モーレツに痛い女!”美輝を喜々として演じていますが、どんなに高飛車キャラを演じても嫌味にならない好もしさを漂わせているのが、彼女の長所ともいえるでしょう。

そして今回の内容ですが、政治家一族の若きホープ(清原翔)にふられてしまった美輝が、何と総理大臣になって相手を見返すべく、その手始めとして政治塾に入ってスタッフの俊也(鈴木伸之)を参謀に選挙戦に挑むという、実は邦画には珍しい選挙映画という側面も持ち合わせているのでした。

まあ、立候補の動機がそんなんでいいのか? なんて野暮なことはこの際いいっこなし。逆に政治なんて全然興味のなかったノーテンキ・ギャルが選挙戦を通して社会の実情などを知っていくあたりも微笑ましく描かれています(あと、立候補者ポスター掲示枠に桐谷美玲の写真があったら、男なら思わず1票入れたくなる⁉)

また本作でヒロインの資質を見抜く政治塾の塾長役で、斉藤由貴が圧倒的存在感を示してくれています。もともと彼女もかつて『恋する女たち』(86)や『香港パラダイス』(90)などゴールディ・ホーンを彷彿させるコメディエンヌとして活躍していた時代もあり、本作はそのキャリアを巧まずして活かし、桐谷美玲に受け継がせているなと感心した次第でした。

監督は『覆面系ノイズ』の三木康一郎。高畑充希主演の『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』(16)で一躍注目された彼もまた今年さらなる飛躍の年になったようです。

勝手にふるえてろ


(C)2017映画「勝手にふるえてろ」製作委員会


そして2017年の日本映画のシメともいえる青春映画の快作『勝手にふるえてろ』も12月23日から公開となります。恋に一途すぎて悶々と妄想世界に入り浸りがちなお騒がせヒロインと、その片想いの相手イチ(北村匠海)、さらには彼女にしつこく迫るニ(渡辺大知)とのこじらせまくりでアグレッシブな恋愛関係が、時に微笑ましく、時に痛々しく、そして最後は感動的に綴られていきます。

これが長編映画初主演となる松岡茉優は、正に演技賞ものの好演。実は子役出身で女優として長いキャリアを誇る彼女ならではの、貫録も瑞々しさも、そして秀逸なる演技力も全て備えた賜物として、松岡ファンならずとも必見の作品といえるでしょう。
(大九明子監督インタビューも本サイトに掲載されてますので、併せてどうぞ)

こうしてざっとまとめるだけでも、日本映画はいつしか華やかな雰囲気を自然に保つようになってきたなあといった感慨があります。それはやはり女優男優を問わず今の若手俳優たちの登場する機会がぐんと増え、それゆえの新鮮さなどが銀幕から醸し出されることになったからでしょう。

この勢いで2018年の日本映画にも大いに期待したいものです。

(文:増當竜也)

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