『銀魂2』、宣言通り「2倍」となった「5つ」の注目ポイント!

□『銀魂2』キャスト別見どころも読む




(C)空知英秋/集英社 (C)2018映画「銀魂2」製作委員会 


2017年実写邦画ナンバー1ヒットとなった『銀魂』。ところが当の福田雄一監督は悔しさがいっぱいだったということ。

そんなこともあって、大ヒット作品の続編なのに『銀魂2』のテーマはなんと“リベンジ”、そして全部“2倍”で行くこと。

そのために監督は撮影開始の直前3ヶ月前で映画の方向性を白紙に戻すという大決断!その決断は見事なまでにはまって、宣言通り2倍になった映画となりました!

スケールが倍!


前作の舞台は江戸の町内とクライマックスの鬼兵隊の船ぐらいでしたが、今回は『マッドマックス』や『ワイルド・スピード』のようなカーチェイス&銃撃戦が展開されます。さらにヘリコプターも舞うパニック映画のような列車大破壊アクションなどなど一大スペクタクルが展開します。そして今回の最終決戦(銀時VS河上万斉)の地は江戸城の天守閣の頂上です!



(C)空知英秋/集英社 (C)2018映画「銀魂2」製作委員会 



アクションも倍!


万事屋の面々が動けることは他の映画や舞台でもご存知かと思いますが、前作ではどちらかというとギャグパートの担当だった真選組の面々がドラマパートの中心になることで剣劇シーンが倍増しました。
さらに三浦春馬と窪田正孝という動ける男たちが敵役側で参加したことで、敵味方で組み合わせも多種多様になりました。
アクションの内容も中国舞踏のようなものや隠し武器など普通の刀以外の複雑なアクションや即興のコンビプレー、一対多数などのバリエーションも増えています。
中でも終盤の沖田の無双ぶりが大きな見どころの一つです。



(C)空知英秋/集英社 (C)2018映画「銀魂2」製作委員会 



ドラマの濃度も2倍!


今回のベースになっているのが原作の将軍接待編と真選組動乱編の二編。

前半の将軍接待編パートは万事屋が徹底的にギャグに走る一方で、後半の真選組動乱編パートでは三浦春馬演じる伊藤鴨太郎が真選組転覆を図ったことで近藤(中村勘九郎)、土方(柳楽優弥)、沖田(吉沢亮)の三枚看板の間に亀裂が走ります。

互いに自分が殺すと言い合っている土方と伊藤の決着、そして近藤の仲間との絆への熱い思いが泣かせます。今回、ここまで濃いドラマが銀魂でもできることが分かりましたので、もし3作目があるとしたら今度はもう一度、銀時、高杉、桂の攘夷派の濃いドラマのところも見てみたいですね。



(C)空知英秋/集英社 (C)2018映画「銀魂2」製作委員会 



キャラの濃さも2倍!


今回の参加組でまず見た目が強烈なのが松平片栗虎を演じた堤真一と万事屋の大家お登勢を演じるキムラ緑子。このベテラン二人がまず映画を楽しんでるのが分かります。

将軍徳川茂茂の勝地涼もドMのくノ一猿飛あやめ演じる夏菜もちょっと他では見せない顔を見せてくれます。柳楽優弥も硬派な土方とヘタレなアニオタの別人格トッシーの二面を見せてくれてます。

こういう風に脇のキャストがどんどん遊べるのも小栗旬の座長力があってこそだと思います。山田孝之がエリザベスをやってみせたり『ミュージアム』で妻夫木聡が特殊メイクの殺人鬼を演じたりするのも小栗旬が軸としてどしっとしてくれてるからでしょうね。



(C)空知英秋/集英社 (C)2018映画「銀魂2」製作委員会 



パロディも2倍!


前作もいい加減にしないと怒られるんじゃないかといレベルのパロディシーンの連続でしたが、『銀魂2』はさらにもっといけないんじゃないかというレベルのパロディが連発されます。

まぁ、具体的なことをいうような無粋なことはしませんが、今回も“モザイク”と“ピー“の連続です。このパロディはアメコミ映画『デッドプール』で知られるようになった現実世界のネタを盛り込む“第4の壁”ギャグの一種で、邦画ではなかなか見られないので貴重だったりします。

ちなみに福田雄一監督が演出している舞台作品はこういったパロディのオンパレードで、あまりにもまずいのでソフト化されないほどです(それがまたネタになったりします)。



(C)空知英秋/集英社 (C)2018映画「銀魂2」製作委員会 



映画関係者も素の爆笑


結論としていえば、福田監督のリベンジは見事成功したといっていいでしょう!

今回も事前に映画会社の試写で一足先に見させてもらったのですが、試写室は爆笑の連続。こんなに思い切り素の笑い声が響く試写室もめったにないです。前作も大盛り上がりの試写室でしたが、今回は見る側のハードルも上がっていたはずなのに、やっぱり爆笑。

冷静な映画関係者も素の顔を出すしかない痛快娯楽作品『銀魂2掟はやぶるためにこそある』は間違いなく必見です!

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(文:村松健太郎)

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