池松壮亮のラブシーンは、ただ"激しい"だけなのか?

映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ メイン


(C)2017「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」製作委員会


2017年5月13日から新宿ピカデリーで公開され、5月27日には全国公開予定の池松壮亮主演、『夜空はいつでも最高密度の青色だ』。

池松壮亮といえば、ラブストーリーに出演しているイメージが強いのではないでしょうか。それも、濃厚な濡れ場を演じている印象が強いですよね。

ご本人も、度々インタビューなどで「また脱いだと言われる」と語っていらっしゃるほど。

『夜空はいつでも最高密度の青色だ』もラブストーリーということで、今回は池松壮亮さんが出演した濃ゆい恋愛映画をご紹介。

『愛の渦』(2014)


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池松さんは、この作品までに淡い恋愛を描いた作品には出演されており、キスシーンなどは経験済みでしたが、『愛の渦』は観る人みなが衝撃を受けるストーリーと描写でした。

2時間超の作品で、着衣姿での登場が20分弱しかないことが公開当時も話題になりましたが、それだけ”濡れ場”と言われるシーンが多く取り入れられています。

相手を選ぶ恋の駆け引きや、嫉妬、本当の愛に気づいていく様子が繊細に描かれていて、ストーリーの奥深さにも気づけるはず。

そして、池松さんが出演した映画を語る上で欠かせない作品ですので、池松壮亮を知りたい!という方にまず最初におすすめしたい作品です。

『海を感じる時』(2014)


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作家・中沢けいさんのデビュー作が、市川由衣さん主演で映画化されました。その相手役を務めたのが池松さんです。

全体的に激しさがつきまとった『愛の渦』に対し、濡れ場のシーンにも緩急のあった作品です。でもその分、恋愛を越えてバイオレンスに描かれた部分もありました。

ここで紹介する中でも、「怖い」池松壮亮がみられる作品です。穏やかで寡黙だった青年が豹変する姿が、本当に役に乗り移ったようで、怖さ、恐ろしさがありました。

池松さんが演じた洋は共感しにくい人柄でしたが、市川由衣さんと、池松さんの細やかなお芝居で、映画の世界に引き込まれます。

『紙の月』(2014)


紙の月 DVD スタンダード・エディション


作家・角田光代さんの原作が映画化され、宮沢りえさんが主演を務めています。宮沢りえさん演じるごく普通の主婦が、若い男性(池松さんですね)と出会って恋愛感情が芽生え、金銭感覚までも狂わせるほどの不倫をします。

宮沢りえさんの妖艶さに目を奪われますが、そんな女性を虜にしてしまう池松壮亮は何者なんだ・・・と思わされます。

『紙の月』だけでなく、池松壮亮さんが演じるキャラクターは、女性を酔わせる色気のある男性が多いですが、どれも一過性のもの。だからこそ、ここぞというシーンでは激しさが際立ちます。

『海を感じる時』は、恋愛において池松さん主導だったのが、『紙の月』では「女性には女性の怖さもあるな」と思わされ、池松壮亮は振り回されていただけでは・・・!?と感じる部分もあって、これまでとは少し違う池松さんが見られます。

『無伴奏』(2016)


無伴奏 本ビジュアル ポスター


(C)2015 「無伴奏」製作委員会


作家・小池真理子さんの半自伝的小説が映画化されたのがこちら。
主演を成海璃子さんが務め、池松さんは成海璃子さんとのラブシーンもあったのですが、今回注目したいのは、斎藤工さんとのラブシーン。

斎藤工さんもラブシーンには定評があり、色気という言葉がぴったりすぎる俳優さんですが、この二人がラブシーンを演じるとは。そういう意味では、贅沢極まりない作品です。

ふたりのシーンが素晴らしかったのは、純粋に人を愛する感情が現れていたことです。

とりわけ、それは斎藤工さん側で、池松さんはそれを受容する形だったのですが、二人のラブシーンがあったことで女性陣との関係がより複雑になりそうなのに、観ていて納得できる、それだけの説得力を持っていました。

無伴奏 矢崎仁司監督 映画 成海璃子 池松壮亮 斎藤工


(C)2015 「無伴奏」製作委員会


まとめてみると、ただただ”激しい”だけのラブシーンを演じているわけではないというのがよくわかりますね。

とはいえ、冷静になるには時間が必要な作品が多いです。

『海を感じる時』は、わたしが初めて劇場で観たR18作品であり、個人的にも思い出深かったり。「映画ってここまで描くのか!」と衝撃的で、若干敬遠していた時期もありましたが(笑)、その先にある心の動きや作品のメッセージを自分なりに読み解くと、その分深みが増してきました。

映画『夜空はいつでも最高密度の青色だ』の公開を機に、ほかの池松壮亮さん出演作品をご覧になってみてはいかがでしょうか。また、改めて鑑賞し直すのも良いかもしれません。

「シネマズby松竹」の女性ライター有志による、映画にまつわるイケメンを紹介する連載「シネマズ女子部」。第6回はkamito努が担当しました。

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(文:kamito努)

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