「素敵な出会いに役立つ恋愛映画カタログ」第1回『最後の恋のはじめ方』に学ぶ!

最後の恋のはじめ方 (字幕版)

一時期は、すっかりSFアクション大作映画のイメージが強かった、人気俳優のウィル・スミス。彼が軽快に恋愛指導のプロを演じるのが、今回取り上げる2005年のラブコメ映画『最後の恋のはじめ方』です。実は本作の出演まで、ウィル・スミスにはアクションやコメディといったイメージが強く、意外にも本作が彼にとって初のラブコメ映画主演作となったのでした。

ウィル・スミス演じる主人公ヒッチが、観客に向かって恋愛のコツを教えてくれる冒頭から、既に勉強になるこの映画!冒頭からこの調子ですから、鑑賞後にはどれだけ恋愛偏差値が上がることやら?実に楽しみな展開の作品です。

初恋のときめきや初々しさを描いた作品は多いですが、やはり結婚というゴールを視野に据えた場合、目指すのは最後の恋ですね。お互いにかけがえのない大事な存在を求めればこそ、これが最後の恋=幸せな結末だと思える相手に出会いたいもの。

その点本作には、その出会いをドラマチックに印象深く演出するための、ちょっとしたコツやテクニックが満載!一見あざとい計算の様に思えるかも知れませんが、そうまでしてアプローチしたいという男性心理を知ることで、是非本作を素敵な出会いへの参考書として、お役立て頂ければ幸いです。

ストーリー

恋愛コンサルタントのアレックス・ヒッチ(ウィル・スミス)、通称「ヒッチ」はモテない男性をモテるよう指南している。ある日彼のもとへ、アルバートという小太りの冴えない男が仕事の依頼を申し込む。なんと彼の憧れの女性は大金持ちの有名人だった。アルバートに彼女へのアプローチの指導をしている最中に、ヒッチはゴシップ記者のサラ・ミラス(エヴァ・メンデス)に恋をしてしまう。サラは男に興味が無いといっていたが、他の男とは違うヒッチに少しずつ惹かれていくのだが・・・。

実は男性心理が学べる本作!これを見れば恋愛の先手が取れるかも?

恋愛にご無沙汰すぎて、「もはや恋のはじめ方が分からない・・・」。

丈夫!そんなお悩みを持つ方、自分も含めて実は非常に多いです。

本作の主人公である、恋愛コンサルタントのヒッチにアドバイスを求めて来るのは、様々な人種・年代、そして容姿の男性たち。ここに登場するのは実は女性にモテないと言うよりも、恋愛に消極的で「自分に自信の無い」男性たちです。

彼らがアプローチしたいと思っている女性たちとの出会いを、いかに自然かつドラマチックに実現させるか?

そう、これこそがヒッチの仕事なのです。

こう書くと、一見軽いナンパ師の様に誤解されがちな彼ですが、気に入らない男には絶対に協力しないだけの誠実さと正義感、そして女性への敬意を持ち合わせていることが観客にも分かってきます。

なぜなら、実は彼自身が昔は自分に自信のないイケてない男だったからです。

映画の中でも、彼の悲惨過ぎる学生時代と恋愛の失敗談が語られます。どれ程悲惨かと言うと、「いや、これに比べれば自分の方が遙かにマシ!」、そう思える程のイケて無さです。

そこから涙ぐましい努力を重ね、今や恋愛指南のプロとなったヒッチ。だがそんな彼にも、未だに忘れることの出来ない、学生時代の憧れの女性の存在が・・・。更に、取材で知り合った女性記者に一目ぼれするものの、自分の恋愛となるとまるでセオリー通りに行かないヒッチ。

そんな彼にも、ついに過去のトラウマと正面から向き合い克服するチャンスが巡って来ます。

過去のトラウマの原因となった彼女と結ばれるか、それとも現在の彼女を取るか?果たして「恋愛コンサルタント」の彼が取った選択とは?

自分も変われたのだから、君も変われる!これが根底にある主人公の恋愛理論!彼の実体験に基づくだけに、非常に説得力ありますね。実際、主人公のアドバイスにも女性へのリスペクトと、間違っても相手の女性に失礼が無い様に、という忠告が必ず含まれており、そこいら辺の「ナンパ師」とは違うということがキチンと描かれているのが素晴らしい本作。

実はそこに描かれるのは、失敗を恐れるあまり最短距離で正解を得ようとする男たちの姿です。彼らに共通して言えるのが、恋愛における成功体験の無さ。更に、それがそのまま自己評価の低さと自信の無さに繋がってしまうという悪循環!

その中で最後にたどり着いたのが主人公のヒッチですから、彼が自信満々で的確なアドバイスと恋の演出を授ける様子が、より引き立つというわけです。

確かに本作はラブコメ映画なのですが、是非注目して頂きたいのは本作で描かれるのが、傷つくのを恐れるあまり恋愛や告白に消極的な世の男たちの姿だという点です。
意中の女性とのきっかけ作りに、他人の力を借りる彼らの姿。これを情けないと取るか、それとも理解し好意的に取るかで、本作への印象もかなり変わってくるでしょう。
ただ、そうしたアドバイスに従い女性にアプローチする中で、最初はオドオドして頼りなかった彼らが、次第に自信をもって行動出来る男の姿に変わっていく課程も、本作はちゃんと描いているのです。

これはつまり、逆の視点から観れば「男性操縦術」を学ぶのに最適!とも言える本作。

彼氏に自信を付けさせるのも、実は貴女のちょっとした言葉の選び方次第かも?

最後に

映画の様にドラマチックな出会いで始まった恋のきっかけが、実は計算や作戦で仕掛けられた物だった!

でも、そこに込められた女性への想いは本物のはず。出会いのきっかけとは、映画に例えるならあくまでもオープニングの部分。ここから二人で成長しながら幸せなエンディングを迎えるためにも、是非過去の映画を参考にしてみてはいかがでしょう。

地球上に存在する、35億の男性からのアプローチを待つ前に、男性心理を読んで先手を打つのに役立つ本作、オススメです!

(文:滝口アキラ)

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    ライタープロフィール

    滝口アキラ

    滝口アキラ

    滝口アキラ 映画ライターにしてブルース・リー研究家。主な著書に、「ブルースリー超全集」「俺たちのジャッキーチェン」「俺たちの007」などがある。映画のコミカライズや、日本オリジナル映画主題歌などの、「失われた映画カルチャー」にも造詣が深く、TBSラジオ「ウイークエンドシャッフル」へのゲスト出演、今関あきよし監督作品への声優出演、更には「実際に映画に出演する映画ライター」として、現在「毎月1本必ず映画に出る」をノルマに活動中。その抜群の企画力と、交友関係の広さには定評がある。

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