『祭りの後は祭りの前』レビュー:“祭nine.”が主演する明るくオバカで楽しく、どこか切ない青春エンタメ群像劇!

映画オタクネタも満載!
ツッコミ上等!の愉しさ

改めて記しますと、本作は“BOYS AND MEN”の弟分で、名古屋発ネクスト・ジェネレーションとして注目を集めている7人組のエンタテインメント集団“祭nine.”が主演するコミカルで快活、一方で切なさも忍ばせながら彼らの魅力をとくと堪能できる青春群像劇です。

男子高校生ならではの明るくオバカで勢いのある日常が、「いくらでもツッコんでください!」と言わんばかりのオモシロ開き直り演出で繰り広げられていくことで“祭nine.”の面々の個性も魅力も気持ちよく引き立っているのが本作の最大の長所と燃えるでしょう。

また、後半は彼らのライヴをとくと映しこんでくれているので、従来の彼らのファンも満足すること必至!

監督は男女入れ替わりコメディの快作『レオン』や母と娘の反抗期バトルを描いた『今日も嫌がらせ弁当』などで知られる塚本連平。

今回もノリノリながらもちょっとおとぼけなセンスをまぶしつつ、笑いも涙も切なさも保持した青春エンタメとしてのラインを巧みにキープ。

また映画マニアでも知られる塚本監督は、今回あちこちに映画オタク・ネタを散りばめています(確かに、今話題の『ゾンビ』日本初公開版も「宇宙から飛来した隕石の影響でゾンビ発生!」なんて設定を勝手に作ってました!)。

ちなみに私はたまたまBSスカパー!で“祭nine.”の番組を見てしまい、なかなか好もしい連中だなと思っていた矢先にこの映画を見たことで、ますます彼らに興味が出てきました。

今はまだメンバーの名前を憶えている最中ではありますが(ファンのみなさん、ごめんなさい!)、そんなおっさん世代も注目したくなるナイスな面々だと思います。

この映画を機に、ますます“祭nine.”の人気が上がっていきますように!

(文:増當竜也)


    ライタープロフィール

    増當竜也

    増當竜也

    増當竜也 Tatsuya Masutou 鹿児島県出身。映画文筆。 朝日ソノラマ『宇宙船』『獅子王』、キネマ旬報社『キネマ旬報』編集部を経て、フリーの映画文筆業に就く。 取材書に『十五人の黒澤明』(ぴあ刊)、『特撮映画美術監督・井上泰幸』(キネマ旬報社刊)など。 編集書に『40/300 その画、音、人』(佐藤勝・著)『神(ゴジラ)を放った男/映画製作者・田中友幸』(田中文雄・著)『日記』(中井貴一・著)『日記2』(中井貴一・著)『キネ旬ムック/竹中直人の小宇宙』『同/忠臣蔵映画の世界』『同/戦争映画大作戦』(以上、キネマ旬報社刊) その他、パンフレットやBD&DVDライナーノートへの寄稿、取材など多数。 ノヴェライズ執筆に『狐怪談』『君に捧げる初恋』『4400』サードシーズン(以上、竹書房刊) 現在『キネマ旬報』誌に国産アニメーション映画レビュー・コーナー『戯画日誌』を連載中。近著に『映画よ憤怒の河を渉れ 映画監督佐藤純彌』(DU BOOKS刊)がある。

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