『ナラタージュ』行定勲作品で押さえておきたい5作を紹介

ナラタージュ メイン

(C)2017「ナラタージュ」製作委員会

10月7日から公開された、島本理生原作の『ナラタージュ』。嵐の松本潤と、有村架純という国民的スターふたりが、禁断の恋に落ちる大人向けのラブストーリーだ。

そんな本作を手がけたのは、『世界の中心で、愛を叫ぶ』や『ピンクとグレー』など、ヒット小説の映画化には定評がある行定勲。岩井俊二の助監督としてキャリアをスタートさせた行定は、90年代後半のミニシアターブーム終焉期の日本映画界を支えた監督のひとり。10年以上も温めつづけた映画化企画をついに実現させたのである。

監督デビューから約20年間で、20作を超える長編作品を手がけるなど、コンスタントに製作をつづける彼の作風は、性別や年齢の垣根を超えた様々な人間模様を、辛辣な視点をも厭わずにストレートに描きつづける。代表作と呼べる作品から、初期のインディーズ作品まで見逃せない作品ばかりなのである。

今回は、そんな彼のフィルモグラフィから、厳選した5作品を紹介したい。

『GO』

GO

まず、行定勲という監督を語る上で、避けては通れないのは窪塚洋介が主演を務めたこの青春映画の金字塔。在日韓国人の青年と、奔放で風変わりな少女の淡い恋模様を描き出し、直木賞を受賞した原作を映像化。

本作もまた、日本アカデミー賞をはじめ多くの映画賞を受賞するなど、行定勲という監督の名を世に知らしめた作品となったのである。織田哲郎プロデュースのバンド「The Kaleidoscope」の歌う主題歌も素晴らしい。

『贅沢な骨』

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『GO』でブレイクを果たす直前に公開された、いわばインディーズ時代最後の作品ともいえる本作。言葉にできない心の傷を抱えた不器用な大人たちの姿を描きだした、〝ザ・行定勲映画〟と言える最高傑作。

永瀬正敏、麻生久美子、つぐみの3人が紡ぎ出す、独特の空気感と些細な台詞。金魚や松葉杖、弁当など数々のアイテムが、映画的な機能をもたらす。忘れがたい1本。

『きょうのできごと a day on the planet』

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京都に住む大学生たちの一晩のできごとを、つらつらと並べた群像劇で、雰囲気優先のストーリーテリングが、意外なほどハマっている。何せ、「京都」という舞台に「大学生」が組み合わされば、否が応でも青春映画の傑作が生まれるものだ。

大森一樹の『ヒポクラテスたち』を筆頭に、最近では三木孝浩の『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』、さらにはアニメーションでも『夜は短し歩けよ乙女』など、本作もその系譜に倣う。

『クローズド・ノート』

クローズド・ノート

大ヒットした『世界の中心で、愛を叫ぶ』以来となる、現代劇のラブストーリーとなった本作は、雫井脩介原作の初の映画化や、当時人気絶頂だったYUIが主題歌を務めるなど、話題になる要素がたくさんあったにもかかわらず、初日舞台挨拶での沢尻エリカの「別に」の一言ですっかりイロモノ扱いされてしまった不遇の傑作。これがまた、安定した演出と巧みなシナリオでよくできているだけに、実にもったいない。

『パレード』

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ルームシェアをしている5人の若者たちの群像を描き出した、吉田修一の書き下ろし小説を原作にした本作で、数年ぶりに行定勲らしい棘を持った作品が帰ってきたと言ってもいいだろう。

ラストシーンの何とも言えない絶望感、夜の遊園地のシーンなど、印象的なショットが相次ぐ。ベルリン国際映画祭の国際批評家連盟賞を受賞するなど、世界的評価を獲得した記念すべき一本でもある。

『ナラタージュ』

ナラタージュ 有村架純 女子大生 JD

(C)2017「ナラタージュ」製作委員会

そして、昨年の『ジムノペディに乱れる』以来となる待望の最新作は、妻のいる高校教師と恋に落ちる女子大生を主人公にした禁断のラブストーリーという、待ちに待った行定勲らしい作品に仕上がっている。

「この恋愛小説がすごい!」で1位に輝いた原作に入念に向き合ったことが伺える脚色の巧さと、人気のあるキャスト陣のイメージに拘らない鋭い演出の手腕。139分と比較的長めの上映時間も気にさせない、濃厚なドラマである。

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『ナラタージュ』は絶賛公開中。

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