『パワーレンジャー』の元になった作品って?スーパー戦隊の歴史を語るうえで欠かせないあのヒーロー

(C)東映

【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会 第10回】

みなさん、こんな経験ありませんか?

クラスに誰かが転校して入ってきたときに、妙にワクワクする感じ。

得体の知れない同級生が急遽一人増え、仲良くなれるかどうかの期待と不安が入り混じったあの感じ。

もしくは合コンで相手が一人遅れているケース。

今一応タイプっぽい人はいるけど、遅れている一人がさらにタイプかも知れない、というドキドキ感。

これに似た感情をスーパー戦隊で味わうことができます。

今では当たり前となった、追加戦士というやつです。

もともと5人でスタートしたところに、途中から戦士が追加されるんですが、このイベントは作品を大いに盛り上げてくれ、スーパー戦隊の醍醐味の一つとなっています。

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最新作の『宇宙戦隊キュウレンジャー』は、史上初の9人の戦士でスタートした作品なんですが、すでに戦士が2人も加わっており、今日7月9日の放送でさらに1人増え、12人になるという、なんとも豪華な感じ。

では、その追加戦士の元祖はどこなんでしょうか?

追加戦士の元祖というと、いろいろ説がありまして、この話題をあげると特撮ファンはだいたい言い争うことになるんですが…。

(C)東映

6人目の戦士ということでいいますと、公式では、1992年放送のスーパー戦隊シリーズ第16作目『恐竜戦隊ジュウレンジャー』に途中から出てくる、ドラゴンレンジャーが元祖となっております。

追加戦士は途中からの参戦ということで、オリジナルメンバーより一癖も二癖もあるキャラで登場し、出来上がった作風をいい感じで乱してくれて、ストーリーの盛り上がりの起爆剤になってくれます。

ドラゴンレンジャーは、レッドのティラノレンジャーの兄として登場します。

これは心強い味方が登場したと喜んだんですが、実はドラゴンレンジャーはティラノレンジャーに根深い恨みを持っており、ジュウレンジャーの敵として立ちはだかります。

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ここから数話かけて、やっと和解し、仲間になるんですが、なんとドラゴンレンジャーは残り数時間の寿命だということが判明します。

そしていろいろなドラマを経て、ドラゴンレンジャーは死んでしまうんですが、そのシーンはスーパー戦隊を代表する名シーンとなっております。

この「ジュウレンジャー」のパッケージは、1993年にアメリカに輸出されました。そして制作されたのが『マイティ・モーフィン・パワーレンジャー』という作品。

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それまでアメリカのヒーローというのは単体で強い超人的なヒーローが多く、チームで戦う「パワーレンジャー」はアメリカの子供達に新鮮に映り、「パワーレンジャー」関連のおもちゃが売り切れ続出するなど、社会現象を巻きおこしました。

「ジュウレンジャー」が輸出された時に、こんなエピソードがありました。

日本のスーパー戦隊では当たり前となっている、変身後の名乗りのシーンが、アメリカ人には違和感があったそうで、「何故この間に敵は攻撃してこないんだ?」「このシーンはいらないんじゃないのか?」という声が上がりました。

しかし、日本のスタッフが「これは欠かせない」と反対したことでカットを免れ、「パワーレンジャー」シリーズでも名乗りが浸透したという話があります。

パワーレンジャー メイン

(C)2016 Lions Gate TM&(c) Toei & SCG P.R.

今月15日(土)から公開される映画『パワーレンジャー』は、アメリカ版の「パワーレンジャー」第1作目を再構築したものなんですが、原作の『恐竜戦隊ジュウレンジャー』のエッセンスもちらちらと出てきて、その辺りも見どころのひとつとなっています。

なので、『恐竜戦隊ジュウレンジャー』を見てから、映画に行ってみるというのはいかがでしょうか?

(文:オジンオズボーン・篠宮暁)

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