特撮向上委員会

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2019年04月21日

『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』17年経ってもなお新鮮な「龍騎」のスピンオフ作品を考察

『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』17年経ってもなお新鮮な「龍騎」のスピンオフ作品を考察

■オジンオズボーンオジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会

『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』全3話を見終えてしまいました。

情報が発表された時には心の底から感謝し、しかも3話も見ることができるなんて贅沢すぎると思っていたのに、終わってみるとまだまだ見てみたいと潔くお別れできない女のようになってました。




一話目の「Advent Again」から龍騎感バリバリの世界。

『仮面ライダージオウ』ゲスト出演時の城戸真司とは違い、当時の真司の雰囲気をまとっての登場に涙ポロリ。

月日が経つにつれ、当時の演技はもう出来ないという俳優さんもいる中、須賀貴匡さんはファンが見たかった真司をしっかりと見せてくれました。

ミラーワールドに閉じ込められたライダー達。

限られた話数の中で「龍騎」という作品の魅力のひとつである、生きるか死ぬかのサバイバル感を演出するには絶好の設定。

TVスペシャルや映画の「EPISODE FINAL」、そして最終回のようにパラレルワールドが何度も描かれた「龍騎」という作品。

17年経ってもなお新鮮に続編を作る、そして見るにあたって実はもってこいな作品の「龍騎」。

記憶がない状態から物語が始まる今作ですが、「龍騎」ファンには説明不要で、すんなり入っていけました。

サブタイトルがたまらなく好きでして「Advent Again」「Another Alternative」「Alive A Life」と、Aで統一。

注目したいのは2話目のアナザーオルタナティブ。

オルタナティブといえば本編でミラーワールドを壊そう、ライダーバトルを止めようと香川が造った擬似ライダーでしたが、そのアナザーということは、このオルタナティブとはまた別のライダーバトルを止めようとする者という風に捉えることができます。

真相はわかりませんが最後まで見てみると、この解釈で合ってるのではないかとより思いました。

ただアナザーライダーにかけてるだけという可能性もありますが。

そして、久々の井上敏樹先生の脚本はやはり最高でした。

マッカラン片手に視聴するのが礼儀かとは思いましたがすみません、ビールで済ませてしまいました。

ストーリーが秀逸なのは言わずもがなですが、とにかくファン歓喜のシーンがてんこ盛りでございました。

弓削智久さん演じる吾郎ちゃんの初変身ポーズ。

北岡先生と同じポーズでのゾルダへの変身に、歓喜したファンも多かったでしょう。

高野八誠さん演じる手塚は当時と違って悪役として物語が進むも、記憶を戻すと同時に城戸に会いたいという手塚に胸がジンときました。

萩野崇さん演じる浅倉威は当時よりもすごみを増しており、最初から記憶があったりなかなか死ななかったりと、やはり怖かったです。

そして松田悟志さん演じる秋山蓮は、とてつもなくカッコよかった。

真司と蓮のやり取りはいつまででも見ていられるし、ラストで恵理に触れるあたりなんか文句の付け所もありませんし、ゲイツと見間違うネタも「ジオウ」のスピンオフでないと見れないシーンだったりで何度も唸らせていただきました。

挙げ句の果てには松本梨香さんが歌う今作の主題歌「Go! Now! ~Alive A life neo~」が、もう泣けるほど「龍騎」。

エイベックスの方にお話を聞いたら、この話が決まってから急いで当時の制作者を探されたとのこと。

しかし、なんといってもすごいのは監督ですよ。

ここまでの条件が揃った中で中途半端なものを作るわけにはいかないというプレッシャーもあったでしょうし、ファンの期待値も相当高い中、予想を越えた映像を見せてくれた柴﨑貴行監督、ありがとうございました。

そしてお疲れさまでした。

(文:篠宮暁)

【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】
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