シングルマザーのリアルな日常『single mom 優しい家族。a sweet family』

(C)single mom 優しい家族。製作委員会 

こんにちは、八雲ふみねです。
今回ご紹介するのは、10月6日から公開の『single mom 優しい家族。a sweet family』。

八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.176

元夫のDVから逃げるように、11歳の娘エミリーと共に北海道ニセコに戻ってきたシングルマザーの空愛実。

しかしなかなか仕事も見つからず、頼れるひともなく貯金を切り崩しながらの生活に、疲弊していた。実は愛実の母もシングルマザーで、思い出すのは母との衝突、そして母からの暴力。

不安定な現実を前に、愛実はかつて自分も母からされたように、我を忘れて娘を怒鳴り散らしてしまう。そんなある日、町役所に相談に行った彼女は、シングルマザーの職員・犬塚優子と出会い…。

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誰もが幸せに生きたい!内山理名がシングルマザーを熱演。

子育てに関する悩みは、大なり小なりすべての親御さんが抱えているもの。特にひとり親世帯が抱える問題は、子育てのみならず、低所得や社会からの孤立などますます深刻化しているのが現状です。

この問題は日本のみならず世界共通の社会問題とも言えるでしょう。

『single mom 優しい家族。a sweet family』は、シングルマザーをテーマにしたヒューマンドラマ。核家族化が進み、ご近所付き合いも疎遠になっている人間関係のなか、どうしたらシングルマザーとその子供はより良く生きていけるのか…といった社会問題に、鋭く斬り込んだ作品となっています。

主演を務めるのは、実力派女優として着実にキャリアを積んでいる内山理名。生活が困窮していく過程で、仕事も見つからず、焦りと不安に押しつぶされそうになっていく愛実の心情を繊細に演じています。

愛実の娘・エミリーを演じたのは、本作が映画デビューとなる長谷川葉音。さらに阿部祐二、石野真子、木村祐一たちが脇をしっかりと固めています。

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北海道ニセコ町を舞台に、人が支え合える社会の第一歩を描く

撮影が行われたのは、北海道ニセコ町。

ニセコ町では「相互扶助」の精神をもとに町づくりを進めています。これは大正時代の文豪・有島武郎が由縁となっており、羊蹄山の裾野に位置する有島地区は、有島武郎の父が開拓した農場を小作人に無償で解放したことでも知られる地域。

そんな歴史的背景がきっかけとなり、武郎の遺訓である「相互扶助」の精神は、現在もニセコの地に根付いています。

松本和巳監督はお互いが支え合い共存していくことを目指したニセコの町づくりと本作のテーマに共通項を見出し、この地での撮影を決意しました。松本監督によると、本作で描かれているエピソードは、ほぼ事実とのこと。マザーたちへの取材やフードバンクでのボランティアを通じて知り得た“現実”を映画を通じて伝えることで、人が支え合える社会への第一歩につながれば…。そんな願いが込められた作品となっています。

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脚本に惚れ込んだ内山理名がいちばんこだわったセリフとは…。

本作の完成披露試写会には、主演の内山理名、長谷川葉音、松本和巳監督が登壇。八雲ふみねが司会を務めました。

「脚本に惚れ込んで出演を決めた」と話す、内山理名さんがいちばん考え抜いたことは「頑張るってなに?」というセリフ。

「“頑張ることが分からない”という感覚を重視して役作りしました。だから(愛実を)応援するというよりも、彼女が何を選択していくかを見守ってほしいと」と、本作のメッセージを真摯に伝える姿がとても印象的でした。

テーマ性がしっかりとした作品ということもあり、お客様も登壇者の皆さんのお話を熱心に聞き入ってらっしゃる様子。

静かな熱気に包まれた完成披露となりました。

<作品情報>

single mom 優しい家族。a sweet family
2018年10月6日からヒューマントラストシネマ有楽町にて公開
監督・脚本・編集:松本和巳
出演:内山理名、長谷川葉音、西川可奈子、森川真帆、岡元あつこ、中西悠綺、阿部智凛、藤尾政弘(友情出演)、阿部祐二、石野真子、木村祐一 ほか
©single mom 優しい家族。製作委員会
公式サイト http://www.singlemom.click/

八雲ふみね fumine yakumo

八雲ふみね大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
八雲ふみね公式サイト yakumox.com

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