『SPL 狼たちの処刑台』こそ、今年のベストアクション映画!今すぐ劇場に急げ!

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『SPL 狼よ静かに死ね』『ドラゴン×マッハ!』に続く、人気アクションシリーズの第三弾『SPL 狼たちの処刑台』が遂に9月1日より公開された。

生身のアクションに驚き、男たちのアツいドラマに涙できるこのシリーズこそ、正にアクション映画ファンにとっての“祭り”に他ならない。前作のストーリーやキャストを引き継いでいる部分も多い本作だが、果たしてその内容と出来はどのようなものだったのだろうか?

ストーリー

15歳の少女ウィンチーが、友人に会うために訪れたタイのパタヤで何者かに誘拐される。
連絡を受けた香港の警察官である父リー(ルイス・クー)は、自らの手で犯人たちから娘を奪還しようと決意。
パタヤ警察のチュイ(ウー・ユエ)に自分も捜査に同行させてほしいと頼む。
犯人一味は国家が裏で糸を引く臓器密売組織であることが判明。
警察内部にも一味がいることをつきとめ、リーとチュイ、チュイの同僚タク(トニー・ジャー)は、たった3人で組織に乗り込む。
公式サイトより)

予告編

アクションも凄いが、それ以上にストーリーが泣ける!

劇場で予告編を観て、そのアクションの凄さに「これは観なければ!」と、早くから決めていた本作。実際に本編を観て驚いたのは、その激しいアクションに行き着くまでの登場人物たちの心の動きや感情も、見事に描かれていた点だった。

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娘を追う父親の強い想いや焦りはもちろん、実は敵側にも善悪で割り切れない事情があるなど、観客が登場人物に感情移入できることで鑑賞後に深い余韻を残す本作。

もちろんこうした脚本の上手さだけでなく、素晴らし過ぎるアクションシーンの連続も本作の大きな魅力となっているのは間違いない。実際本編を観ていると、危険なスタントや打撃の重さを感じさせる技の応酬に加え、あえて静かなシーンをアクションの合間に挟むことで、アクションの連続で観客の感覚がだんだんマヒしてくるのを防ぐなど、全体を通して実に良く考えて作られているのが分かる。

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中でも個人的に印象に残ったのは、事件に関係している人々が乗るそれぞれの車が偶然に事故を起こし、彼らの運命が一瞬だが交錯するというシーンだった。このシーンがあるからこそ、終盤からラストに向けての展開が更に悲劇的なものとなる効果を上げているのだが、果たして彼らの人生がどの様に交錯するのか? その名シーンは、是非劇場でご確認頂ければと思う。

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前作『ドラゴン×マッハ!』を観ておくと、より楽しめる!

本作のストーリーや内容だが、実は前作『ドラゴン×マッハ!』の物語やキャスティングを反映させたものとなっている。もちろん、前作を未見の方でも単体の作品として充分に楽しめるのだが、出来れば前作『ドラゴン×マッハ!』を観ておくと、更に深い感動が味わえるはずだ。例えば、前作で敵の黒幕を演じたルイス・クーが、何と本作では役柄を一転!今回彼が演じるのが、臓器密売組織に誘拐された最愛の娘を執念で追い続ける父親役という凝った設定は、彼の前作での役柄を踏まえて観ると、より楽しむことが出来るのだ。

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更には、前作と同じテーマを扱いながらもより踏み込んだ内容にするなど、こうした挑戦により作品の完成度が更に高まっているのが見事すぎる本作!

確かにネットの感想やレビューでは、その結末にモヤモヤしたとの意見もあるが、実は観客の判断に委ねられたその結末こそが、本作の絶妙な余韻を生み出してくれているのも事実。

ラストの父親の選択に込められた希望を、果たして見出すことが出来るかどうか? それによって観客側も、様々な受け取り方が出来る内容の本作。この父親の選択に、果たしてあなたは何を思うだろうか?

最後に

前作『ドラゴン×マッハ!』と同じ脚本家ながら、遥かに素晴らしい内容となっている、この『SPL 狼たちの処刑台』。その違いは、1作目と同じウィルソン・イップ監督による見事な演出によるところが大きい。

その確かな演出力は、激しいアクションの合間に挿入される何気ない描写が実はその後の伏線になるなど、全編が凡百のアクション映画とは次元が違うクオリティに仕上がっている点が証明している。

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深い絶望の中にも、かすかな希望を見出すその終盤からラストの展開や、緊迫感あふれるシーンの合間に挿入される子供たちの姿や誕生日パーティーの様子など、正に1980年代後半から90年代前半の全盛期のジョン・ウー作品を思い出させるその内容に、アラフォー以上の香港映画ファンは必ず涙し感動するはずの本作!これこそ今年公開されたアクション映画の中でも、ベスト1級の作品であるのは間違いない。

娘を想い必死に行方を追う父親の想いが、果たしてどう決着するのか? 単なる男性向けのアクション映画と思って観に行くと、意外な感動が待っている本作、全力でオススメします!

(文:滝口アキラ)

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