バブリーな昭和終盤に驚愕!寅さんにみる当時の言葉の興味深い世界vol.5

寅さん 男はつらいよ 寅の巻

どうも。スズキです。

好評を頂いている、寅さんの登場する映画『男はつらいよ』の時代背景がわかるデータベース『男はつらいよ 寅の巻』から平成生まれの記者が興味深いものを紹介するシリーズ。今回はバブリーな時代背景を知れる箇所を特に読んでほしいですね。

「ルパシカ?」実際、見ると「ああ見たことある」の服

まずは、第36作(1985年)から。”ルパシカ”という聞きなれない服が登場します。

ルパシカ
酒井文人(川谷拓三)と千秋(磯崎亜紀子)と、真知子が食事をするのは、新宿のロシア料理屋。バラライカを演奏する楽団が着ているのは、ルパシカ。もとはウクライナの農民の衣裳で“ルバーハ”と呼ばれていた。文豪トルストイが着ていたこともあり、ロシア文学を愛するインテリたちの間で流行した。
参照:第36作 男はつらいよ 柴又より愛をこめて|寅の巻全作品データベース

ちなみに、ルパシカとは以下のような服。

ふんわりした感じの服装ですね。こうした民族衣装の知識を身につけられるのも『寅の巻』の面白いところです。

鳩笛とは何か?

第37作(1986年)からは、“鳩笛”なるものを紹介。

鳩笛 寅さんが啖呵売の品として持ち歩いている青い鳩笛を、「青い鳥」を探している美保にプレゼントする。鳩笛は、青森県弘前市の郷土玩具で、藩政時代、津軽藩の焼き物職人たちが、長い冬の間に作った「下川原焼土人形」をその起源とし、各地の郷土玩具として親しまれてきた。シリーズの音楽を担当した山本直純もしばしば、鳩笛を使用して、音楽のアクセントにしている。 参照:第37作 男はつらいよ 幸福の青い鳥|寅の巻全作品データベース

記者にとってあまり馴染みのない『鳩笛』。実物は以下のようなものです。

寅さんは何でも売っちゃうんですね。商売の天才なんじゃないでしょうか。

ちなみに、こちらの『幸福の青い鳥』には長渕剛さんも出演しているんですよ。意外かもしれませんが、貴重なデータですので、覚えておきましょう。

フィッシャーマンバスターなら知ってるけども

こちらも第37作(1986年)から。“フィッシャーマンズ・セーター”なる、聞きなれない服装のお話です。

フィッシャーマンズ・セーター
寅さんが飯塚の炭住(炭坑に従事する人々の住宅)を訪ねたとき、美保が部屋で着ていたのが白いフィッシャーマンズ・セーター。もとは、アイルランド、スコットランドの漁師たちが着る、防水性の強い仕事着だった。日本では1960年代、若者のファッションとして流行し、定着した。
参照:第37作 男はつらいよ 幸福の青い鳥|寅の巻全作品データベース

フィッシャーマンズ・セーターは以下のようなアイテムです。

現代でもおしゃれアイテムとして愛用されているみたいですね。

プロレス技のフィッシャーマンバスターなら知っていたのですが、こうした呼ばれ方をしているのは初耳でした。関係ないですが、獣神サンダーライガーの雪崩式フィッシャーマンバスターほど危険な技はないと思います。

バブルな時代が窺い知れるエピソード

第38作(1987年)には、こんなバブリーはお話も。

ゴッホさんの「ひまわり」
北海道札幌市の大通り公園で、寅さんが啖呵売するのは、額入りの複製画。その中に“ゴッホさんの「ひまわり」”がある。この映画が公開された頃、日本はバブル経済のまっただ中、海外の美術品への投機目的もあり、高額取引が行われていた。特にヴインセント・ファン・ゴッホが1888年から1890年にかけて描いた「ひまわり」のうちの一枚が、日本の損害保険会社によって、3992万ドル(当時の日本円にして58億円)で落札。ジャパンマネーの象徴として大きな話題となった。
参照:第38作 男はつらいよ 知床慕情|寅の巻全作品データベース

日本の損害保険会社によって、3992万ドル(当時の日本円にして58億円)で落札」て、めちゃくちゃすごいですね。桁が違いすぎて、想像もできない数字です。

バブリーですね。うらやましい。。

ロックフェス会場で見かける定番アイテムが当時から

第38作(1987年)から。今でも、愛用されているファッションの紹介です。

登山帽
順吉(三船敏郎)がいつもかぶっているのが、ウール地の登山帽。順吉がかつて山男だったことを思わせる。登山帽はピケ帽ともよばれ、カジュアルなファッションとしても親しまれている。夜、寅さんがこの帽子をかぶりながら、順吉を前に「♪じぃ〜さん、酒飲んで〜」と唄うシーンがあるが、これは黒澤明監督の『酔いどれ天使』(48年)で、志村喬が酔っぱらって唄った歌でもある。
参照:第38作 男はつらいよ 知床慕情|寅の巻全作品データベース

登山帽は以下のようなアイテム。今でも、ロックフェスの会場でよく見かけますね。

記者も、フェスの時はかぶりたいなあと思うようなアイテム。今でも、まだまだ愛されているんですね。素晴らしいです。

大洋ホエールズ!!!!!

第39作(1987年)からは、懐かしい野球チームの名称も。

野球帽 秀吉がかぶっているのは“大洋ホエールズ”(現・横浜ベイスターズ)の野球帽。昭和30年代以降、小学生の男の子はお気に入りのチームの野球帽をかぶっていた。満男も少年時代、ヤクルト・スワローズの帽子をかぶっており、大リーグのサンフランシスコ・ジャイアンツの帽子をかぶっていたこともある。 参照:第39作 男はつらいよ 寅次郎物語|寅の巻全作品データベース

今は、横浜ベイスターズというチーム名に変わりましたが、かつては『大洋ホエールズ』だったんですね。

平成生まれではありますが、野球漫画『あぶさん』『野球狂の詩』を読んで『巨人の星』のアニメを見ていた記者としては、懐かしい限りです。ちなみに、左門豊作さんは大洋ホエールズの選手でしたよね。

いやー、懐かしい。

「寅次郎サラダ記念日」の由来

第40作(1988年)では、あの有名な作品名が映画タイトルに使用されます。

サラダ
『寅さんが「この味いいね」と言ったから 師走六日はサラダ記念日』。俵万智のベストセラー「サラダ記念日」をモチーフにした本作。由紀が詠む句は、俵万智の歌集からの引用を中心となる。去り際に、由紀が作ったサラダをおいしそうに、一口食べる寅さん。その時の由紀の心象が、タイトルの「サラダ記念日」となる。
参照:第40作 男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日|寅の巻全作品データベース

俵万智さんの『サラダ記念日』が河出書房新社から発売されたのが、1987年5月だそうで、そのヒットから映画のタイトル『寅次郎サラダ記念日』をつけたのですね。

国語の教科書で目にする『サラダ記念日』。意外と最近出版されたものなんですね。昔の文豪と同等の扱われ方をしているので、昭和初期の方だと思われることもあるそうですよ。

こういった当時の時代背景って面白いですね。

まだまだ面白い豆知識がたくさん!

紹介してきたように、昭和の時代背景を知るのに『寅の巻』は最高の参考書です。ですので、皆さんも是非読んでみてください。記者のように、平成生まれの方には特にオススメですので。

ではまた!

(文・タクスズキ)

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    ライタープロフィール

    タクスズキ

    タクスズキ

    これから映画をどんどん見ていきたいと思っている平成生まれ。「木更津キャッツアイ」「なくもんか」などの笑えるクドカン作品が好き。コメディーということで「THE 有頂天ホテル」「ザ・マジックアワー」などの三谷幸喜作品も。他には、青春ものが好きなので「日々ロック」はぜひとも見たいと思っている所。ホラー恐怖症を克服すれば、次のステップに進めるはずと、ここ10年考えている次第。何かオススメの映画があれば、教えて下さい。映画通の方の作品紹介をお待ちしております。

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