『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』の大ヒットはどこまで続くのか?

全米興収ランキング(5/13〜5/15付)

1『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(→)
2『ジャングル・ブック』(→)
3『マネー・モンスター』(New)
4『The Darkness』(New)
5『Mother’s Day』(↓)
6『ズートピア』(→)
7『スノーホワイト/氷の王国』(↓)
8『Keanu』(↓)
9『Barbershop : The Next Cut』(↓)
10『The Boss』(→)
(速報値/Box Office Mojo参照)

公開2週目も『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』がぶっち切りで首位を獲得。先週超ロケットスタートとなったことを踏まえれば、前週比40%ほどの興収でもまったく遜色がない。2週目の成績では歴代第8位に入る好成績だ。

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
(C)2016 Marvel.

 今週末までの速報値の段階では、惜しくも、あとわずかのところで3億ドルに届かなかったが、確定値で3億ドルに届くようなら『ダークナイト』と『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』と並んで歴代4位タイのスピードで3億ドルの大台に乗ることになる。もっとも、月曜日には届くことはほぼほぼ間違いないので、歴代6位の速さとなるだろうか。

今週も2位に踏みとどまった『ジャングル・ブック』は土曜日に3億ドルの壁を超えた。
ジャングル・ブック

 (C)2016 Disney Enterprises,Inc.All Rights Reserved.

現時点で、今年公開作の1位は『デッドプール』(まだベスト20に粘っているが)、次いで『ズートピア』『BvS』の順だ。現時点で、アメリカ国内興収が3億ドルを超えた作品はちょうど60本。2001年以降は毎年出現し、2011年こそ2本しかなかったものの、近年は年3〜5本のペースで出てきている。

昨年は、初めて6本の作品が3億ドルを超える当たり年となったが、今年はすでに4本。『シビル・ウォー』が到達すれば5本目となる。しかも、勢いでは上の4本を軽く超えて今年の最高ヒットを記録する可能性も充分となっているのだ。

サマーシーズンを前にして、これだけのメガヒットを量産しているということは、映画の景気が上がっている何よりの証拠となる。たしかに、今年の3億ドル超はすべてディズニー作品とアメコミ原作の作品で、全60本中の25作を両者が占めている。ファンタジー文学やYA小説の映画版が下火になってきた今となっては、よほど社会現象を巻き起すほどの作品でないと超えられなくなってきているのかもしれないが、夏には90年代に3億ドルを超えている大ヒット作『インデペンデンス・デイ』の続編が登場するなど、まだまだ期待ができる大作が待機している。今年は全米興収界の歴史に残る1年となりそうだ。

また、全米興収の3億ドルと同様に、世界興収10億ドルという壁も、『シビル・ウォー』は易々と超えていくだろう。こちらはまだ歴代で24作品しか到達しておらず、『ズートピア』ももう間も無くといったところで足踏みをしている。すでに大台まであと6000万ドルに迫った『シビル・ウォー』は、史上25本目の10億ドルを見据えるだけでなく、世界興収12億ドルの『アイアンマン3』を超えられるかに注目が集まる。

今週3位に初登場を果たした、『マネー・モンスター』は、『それでも、愛してる』以来5年ぶりとなるジョディ・フォスターの監督第4作目。初めての超拡大公開となっただけに注目が集まったわけだが、まずまずの出だしとまずまずの評価で、これではオスカーレースへの弾みはつかないだろう。ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツの共演で、日本でも6月から公開が決まっている本作。ソニーピクチャーズ系(本作の配給はトライスター)がオスカーを狙ってくるのは年末に公開が予定されているアン・リーとモルティン・ティルダムの新作の2本だけと考えて間違いないだろう。

昨年のカンヌ国際映画祭で審査員賞とパルムドッグ、クィアパルムのスペシャルメンションの3つの賞を獲得し、日本でもすでに公開されたヨルゴス・ランティモスの『ロブスター』が、4館の限定公開ながら1館辺り47000ドルの高アベレージで速報値では21位に大健闘を見せた。先週封切られたパルムドール作『ディーパンの闘い』や、同じく昨年のコンペに出品された『Louder than Bombs』の興収をすでに上回っており、再来週の拡大公開が楽しみである。

来週は、スマッシュヒットを記録したセス・ローゲンとザック・エフロン共演作に新たにクロエ・モレッツが加わった続編『Neighbors 2 : Sorority Rising』、アカデミー賞俳優ラッセル・クロウが久々のコメディに挑んだ『The Nice Guys』、そして人気アプリゲームのアニメ映画化となった『アングリーバード』が登場。いずれも3000館規模の拡大公開となっているだけに、盤石のディズニー作品に真っ向勝負を挑むこととなる。

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(文:久保田和馬

    ライタープロフィール

    久保田和馬

    久保田和馬

    久保田 和馬 1989年生まれ。映画評論家/映画ライター/映像作家。フランス映画とアジア圏の映画をこよなく愛する。大学時代からの自主制作の延長で映像制作を行い、2013年から文筆業を開始。「図書新聞」へ映画評の寄稿、「リアルサウンド映画部」への寄稿など。

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