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2014年04月14日

〈月イチ歌舞伎〉『シネマ歌舞伎 蜘蛛の拍子舞/身替座禅』初日舞台挨拶に坂東巳之助さん&坂東新悟さんご登壇♪

〈月イチ歌舞伎〉『シネマ歌舞伎 蜘蛛の拍子舞/身替座禅』初日舞台挨拶に坂東巳之助さん&坂東新悟さんご登壇♪

シネマ歌舞伎「身替座禅」


『シネマ歌舞伎 蜘蛛の拍子舞/身替座禅』

巳之助さん&新悟さんがご出演された「身替座禅」は、今から4年前の2010年に「歌舞伎座 さよなら公演」として上映された舞踏劇をシネマ化。
故・中村勘三郎さんと、巳之助さんのお父様でいらっしゃる坂東三津五郎さんとのかけ合いが面白いユーモア溢れる狂言舞踊です。

坂東巳之助さん&坂東新悟さん舞台挨拶



巳之助さん「巳之助でございます。本日はお近くから遠くの方まで(笑)足をお運び頂きましてありがとうございます!本日はよろしくお願いいたします。」
新悟さん「坂東新悟でございます!本日は皆さま本当にありがとうございます、よろしくお願いいたします。」

お忙しい中、お二人には歌舞伎座での公演を終えてからMOVIX亀有に駆けつけていただきました。


巳之助さん「はい、電車で来ました(笑)!ちょっと混んでいて座れなかったですね~」
新悟さん「でも最後の10分くらいは座れて良かったですね」
巳之助さん「新悟さんが「お兄さん、どうぞ」って譲ってくれて…ありがとうね(笑)」

4年前の出演作品となる「身替座禅」に、お二人も「もう、そんなに経つんですね…」感慨深げ。当時の思い出を語って頂きました。


坂東巳之助さん&坂東新悟さん

新悟さん「いや、4年も前なので…あんまり覚えていないんです。」
巳之助さん「ぶっちゃけね(笑)」

新悟さん「ただ、舞台稽古が“一回しか”無かった事はすごく覚えていますね!」
巳之助さん「それは、僕もすごく覚えてますね~」
「基本的に歌舞伎の稽古は日数が少ないんです、前月から次の初日まで大体5日間しかないので。稽古自体は、その間に3~4回という事が多いですけど…この「身替座禅」は“1回しか”無かったんですよ!」

新悟さん「そうですね!いきなり舞台稽古で。」「勘三郎さん、三津五郎さんはこの演目を何度も演じていらっしゃるから…」
巳之助さん「お二人は手馴れているので「もう、稽古は1回でいいでしょう」なんて決まってしまい…驚きました!僕たちは緊張するし、正直大変だ!って。」

坂東巳之助さん&坂東新悟さん

新悟さん「僕は普段から基本的に“女方”として出演させて頂いていますが、巳之助さんはどちらかと言うえば普段は“立役”がメイン。」「それなのに女方を演じられたお顔が、とても綺麗なんです~これが嫌でしたね!」
巳之助さん「ありがとうございます(笑)」(会場からの大きな拍手に)「どうもありがとうございます!」

新悟さん「楽屋でも「あら!あなたキレイねぇ」なんて、皆さんに声をかけていただいて…ちょっと嫉妬心が」
巳之助さん「それは、新悟さんの女方は普段から見慣れているから!僕の女方は皆さんが珍しがって…水族館でクリオネを見たみたいに、すごくカワイイ!ってなる感じですよね(笑)」

新悟さん「その嫉妬心ですごく成長できたって実感があります」
巳之助さん「あの時は楽屋も一緒だったんですよね…確かに僕に対してだけ、ちょっと冷たかった気が(笑)!」
新悟さん「そこまでじゃないですよ!」

4年前と比べて、芸とともに日々成長していらっしゃるお二人。今度は、お父様である坂東彌十郎と同じく長身でいらっしゃる新悟さんの“身長”のお話に。


巳之助さん「いま身長は…2メートル30くらい(笑)?」
新悟さん「178cmです、はい!」
「身長が高いと、やはり女方としてはハンデを感じますね。特に、相手の立役の方と並んだ時に目立ってしまうので…」

なんと!巳之助さんからの「分かりやすいように今やってみよう」との発案で、立役 巳之助さん&女方 新悟さんとして並んでいただく事に!


坂東巳之助さん&坂東新悟さん


巳之助さん「こんなに膝を曲げて屈まなくちゃならない訳ですね!やっぱり大変だと思います。」
新悟さん「女方のほうが、カツラも大きいですしね。」

今月4月に新開場から一周年を迎える歌舞伎座。新しくなった歌舞伎座の印象をお二人に語っていただきました。


新悟さん「お風呂がキレイになりましたね!」
巳之助さん「え!いきなりお風呂から(笑)?!楽屋自体もすごくキレイになったじゃないですか。」
新悟さん「とても広くなりましたよね~前の歌舞伎座は廊下が狭くて、人が一人通るのがやっとでしたから。」
巳之助さん「それこそ「身替座禅」の千枝と小枝なんて、廊下ですれ違うことは出来なかったですよね!」

新悟さん「新しくなった分、ちょっと寂しい感じがします。キレイになりすぎて…」
巳之助さん「それはあります。だけど、それは我々がこれから長年かけて“汚して”いけば良い話だと思いますね。」
新悟さん「カッコいい(笑)!」

今月「鳳凰祭四月大歌舞伎」から7ヶ月ぶりに復帰される坂東三津五郎さん。久しぶりとなる親子共演に巳之助さんの心境を伺いました。


坂東巳之助さん&坂東新悟さん


巳之助さん「ありがとうございます!復帰はもちろん嬉しいです…父がいつも通り元気に帰ってきてくれた、普段通りに舞台がやれている事が嬉しいですよね!」「親子共演という事自体は、これまでもやってきた事なので、そこだけに特別な思いは無いですね。」

今回、親子で一緒の楽屋を共有して使っていらっしゃるとのお話に。


巳之助さん「楽屋では…別に大したことは話してないですよ(笑)!」「日曜夕方まで楽屋にいる時には、よく父が楽屋のモニターで「笑点」を見ているんです。テレビを見ながら笑っている父を、僕がちょっと冷めた目線で見ている…そういう事はよくありますね(笑)。」

「父が、家と楽屋では気持ちを切り替えたい人なので、僕も自然と父への接し方を切り替えています。」「楽屋で芝居の話をする時や稽古をつけてもらう時には当然“敬語”です。全然関係ない話をする時には“タメ口”になってしまう時も・・・いわゆる一般的な親子関係と同じですよ!新悟さんはどうですか(笑)?」
新悟さん「僕も、そんな感じですね~僕は基本的にずっと“敬語”ですけど(笑)」

シネマ化された「身替座禅」を皆さまにご覧いただき、歌舞伎俳優として作品が“シネマ化される”事をどう感じられているのか、お聞きしました。



坂東巳之助さん&坂東新悟さん

巳之助さん「舞台は役者がいなければ始まらない、我々自身が赴かなければ舞台をお見せする事ができないもの。それが、こうしてたくさんのお客さまに映像としてご覧いただけるというのは、すごく嬉しいし、頼もしいものだと思います。」
「その反面、この「身替座禅」のように“4年も前”の作品が映像として残っていて、こうして皆さまにご覧いただくというのは…やはり自分の不甲斐なさを痛感させられますね。」
新悟さん「そうですね!今日の舞台挨拶に向けてもう一度観直してみたんですけど…やっぱりちょっと(笑)」
巳之助さん「まぁ、直視できない(笑)!」
「まだまだ若い僕達としては、そう感じる所はあります!この年代にとって、4、5年というのはすごく大きな流れですからね。」

坂東巳之助さん&坂東新悟さん

新悟さん「舞台は“全体”を観るものだと思うので、こうしてシネマ化すると焦点が“どこか”に絞られてしまいます。」「入り口としては本当に素晴らしいものだと思うので、シネマ歌舞伎を観て親しみを抱いていただいたら、ぜひ今度は劇場に来ていただくキッカケになると嬉しいですね。」
「どこが魅力的に映るかは、人それぞれだと思うんです。それはぜひ舞台を生で見て探していただきたいですね。」
巳之助さん「そうですね!歌舞伎の“100%の魅力”というのは、やはり生で見ていただかないとね…いやぁいいコメントだった(笑)」(開場からも大きな拍手が)

巳之助さん「劇場まで足を運んでいただくという事が中々難しい方々もいらっしゃると思います。そんな時には、この「シネマ歌舞伎」を楽しんでいただいて。機会があれば、ぜひ“生”の歌舞伎もご覧いただければと思います。」

最後に、満席となった会場の皆さまにもひと言ご挨拶いただきました。


巳之助さん「本日はありがとうございました!本日ご覧いただいて、「シネマ歌舞伎」には歌舞伎とはまた違う魅力があったかと思います。」
「今日がはじめて歌舞伎に触れる機会だった方は、ぜひ劇場で生の歌舞伎にも触れていただきたいです。普段から歌舞伎をご覧いただいている皆さまには、改めて「シネマ歌舞伎」で作品をご覧いただくと、また新しい魅力が見えてくると思います。」
「ぜひ、これから歌舞伎も「シネマ歌舞伎」も一緒に応援して頂ければと思います!」

新悟さん「巳之助さんがいいコメント過ぎて、後がちょっと…(笑)。」
「まだ「シネマ歌舞伎」にも他にたくさんの作品がありますし、色々な作品を御覧いただいて、興味を持って頂けたら、ぜひ劇場にも足を運んで頂けますと嬉しく思います。本日は本当にありがとうございました!」

坂東巳之助さん&坂東新悟さん


舞台で魅せた名演同様に、息のあったお二人のトークで会場全体が温かい笑いに包まれ、満員のお客さまにとっても大変嬉しい思い出になったことと思います。
お二人もご出演されている『シネマ歌舞伎 蜘蛛の拍子舞/身替座禅』は〈月イチ歌舞伎〉として全国劇場にて好評公開中です!

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