アフレコは和製英語?生まれ変わった『松竹映像センター』レポvol.3
センターサーバーでどこにいても同じデータが扱える
松竹映像センターでは、AVID社製サーバーISIS5500を導入したセンターサーバーで全ての部屋につながっていることで、作業効率が格段に上がったのも売りポイント。
どの部屋にいても、同じデータがセンターサーバーを介して使うことができるのです。そのため、同じ作品をメインの編集さんと、助手の人とが同時に同じ素材を使うなんていうことも出来ます。以前なら物理的なHDDなどを使っていたため、どうしても大きな容量となる動画ファイルを扱うには、片方が待たないといけないため、その分時間的にも効率が悪かったとのこと。このシステムの導入が、さらなる効率化につながっているので、作品作りをする人にとってはより便利になりました。
ダビングルームなみの音響設計されたサウンドデザイン
Dubbing Stageに行く前に音声処理を行うサウンドデザインの部屋は、Pro ToolsとNuendoの両方に対応していて、さらに5.1chシアターの再生環境まで整えている最新鋭の設備となっています。そしてここもセンターサーバーにつながっているため、スムーズに他の部屋と連携がとれることが効率化となっています。
リニアとノンリニアのハイブリッドな編集ルーム
編集ルームがリニアとノンリニアの両方に対応しているのも、松竹映像センターの売り。現在の主流はノンリニア方式となっていますが、ノンリニアはレンダリングという作業が伴います。現在でもテレビなどの映像配信現場は、テープ納品が主流。テープtoテープならではのリニア方式の方が作業スピードが速く、現在でもバラエティなどの現場ではリニア方式の編集システムを使っているほど。そうした全てに対応できるように、リニアとノンリニアの両方のいいとこ取りをしたのがこちらの編集ルーム。
また、こちらは1日作業で多くの人が集まる本編集の際にも、ゆとりをもってよりクリエティブな作業に支障が出ないようにと、部屋も通常の編集室より広すぎるくらいの広々設計になっています。
さらに、5.1chの再生環境も整えているため、ここでシネマ歌舞伎やメトロポリタン・オペラなどの本編集も行うことが出来るそうです。
クリエイティブな環境がよりよい作品を生む
全3回でお送りした、松竹映像センターの紹介。一番の売りである都内からのアクセスの良さと、そして広々とした設備に洗練されたデザイン。こうしたゆとりある環境は、「クリエティブな現場だからこそ、最大限にそのクリエティテビティを引き出せるように」と、伝統ある松竹ならではな思いで生み出された施設です。低予算の映画から、大作まで全てに対応できる環境の中、お台場の素敵な景色に包まれながら制作を行うのも良いのではないでしょうか。
新たなクリエティブが生まれる、その場所。新しく生まれ変わった『松竹映像センター』は、驚きの高環境と快適な空間でした。制作関係者の方は是非お問い合わせされて、一度見学に行かれてみてください。
株式会社松竹映像センターウェブサイト
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