22時からはキス、深夜2時からはムフフのフ♡…『愛を語れば変態ですか』福原監督インタビュー・後編
人馬一体!?現代人の課題にが透けて見える作品
―― 少し話は戻りますが、現在を生きる人々に対して「愛を軽んじてる場合じゃないよ」的なメッセージ性を孕んだ作品だと感じたのですが、いかがでしょうか?
福原監督「ですね。撮影したのは2〜3年前だったんですが、どう考えても世の中が悪い方向に行ってるなーと思ってまして。映画を公開する際、隠されたメッセージに気づいて欲しい反面、時代が酷くなりすぎていて、逆にメッセージが伝わり過ぎても嫌だというのもありました。だから、どこまで隠して、どこまでふざけて、どこまで下ネタにすればいいのかバランスに悩みました。」
―― 突然ですが、私『人馬一体』って言葉が好きなんです。
福原監督「(爆笑)な…なんでそんな言葉が好きなんですか?」
―― 最近、武士道とか兵法みたいなのに凝ってて。乗り手と馬の気持ちが同じ方向を向いていて、ぴったり息が合っているという意味なんですけど、私は乗り手を“頭”で、馬を“身体”に例えると、現代人の課題が浮き彫りになると思ったんです。
福原監督「なるほど。現代人は、頭で考えてる事と、身体で感じる事がズレてると。」
―― 乗り手と馬の行きたい方向が違うから、スムーズに流れないんですよね。みんな頭では「学校に行かねば」「良いパパになるべき」など、正義や義務を優先しがちですが、馬(身体)はそうならない。この馬の部分…つまり人間の本質みたいなものをあさこが表し、脳内の理屈や自我を、夫を中心とする5人の男性が演じていたのかな〜と思いました。
福原監督「そうですね。男達はみんな理屈で言ってて、その理屈を越えたはるか先を独りで走ってるのがあさこで、そういう話を描きたかったんです。そうそう、人馬一体で思い出しましたが、舞台版であさこは、オサム(夫)以外の男に騎馬戦で担がれて去っていくというシーンもあるんですよ。」
―― キャー!面白すぎる!舞台、マジで観たいです。
福原監督「まぁ、馬つながりですね。ありがとうございます。」
―― やっぱり、人(頭=男達)よりも馬(本質=あさこ)の力が強いから引き摺られていって、結果としてそっちの方が幸せなんですよね。
福原監督「そう。ハッピーエンドなんです。」
―― ありがとうございます。公開に先立ちまして、シネマズby松竹の読者に監督からのメッセージをお願いします。
福原監督「『ケッ!』て思わない状態で、愛を信じられる映画となっています。普通に、真面目な恋愛映画を観るとムカつく人向けの、超恋愛・純恋愛映画です。ぜひ皆さん、スクリーンでお楽しみ下さい。」
―― 必要な人のところに、映画に込められたメッセージが届くといいですね!本日はありがとうございました。
(インタビュー終了)
起こそうラブレボリューション!行こうぜ映画館!
何が起こってもおかしくない、不安定で不条理で不都合なこの世の中…。そこに最高のタイミングで現れた救世主のような映画『愛を語れば変態ですか』は、2015年11月28日より新宿ピカデリーをはじめ、全国ロードショーとなります。
流れが停滞している人、最近スッキリしない人、愛を見失い人生迷子になってる人…そんな方はぜひ、この映画が放つ愛のパワーを受け取りに映画館に足を運んでみてください。あさこの全力疾走が、悩みや問題を吹き飛ばしてくれること請け合いです!!
(取材・文:大場ミミコ)
●三股されて生まれた作品『愛を語れば変態ですか』福原監督インタビュー・前編
映画『愛を語れば変態ですか』予告編
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=7ckVtCmpm4A
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