村川絵梨、林遣都へ「…大好きです」安藤政信はルーキーズからのファンと告げるも…
瀬戸内寂聴原作の同名小説初の映画化となる『花芯』(R15+)が初日を迎え、東京・テアトル新宿にて、主演の村川絵梨ら出演キャストならびに、安藤尋監督らによる舞台挨拶が行われた。
映画『花芯』初日舞台挨拶
映画『花芯』は、新進作家として瀬戸内寂聴がまだ瀬戸内晴美の名前で執筆していた当時「新潮同人雑誌賞」を受賞するも、批評家から「子宮作家」と批判を浴び、長く文壇的沈黙を余儀なくされた、同名の鮮烈な恋愛文学を映画化する作品。
主人公・園子を村川絵梨が演じるほか、林遣都、安藤政信、毬谷友子など、実力派俳優たちが顔を揃える。メガホンをとるのは『blue』『僕は妹に恋をする』『海を感じる時』の安藤尋監督。
舞台挨拶の冒頭、主演をつとめた村川絵梨は、会場を見渡し「たくさんの方に来ていただけて感無量です」と満員となった観客席に、笑顔で感謝を述べる。
続いて挨拶した林遣都は「安藤尋監督の作品に、出てみたいと思っていた。村川さんと感情をぶつけあって、全てをさらけ出し、大事に撮った作品です」とコメント。
ここで、村川絵梨と肉体関係となる越智役を演じた、安藤政信から「『ROOKIES(ルーキーズ)』からの村川絵梨の大ファンだったので、一緒に仕事できるというのでオファーを受けました。いつ役者を辞めてもいいです」との発言が飛び出し、村川絵梨は突然の告白に「びっくりした!初めて聞いた」と驚きの表情を浮かべていた。
安藤尋監督は「上映して、みなさんに観てもらって、初めて完成すると思います。やっとこの『花芯』が完成するのかと思うと、とっても嬉しく思っています」と観客への感謝を口にした。
村川絵梨は、本作で演じた役について「これまで女の性みたいな役を演じたことが無かったので、務まるか不安だった」と、役のオファーを監督から受けた時の気持ちを述べ「これをやらなかったら一生公開するなと、そう思わされるくらい、作品の力と、監督の思いが本当に強い作品だった」と本作に、文字通り体当たりで挑んだことを明かした。
そんな村川絵梨について、林遣都は「本当に命を削って作品と役に向き合っているのを観て、支えられたら良かったんですが、そんな余裕もなく、僕もさらけ出して、ぶつけていこうと、そういう思いにさせてもらいました」「稽古の段階から、身体を交じらわせるので、嫌われていい覚悟でぶつかっていきました」と語ると、村川も「勝手に戦友だと思っています」「嫌うどころか、真摯に役に向き合って、ぶつかってくれて…大好きです」と夫婦役を演じた2人が、舞台挨拶でも良い雰囲気で、互いへの尊敬を口にした。
続けて、村川絵梨の印象を聴かれた安藤政信は「僕は野球帽の方が好きですね。スコアつけている絵梨の方がすきです。この映画でもスコアつけてるよね?」と、再び村川絵梨の過去の出演作『ROOKIES』の話題を出すと、村川絵梨が「何言ってるんですか?」とツッコミを入れ、林遣都との時とは対象的なやりとりに、場内は笑いに包まれた。
ここで、原作者の瀬戸内寂聴がサプライズで、公開初日に向けての思いを綴った手紙があることが告げられ、舞台上で手紙が読み上げられた。
(手紙の全文はこちら→ 瀬戸内寂聴「思いがけない幸運を冥土の土産に」思いの丈を綴った手紙全文)
瀬戸内寂聴からの感謝の言葉に、村川絵梨は「すごく嬉しくて、こみ上げてきました…本当にやって良かったと、心底思いました」と、再び感無量な表情を浮かべる。
「今から、95分の異論な世界が待っていると思います。男性と女性で考え方が違うという、そういうことも感じられる映画です。楽しんでください。本当にありがとうございました」と村川絵梨から、観客への感謝の言葉が再び告げられ、舞台挨拶が締めくくられた。
映画『花芯』はテアトル新宿他全国公開中。
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(C)2016「花芯」製作委員会
(取材/黒宮丈治)
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