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ナタリー・ポートマン製作・主演『ジェーン』細部に及ぶ“こだわり”とは?
ナタリー・ポートマン製作・主演『ジェーン』細部に及ぶ“こだわり”とは?
ナタリー・ポートマン製作・主演の映画『ジェーン』が、今週末10月22日より公開となる。本作ではその世界観を表現するために、衣装や、特殊メイクなど、登場人物の役作りを細部までこだわっている。シネマズ独占入手の場面写真とともに、スタッフや出演者たちが語った、その“こだわり”を紹介する。
映画『ジェーン』細部にまでこだわった、その全て
アメリカ西部で夫と娘とともに穏やかに暮らしていたジェーン(ナタリー・ポートマン)。しかしある日、夫が撃たれ、逃げ帰って来たことでその平穏は奪われてしまう。相手は悪名高きビショップ一家。地の果てまで追い続け、全てを奪い去るビショップ(ユアン・マクレガー)の恐ろしさを知るジェーンは、瀕死の夫と愛する娘を守るため、わらにもすがる思いから南北戦争の英雄でかつての恋人・ダン(ジョエル・エドガートン)に助けを求める――
映画『ジェーン』は、『ブラック・スワン』から5年、母となったナタリー・ポートマンが製作・主演を務め、運命に翻弄されながらも家族のために生きる女性・ジェーンの姿を描き出す作品。
彼女を追い詰める敵役には、本人と分からぬほどの怪演で批評家を唸らせたユアン・マクレガー。絶体絶命のジェーンに救いの手を差し伸べるかつての恋人役には『ブラック・スキャンダル』のジョエル・エドガートン。ハリウッドにおける優秀脚本“ブラックリスト”に選出された脚本と、豪華キャストにて紡ぐ、1人の女性の人生を描くロマン・スペクタクルの幕が開く。
本作でプロダクションデザインを担当したのは、中年プロレスラーの生々しくエネルギッシュな生き様を描く『レスラー』(2008)や『トリプル9 裏切りのコード』(2016)などを手掛けてきたティム・グライムス。ジェーンが懸命に生きる西部開拓時代をリアルに表現したかったという彼は、本作のデザイン路線について「映画の中では美化されていることの多いこの国の西部を無法地帯として描きたかった。本当にそうだったように暗い場所にしたかったんだ」とあえて荒々しい世界観を目指していたことを証言しており、そのこだわりは登場人物の衣装や特殊メイクからも垣間見ることが出来る。
レトロで品のあるドレスやスーツ姿が印象的な『L.A. ギャング ストーリー』(2013)や『インセプション』(2010)などで活躍し、本作で衣装デザインを手がけたテリー・アンダーソンは、埃っぽい世界観を演出するために、古めかしく重い質感と地味な色で衣装の構成を考えたようで、ジェーンの衣装についても「ジェーンは質素な女性だから、それほど着飾ったり、細かいところにうるさかったりはしない。ボンネット(※)を被る彼女の姿を見ることはないし、彼女は男もののカウボーイハットを被っているんだ」と明かし、「そんな境遇にいて、できるだけのことをやろうとするジェーンの姿は痛ましいほどだ。だからこそ彼女を応援したくなる」と女性でありながらも華やかに生きることが難しいジェーンの地味な生活を衣装に滲ませたことを語っている。
※ボンネット…ヨーロッパの伝統的帽子。婦人用としては18〜19世紀にかけてよく着用され、現代ではロリータ・ファッションなどで見かけることがある。
また、ジェーンの宿敵ビショップを演じるユアン・マクレガーは、自身の役の見かけについて随分と考えを練った結果、髪を真っ黒に染めることを決意。「ナタリーが薄茶色の髪だから、ジョンは髪色は黒い方がいいと感じたんだ。」とナタリーと真っ向から対立する高慢で不気味なヴィジュアルを自ら準備し、撮影に挑んだことを明かす。
さらに、役に扮するため撮影前には特殊メイクを施されていたというのは、ビショップの仲間の無法者フィッチャムを演じたロドリゴ・サントロ。彼は「フィッチャムになるのに4時間半、メイクアップ用トレイラーで過ごしたよ。ネックピースとか、顔中にいろいろなものをつけられたんだ」と告白。荒れたリアルな西部時代を再現するためにキャストやスタッフが各々のこだわりを持ち寄り、砂っぽさ溢れる世界観を作り上げたことが窺える。
厳しい環境や時代背景を忠実に演出し、リアルに描き出される本作。そのような世界でも、1人の女性として、母親として、凛々しく生きるジェーンの物語にも注目したい。
映画『ジェーン』は、2016年10月22日(土)より、新宿ピカデリーほか全国公開。
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