11月10日はハチ公誕生日!日米のハチ公映画とリアルハチ公を振り返る
(C)1987 松竹株式会社/株式会社東急エージェンシー/三井物産株式会社
来週11月10日は忠犬ハチ公の誕生日!ということで、日米双方で制作・公開されたハチ公映画と、リアルな忠犬ハチ公の物語をまとめてみました!
忠犬ハチ公は1923年に秋田で生誕
来週11月10日が誕生日の忠犬ハチ公。「渋谷の忠犬ハチ公像」と聞けばほとんどの人は耳にしたことがあるかなと思います。
忠犬ハチ公は実在していました。
1923年(大正12年)の11月10日に秋田県北秋田郡二井田村(現・大館市)で生誕。1935年3月8日まで生を全うしました。(満11歳)
ハチ(ハチ公)の飼い主は大学教授の上野英三郎という人物でした。東京府豊多摩郡渋谷町(現:東京都渋谷区)に住んでいた上野教授はハチと一緒に渋谷駅へ散歩に出かけることも多く、教授が仕事の日は渋谷まで送り迎えに自ら出ていたとか。
しかしながら、ハチが飼われ始めてから1年後に上野教授は急死してしまいます。
その後、飼い主がいないのに渋谷の駅でハチは教授を待ち続けました。それが新聞に掲載され「忠犬ハチ公」と呼ばれることになりました。
涙腺決壊!1987年公開
映画『ハチ公物語』
小さき者へ 幼い者へ 若き人へ 父なる人へ 母なる人へ 神様からの贈り物。
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昭和初期―秋田の片田舎で生まれた子犬が、東京の大学教授の家に贈られてハチ公と名付けてもらう。成長したハチは、いつしか教授を渋谷駅まで送り迎えするのが日課となるが、教授は病気で帰らぬ人となる。しかしハチは雨の日も風の日も渋谷駅で教授の帰りを待つ…。渋谷駅前の名物になっている銅像"ハチ公”の物語をてらうことなく丁寧に描き、人と動物との愛の交流を描いた感動作。
(C)1987 松竹株式会社/株式会社東急エージェンシー/三井物産株式会社
よく「泣ける映画」という言葉がありますが、ドストレートに自信を持って言える一作が本作。物語は上で述べた史実をベースとしています。
私たち人間は実生活において感情移入し、愛を持った相手を失った時、悲しいという気持ちになったり涙したりします。
この映画では、ハチ公に愛着が湧き感情移入します。それによって、健気に亡き飼い主を待つハチ公の姿に涙が止まらなくなってしまうのです。様々なレビューサイトを見ても、とにかく「泣いた」というワードの多さに驚かされます。
その真実は・・・百聞は一見に如かず!ですので是非ご覧ください。
ハチ公物語| 1987年 | 日本 | 107分 | (C)1987 松竹株式会社/ 株式会社東急エージェンシー/三井物産株式会社 | 監督:神山征二郎 | 仲代達矢/八千草薫/柳葉敏郎/田村高廣 |
こちらも号泣!2009年公開
映画『HACHI 約束の犬』
ハリウッドが涙した、無償の愛の物語。ハチは待ち続けた。きっと帰ってくると信じて
(C)Hachiko,LLC
アメリカ、郊外のベッドリッジ駅。寒い冬の夜、迷い犬になった秋田犬の子犬を偶然保護したパーカー・ウィルソン教授(リチャード・ギア)は、妻の反対を押し切り、その子犬を飼うことにする。
首輪についていたタグに刻まれていた漢字から「ハチ」と名づけられた子犬は、パーカーのあふれるような愛情を受けてすくすくと成長していく。いつからか、夕方5時になると、ベッドリッジ駅で帰宅するパーカーを出迎えるのが日課となったハチ。一人と一匹の間に育まれた深い愛情と信頼は、ずっと続いていくと思われたが・・・。
(C)Hachiko,LLC
『ハチ公物語』をハリウッドリメイクしたのが本作。映画は日本からスタートし、その後アメリカへ。舞台をアメリカへ移しながら、教授とハチという関係はそのまま踏襲されています。
日系アメリカ人を介することで日本にも言及し、史実である原案や日本への敬意を随所に感じることができ、「なんでハリウッドでリメイクなんだ」なんてことは1ミリも思いません。
そんな心地良い本作は、『ハチ公物語』に負けず劣らずでやはり号泣。音楽がとても繊細なこともあり、「ここでそんな音楽かけるなよ!涙止まらんぞ!」という褒め言葉のツッコミをしたくなるほどでした。
初見を劇場で見たため、目を真っ赤にして劇場を後にしたのを今でも覚えています。
HACHI 約束の犬| 2009年 | アメリカ | 93分 | (C)MCMLXXIV BY VORTEX,INC. | 監督:ラッセ・ハルストレム | リチャード・ギア/ジョーン・アレン/サラ・ローマー/ケイリー=ヒロユキ・タガワ |
まとめ
飼い主との別れ、そしてハチ公のこの世との別れ。
この物語は「悲しみ」を描く物語であります。映画を見終えて笑顔になる作品ではありません。しかし、人間とは不思議なもので悲しい記憶は心にいつまでも残るもの。
(C)Hachiko,LLC
映画もハチ公の生きた軌跡も私たちの心に残り、日々を大切に優しさと愛を持って生きていきたいと思えるようになります。
日米双方、どちらの映画も是非ご覧ください!
(文:柳下修平)
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