インタビュー
トム・クルーズと共演するために必要なこととは?『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』来日記者会見レポート
トム・クルーズと共演するために必要なこととは?『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』来日記者会見レポート
『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』の記者会見が8日、都内で行われ22回目の来日となるトム・クルーズと9年ぶりの来日となるエドワード・ズウィック監督が登壇した。
トムは「また日本にこられて嬉しい。今回は『ラストサムライ』のときに一緒にだった、ズウィック監督と来られたことが大きい」と満面の笑みであいさつ。
ズウィック監督は「『ラストサムライ』から久々に来日できて嬉しい。『ラストサムライ』で来日したのはとてもいい思い出。その後トムとタッグを組むのに時間がかかったけど。また一緒に来日できた」とあいさつ。
第1作は『アウトロー』というタイトルだったことを聞いたトムは「日本で『アウトロー』というタイトルだったのは知らなかった、今回は『ジャック・リーチャー』になって嬉しい」と話す。また作品について「原作の作家は英国の人で、英国人が書いてるアメリカ人のシリーズ。このキャラクターは大好き。この小説が好きで、こういう一匹狼な男の文化はどこにもある。日本にも『用心棒』という作品がある。ほかには『シェーン』や『ダーティ・ハリー』などが一匹狼ものの定番としてある。とても強く、道徳を持っているのが彼の特徴」と作品とキャラクターについて説明。
ズウィック監督は「付け加えると、アウトローという言葉は日本語におきかえると『浪人』が近いと思う。今回の作品は機関の中心であったジャックが組織から離れて、道徳観をもち行動する。独自の道徳観を持つ主人公という意味では『ラストサムライ』と対になる作品」と補足した。
久々にタッグを組んだ感想は「嬉しい。一緒に仕事をして14年目に入るけどとてもいい関係。ほんとに素晴らしフィルムメーカーで、キャラ作りや物語作りに素晴らしい技術を持っている。作品に敬意をもって物語を語る。そんな監督」とトムはズウィック監督を絶賛。
ズウィック監督は「二人にとって、『ラストサムライ』の会話の続きをしているような感じがした。当時の関係性にすぐに戻れたと思う。トムと一緒に仕事をするのは映画監督にとって夢だと思う。彼のスタイルや名声などもあるけど、彼の映画に対する情熱や人間性が素晴らしいから。映画作りの愛がスタッフ全体に伝わっていく。映画作りに携われる喜びはトムから端を発し、全体に伝わっていく」とトムの素晴らしさを熱く語った。
前作と異なる点についてズウィック監督は「自分にとって重要なのはシリーズの一本だけど、独立した作品でもあるということ。原作者は19作も作っている。この原作はキャラクターの深みがある話。1本目ではできなかった掘り下げができるのではないかと思って作った。アクションやワクワク感などをキープしつつ、周りの人間関係を掘り下げることを目指した」と説明した。
『ラストサムライ』に出演した俳優として池松壮亮が登場。池松は当時を振り返り「あのときは俳優になるとは思ってなかったし二人に合わなかったら東京にでることもなかった。お二人のおかげでまだまだやれそうだと思った」とあいさつし、再会の祝いに日本酒を二人に贈呈した。
ズウィック監督は「夕日のシーンがとても素晴らしい。日没の瞬間に撮りたいとクレイジーなプロデューサーが言い出した。池松が演じる少年にトムがさよならを告げるシーンだったけど、ファーストテイクで池松に演じてもらわなければならなかった。しかも直前にその台本を書いた。覚えてる?」と池松に質問すると、池松は「覚えてないです」と苦笑い。
トムは「ほんとに素晴らしかった。そして楽しかった。皆でコミュニケーションをよくとった。ラッシュを見て本当に感動した」と池松との思い出を語った。
最後にトムは「俳優として毎日毎日学んでいる。先生であることもあれば生徒になることもある。情熱をシェアできる人を求めている。怠け者で情熱がない人はそれでいいと思うけど、一緒に仕事をしたくない。人々が違う音楽を楽しむように、どういう映画にすれば楽しめるかというチャレンジ精神にかられて、演じている。チームの全員が力をあわせてお客さんを楽しませるために作っている。チームワークが一つになて作品ができた瞬間が好き。その瞬間を求め続けている」とトムと共演するために必要ことを語った。
同作は、陸軍のエリート指揮官だったジャック・リーチャーが退任した数年後、彼の後任者スーザン・ターナー少佐が国家反逆罪で逮捕される。ジャックは彼女の無実を証明し、真犯人を暴くため引き戻され……。
『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』は11月11日から全国公開。また9日の夜にはプレミアイベトも実施される。
(取材・文:波江智)
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