京都の紅葉観光情報も!映画でベストオブ紅葉を堪能する
紅葉シーズンに突入しました。どこかお近くのスポットへ行ったりしていますか。
私が住む京都も、連日、観光客の多さが目立ちます。草木が色づいたベストシーズンに観光したいものですが、旅行の予定や天候にも大きく左右されるので、自分の目で最高の紅葉を見るには運の良し悪しも関わってきたり。
しかし映画はいつもここにある!
忙しくて紅葉を見に出かける時間を取るのが難しい方、人の多さに尻込みしてしまっている方もぜひ映画で紅葉(それも最高に良いタイミングの)を堪能しませんか。
劇中に紅葉シーンが登場する映画を紹介しながら、京都の紅葉の観光名所もご紹介したいと思います。
『オータム・イン・ニューヨーク』
2000年に公開されたアメリカ映画です。高級レストランの経営者という独身貴族が主人公ですが、セントラルパークで女性に出会ったことで、人生を楽しみ、人生について深く考えていくストーリー。
「ラストエンペラー」にも出演していた中国出身のジョアンチェンが監督を務めています。ニューヨークの景色が美しいのはもちろんなのですが、日本人がしみじみと美しいと感じるような映像がふんだんに盛り込まれています。
ニューヨークというと、高層ビルも多く、世界の最先端な街をイメージしがちですが、それとはまた違った一面を見ることができます。
それに、ニューヨークにも紅葉があるというのは意外かもしれません。日本の紅葉やイチョウとは違う種類の木々が色づく様子は実際に見てみたいものですね。
年末に向けてお仕事の忙しさが加速する方や、1年の疲れが溜まってきたなあと感じている方にこそおすすめの作品。ふんわりした柔らかさもあるストーリーと、美しい景色に癒されるはずです。
『エデンより彼方に』
1957年の秋、コネティカット州ハートフォードという場所が舞台になっています。主人公であるキャシーは、夫とふたりの子ども、4人で幸せに暮らしていたはずが、夫が男性と抱き合っているところを目撃してしまい、状況は一変。
一方、キャシーも黒人男性と親しくなることで周りからの目は冷たくなります。夫からも離婚を求められたり、黒人男性も街を離れることを決心し、恋が実らぬまま別れてしまうなど、あまりハッピーなお話ではありません。
しかし、人の少ない小さな街で、見渡す限り自然に囲まれ、秋の紅葉の中に包まれている映像は、なかなか日本でも見られない光景ではないでしょうか。枯れた葉が線路上に散っていたり、ストーリーが進んでいくにつれて冬に向かい紅葉もどんどんと枯れてしまっていくのは、ストーリーと重なって切なくなります。
1957年を描いていますが、公開は2002年。劇中に登場する人々の、2000年代にはない装いがまた、紅葉とぴったり合っていたように感じます。
『愛を積む人』
佐藤浩市さん、樋口可南子さんらが出演し2015年6月に公開されました。原作は、エドワード・ムーニーの『石を積むひと』です。
夫婦である篤史(佐藤浩市)と良子(樋口可南子)が、北海道へ移り住んで自然のなかで生活を営む様子が描かれています。
この映画での紅葉のシーンでは、もともと心臓を患っていた良子が倒れ、その後亡くなってしまう部分が描かれていました。まさに、黄色いイチョウの葉の絨毯が良子を包み込むような優しさと、お別れの寂しさを演出しています。
篤史が、家の周りに石塀を作るために、石を積んでいくことと重ねて愛を積んでいるのですが、良子だけでなく、長年疎遠だった娘や、補導歴のある少年とその彼女など、周りの人々への愛情も増していく様子に心があたたまります。
『Dolls』
北野武監督で、菅野美穂さん、西島秀俊さんらが出演した2002年公開作品。
佐和子(菅野美穂)と松本(西島秀俊)は恋人関係ですが、社会的地位欲しさに松本が別の女性との結婚を試みます。それにショックを受けた佐和子が、精神を病んでしまいます。
さらに、人気絶頂のアイドル(深田恭子)が交通事故に遭い顔に傷を追ってしまうことで、ファンの前から姿を消したのですが、それでも遭いたいと願う温井が取ったとんでもない行動にも驚きます。
ゆがんでいるようにも見える愛が描かれている作品ですが、そんな時でも、そうだからこそ景色は美しかったです。
佐和子と松本が紅葉に囲まれた橋を渡るシーンは、木々の美しさに見とれてしまいます。
四季と併せて物語が進んでいく、日本の季節に合わせた作品です。
『ちはやふる 上の句』、『ちはやふる 下の句』
(C)2016 映画「ちはやふる」製作委員会(C)末次由紀/講談社
今回紹介する中では最も爽やかで、疾走感のある作品がこちら。広瀬すずさん主演、上の句・下の句の2部作で今年公開されました。競技かるた部をつくり、集まったメンバーで奮闘する高校生のキラキラした要素も詰まった作品です。
映画のポスターや、劇中で広瀬すずさんらが着ていた着物に紅葉の模様があったので、今回、この作品も紹介することにしました。
年末の忙しさに疲れている人も、ちはや(広瀬すず)がかるたに夢中になる姿を見ると、活力が沸くかも。高校生の甘酸っぱい人間模様には嫉妬したくなりますが!
公開期間も長く、ご覧になった方も多いかもしれませんが、DVDも発売されており2部作続けて見ることができるので、ぜひ2度目、3度目と見るのも良いですね。
まとめ&京都情報
5作品を並べてみると、紅葉のシーンは悲しい場面に使われていることが多いようでした。私はとても意外に感じましたが、春の桜のような、柔らかい桃色にはない、鮮やかな赤や黄色が、映画のワンシーンをより衝撃的なものに引き立て、枯れていく様子を人の人生に重ねることが多いようですね。
映画のことばかり語ってしまいましたが・・・。
京都のこの時期は、高台寺や清水寺、嵐山花灯路などで紅葉とともに秋の夜長を楽しめます。
ただし、紅葉時期は人混みのため撮影が禁止になっている社寺も多いので、写真を撮りたい方は事前に確認が必要です。紅葉の大名所でもある東福寺では、今年から紅葉シーズンの撮影が禁止となりました。今月12~30日がその期間です。
市内を走るバスも、観光名所に繋がる路線では異様に混んでいます。バスに乗るまでにも時間がかかりますので、ぜひ、時間に余裕を持った計画で観光してください!
また、バスの中は暖房と、人が密集しているため今でも暑いくらいに感じることもあります。百貨店などの暖房もそうですが、体温調節にも気をつけて、安心、安全に、バスの席は譲り合って(笑)観光を楽しんでいただけると、京都に住む者として嬉しいです。
紅葉のシーンが登場するお気に入りの映画も見つけてくださいね!
(文:kamito努)
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