『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』がV2!今週の全米興収ランキング速報![12/23・24・25版]
全米興収ランキング(12/23〜12/25)
1位(→)『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』
2位(NEW)『SING/シング』
3位(NEW)『パッセンジャー』
4位(NEW)『Why Him?』
5位(NEW)『アサシン・クリード』
6位(↓)『モアナと伝説の海』
7位(↑)『Fences』
8位(↓)『ラ・ラ・ランド』
9位(↓)『Office Christmas Party』
10位(↓)『素晴らしきかな、人生』
(速報値/Box Office Mojo参照)
全米でもっとも映画館が賑わうクリスマスシーズン。昨年に引きつづき、今年もこの時期の主役は「スター・ウォーズ」となった。先週華やかなスタートを切った『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』が2週連続で1位に輝き、今週封切られた強力タイトルたちの追撃を見事に凌いだ。
(C)2016 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
昨年の『フォースの覚醒』は、この2週目末の時点ですでに5億ドルを叩き出すメガヒットとなっていたので、さすがに比較するべき相手としては相応しくない。それでも、26日月曜日の時点で3億ドルを突破。2016年9本目のメガヒット作となった。
このままのペースを維持すれば、大作ラッシュが落ち着く年明けしばらくの間は、独壇場になるだろうか。しかも、1月からはアメリカに次ぐ興行大国となった中国でも封切られる。そこで海外興収を一気に上乗せし、2017年末に公開する『エピソード8』に向けて幸先の良い2017年の始まりを迎えたい。
そんな『ローグ・ワン』を前に、新作勢は相次いで失速。唯一食い下がったのは、予想通りイルミネーション・エンターテイメントの最新作『SING/シング』だ。
(C)Universal Studios.
イルミネーション・エンターテイメントといえば、今年の夏にサプライズヒットを記録した『ペット』が記憶に新しい。当時の記事で「サマーシーズンの真の勝者」と表現した同作は、初週末だけで1億ドルを超える好スタートを切ったわけだが、今回の『SING/シング』は3500万ドルほど。それでも、水曜日から公開されていたため、トータルではすでに制作費の7500万ドルを回収済み。はやくも続編の製作の噂もあがっている。批評面でも好意的な意見が集まっており、『ミニオンズ』と『ペット』につづく成功作を誕生させたことになる。
『イミテーション・ゲーム』でハリウッド監督の仲間入りを果たしたモルティン・ティルダムの『パッセンジャー』は、3位スタート。ジェニファー・ローレンスとクリス・プラット共演のSFロマンスで、3500館の大規模公開で期待されていただけに、少々不甲斐なさが残る結果となった。しかしそれ以上に、批評が伸び悩んでいるのが気がかりだ。
さらに、『ブレイキング・バッド』や昨年の『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』でブレイクしたブライアン・クランストン主演のコメディ『Why Him?』、そしてマイケル・ファスベンダー主演のアクション大作『アサシン・クリード』は大きく期待を裏切るスタートとなった。
そんな中、今週から一気に劇場を増やしたデンゼル・ワシントンの『Fences』は、難なくベストテンに入り込み、拡大公開を成功させた。相次いで発表されている各批評家賞では今ひとつインパクトを残せなかっただけに、興行で少しでも目立つことができたのは非常に大きい。
また、『Fences』と同じく老舗配給会社パラマウントがアカデミー賞に全力を投じるマーティン・スコセッシ監督最新作『沈黙 -サイレンス-』が、4館限定でついにベールを脱いだ。1館あたりのアベレージが3万ドルほどで、決してずば抜けた数字とは言えないが、3時間近い長尺での回転数を考慮すれば、上々の滑り出しだろう。1年以上前からアカデミー賞大本命と言われ続けていた同作は、直前になって他の有力作に押されて失速が目立った。果たして無事にノミネートにこぎつけることができるだろうか。
新作が落ち着く来週は、2016年の全米興収を振り返ってみたいと思う。
(文:久保田和馬)
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