映画コラム

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2016年12月30日

見逃してませんか?2016年劇場公開作品の中で埋もれてしまった傑作2本!

見逃してませんか?2016年劇場公開作品の中で埋もれてしまった傑作2本!


スペイン映画の傑作「暴走車・ランナウェイカー」!絶体絶命の危機からの反撃に注目!


2本目に紹介するこの作品、実は2015年11月の公開なのだが、DVD発売が2016年1月であるのと、どうしても紹介したい程の傑作であるため、敢えてここに入れさせて頂いた。
それだけの価値がある1級のサスペンス映画、それがこの「暴走車・ランナウエイカー」だ!

暴走車 ランナウェイ・カー [DVD]


予告編



ストーリー


ある朝、子供たちを学校に送るため車を走らせていた、銀行支店長のカルロス。やがて彼の携帯電話に、見知らぬ男から1本の電話がかかってくる。
その内容は、カルロスが運転している車のシートに爆弾を仕掛けたというもので、生きて帰りたければ42万ユーロを指定の口座に振り込め、という要求だった。やがて、同じ爆弾を仕掛けられた部下の車が爆発し、その破片で息子が大怪我を負う。犯人に監視される中、警察に通報することもできず車を走らせ続けるカルロス。出血多量で今すぐ手当てが必要な息子、包囲する警察、更にいつ爆発するとも知れぬ爆弾!果たして犯人の目的と正体は?そして、彼はこの絶体絶命の危機をどう乗り切るのか?

座席の下に爆弾、車を降りたり警察に助けを求めたら爆発!さあ、どうする!


出勤前、息子と娘を学校に送る主人公の車に、見知らぬ男の声で電話。なんと座席の下に爆弾が!
時間内に犯人の指定口座に大金を振り込め、車を止めたり、車から降りたら、爆発する。
車の後部シートには息子と娘。実は後部シートにも、爆弾が!
妻に電話をかけて振り込んでもらうように頼む中、実は会社の同僚も同じ目に会っていると知る主人公。
道でその同僚の車と同じ車線に。携帯で同僚と連絡を取り合う中、耐え切れず外に出ようとした同僚の車が爆発!
しかも、その破片が後部座席の息子の足を直撃!息子の足から大量の出血!だが、犯人が遠くから監視しているため、医者には行けない。
助けも呼べない中、車を止められ警察に包囲される主人公!爆弾と息子の命へのタイムリミットが刻々と迫る。
誰にも言えない、頼れない。警察を振り切って逃走を続ける主人公!果たして犯人の目的と意外なその正体は?

はい!ここまで読んで頂いて「まあ、そんな内容の映画は珍しく無いし、この程度の展開は余裕で読める」、皆さんそう思われたと思います。

しかし、これ、映画の序盤わずか30分の出来事です!
そこから更に、極限まで主人公が追い込まれ、文字通り「絶体絶命」からの反撃とラストの感動まで、マジでお腹一杯大満足の映画、それがこのスペイン映画「暴走車・ランナウェイカー」なのです。

特に、父親に対して反抗的で憎まれ口を叩いてばかりいた娘が、危機的状況の中で取る「ある行動」には、本気で胸を打たれます!
人間、口から出る言葉ではウソをつけても、咄嗟の行動はウソがつけない。そんな大事な事を思い出させてくれる本作の親子関係!そこだけでも本作が単純な凡百のサスペンス映画とは違い、優れた脚本によって作られた傑作であることの証明だと言えるでしょう。
ただ欲を言えば、ラストがあまりに「あっさり」しているので、確かに多少物足りない気はするのだが、そこに至るまでの展開は正に面白さの連続なので、是非レンタルでご確認を!

最後に


では最後に2016年の締めくくりとして、個人的2016年のベスト10を紹介させて頂くことにします。
是非こちらの方も、レンタルや劇場鑑賞での参考にして頂ければ幸いです。(残念ながら、洋画を10本選ぶのは困難だったので、5本とさせて頂きました)

2016年邦画ベスト10


1位:「湯を沸かすほどの熱い愛」
2位:「KINBAKU−華の章」
3位:「変態だ」
4位:「ディストラクション・ベイビーズ」
5位:「怒り」
6位:「クリーピー」
7位:「貞子vs伽椰子」
8位:「セーラー服と機関銃ー卒業」
9位:「クズとブスとゲス」
10位:「過激派オペラ」

2016年洋画ベスト5


1位:「私の少女時代」
2位:「バットマンvsスーパーマン」
3位:「死霊館:エンフィールド事件」
4位:「ドラゴンブレイド」
5位:「ラバランチュラ」

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(文:滝口アキラ)

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